ブイヤベース [フランスの郷土料理]

マルセイユの観光案内のサイトには次のように書かれてあります。
元々は漁師の料理でした。漁師は釣った魚を販売用と家族用に選り分け、家族用の魚を使って作られたのがこの料理です。従って、簡単で庶民的な料理だったのですが、年月とともに洗練され、エビやカニなどが加えられた深みのある料理になって行きました。
食べるときは、海鮮類と煮汁(スープ)を別々に取り分けます。自分用の取り皿で二つを一緒にして食べても構いません。しかし、基本的なルールが一つあります。それは、魚を切り分けるのは、テーブルを囲む人たちの前でなければなりません。(つまり大皿に盛られた魚を皆の前で切り分けるという意味です)そして、rouille(ルイユ)と呼ばれるソースをクルトン(パンをスライスしてかりっと焼いたもの。ニンニクを塗る場合もある)に塗って、一緒に食べます。
ちょっと変わったブイヤベースを紹介した映像があります→こちら(2分14秒、冒頭に10秒ほどCMあり)
最初に登場したのが伝統的なブイヤベースを出すお店です。
その次からがちょっと変わってます。ブイヤベース・ア・ラ・ジャポネーズ(日本風ブイヤベース巻き)や、ブイヤベース・ア・ラ・アメリケーヌ(アメリカ風ブイヤベース・バーガー)が登場します。お客さんは、「ちょっとびっくりだけど、味は伝統的なブイヤベースの味がする」と言ってますから大丈夫なんでしょう。
最後に登場するレストラン「Une Table au Sud(ユンヌ・ターブル・オ・スュッド)」のブイヤベースも独創的ですが、お客さんに人気があり定番の料理になっているそうです。しかも、このレストラン、ミシュランの星付き(一つ星)。2006年版の赤いミシュランガイドをチェックしましたが、確かに一つ星があります。
オリジナルから離れていろいろなものが登場してしまったせいか、フランスでは「ブイヤベース憲章」なるものの中で、本物のマルセイユ風ブイヤベースとはこれだ!と規定するまでに至っています。(日本では手に入らないような魚もあるようなので紹介するのは断念しました)
百聞は一見にしかず、伝統的なブイヤベースを作っている下記のビデオをご覧ください。
マルセイユにある「Chez Fonfon(シェ・フォンフォン)」というレストランで作っているブイヤベースです。こちらも2006年版の赤いミシュランガイドをチェックしたところ、さすがに星はありませんが、フォークとナイフの交差したマークが2つ付いています。マルセイユで昔からやっているお店のようですから、本物のブイヤベースが食べられそう。地中海に面した小さな港にあり、眺めもいいそうです。
最初にスープを作って(出汁用の魚、にんにく、フヌイユ(フェンネル)、玉ねぎ、トマト、トマトペースト、サフラン、塩、オリーブ油、白ワイン)、それから食用の魚を煮るようです。
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