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フランス伝統のお菓子 その4 〜ババ・オ・ロム〜 [フランスのお菓子]

 今日はお菓子シリーズの四回目。
 大人のお菓子を紹介します。
ババ・オ・ロム
(Baba au rhum)
3babaaurhum.jpeg

 ババ・オ・ロムは“ラム酒のババ”という意味で、焼いたケーキをラム酒に浸したお菓子です。

 ババは、形がクグロフに似た、ポーランドに昔からある焼き菓子のこと。そして、高齢の女性やおばあちゃんを意味する言葉でもあるそうです。まさかと思っていたら、そのババなんですね。日本語の婆と同じです。


 ババ・オ・ロムは、今から250年ほど前にロレーヌ地方のナンシーで生まれました。


 18世紀前半、ポーランド王の位を失ったスタニスラス1世(スタニスワフ1世レシチニスキ)は、ロレーヌ公としての地位を与えられフランスにやってきます。この新しいロレーヌ公は甘い物が大好きだったのですが、歯が少なくなりクグロフが食べられません。そこで考えられたのが、クグロフをトカイワイン(ハンガリーの甘いワイン)に浸すこと。これなら歯がなくても食べられます。


 やがて、ルイ15世の妃マリー・レクザンスカ(スタニスラス1世の娘)の菓子職人だったNicolas Stohrerが、乾燥したブリオッシュをサフランの香りのするスペインのマラガ・ワイン(甘いワイン)に浸し、カスタードクリームと干しぶどうと生のぶどうをくわえたお菓子を発明します。これが現在のババ・オ・ロムの原型となります。一説には、ちょうど千夜一夜物語を読んでいたロレーヌ公が、これをアリ=ババと名付けたと言われていますが、真偽のほどは定かではありません。

Ali-baba.jpg

アリ=ババ


 このババ・オ・ロムが、多様な形に発展し、浸すお酒(基本はラム酒)も様々になって行きます。 


映像は→こちら


 映像の中で、A la Table du Bon Roi Stanislasというナンシーのお店では、 ババをトカイワインに浸した元祖ババ・オ・ロムを出していました。当時はまだラム酒がフランスにはなかったそうです。


 先に登場した菓子職人のNicolas Strohrerは1730年にパリにお店をだしますが、このお店、今でも続いています。お店のファサッドとインテリアは歴史的建造物に指定されているそうです。サイトは→こちら(フランス語のみ)

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

「今日は私の誕生日だったので皆がレストランに連れて行ってくれた。突然、明かりが消えたかと思うと「ハッピーバースデー」の歌が流れて、お店の人がケーキを運んできた。私が驚いて『まあ、ありがとう!』と言ったら、ケーキは私の前を通り過ぎて、隣のテーブルに運ばれて行った」


VDM (Vie de merde)より
 

 



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コメント 4

opas10

お酒に浸ける大人のお菓子ですね、映像にもありましたが赤ワインにも合いそうです。
by opas10 (2010-09-12 12:10) 

carotte

opas10さん
はい、アルコールが入ってますから食べるのは二十歳になってからということになりそうです。
by carotte (2010-09-12 19:15) 

wattana

carotteさん、こんにちは。
フランスの伝統のお菓子、地方のお菓子を食べることができるケーキ屋は、日本にはなかなかないですよね?
by wattana (2010-09-13 12:25) 

carotte

wattanaさん、こんばんは。
同じようなお菓子でサバランは知ってましたが、このババ=オ=ロムは初めて知りました。日本でも作っているケーキ屋さんはあるんじゃないかと思いますが、あまり見ませんね。
by carotte (2010-09-13 18:55) 

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