ちょっと変わったパリ その5 〜国際大学都市〜 [パリ]
シリーズ最後は、世界中から10万人もの学生や研究者が集まる場所。
国際大学都市
(Cité Internationale Universitaire de Paris)
この大学都市の構想は、第一次世界大戦後の1920年頃に生まれました。そして、最初の建物ができたのが1925年。助成金の出資者であるアルザス地方の起業家の名を取って、Fondation Deutsche de la Meurtheと名付けられました。それが上記の写真です。1998年には歴史的建造物に登録されました。
その後、個人や企業からの寄付や外国政府の出資などで次々と宿舎が建設されます。第二次世界大戦の前までに19棟が建設されていたそうです。この中には実業家の薩摩治郎八が出資して出来た日本館(Maison du Japon)も含まれています。
Photo by Calips (from Wikipedia)
ここには藤田の壁画で飾られた大サロンがあり、敷地内には日本庭園も作られています。
映像は→こちら
音楽の勉強に来ていた日本人男性が大サロンのピアノで練習していましたが、なんとも贅沢な練習室でした。
現在では宿舎の数は40棟を数えます。ここで生活していた人たちも様々。そのリストを見ると、ギターリストのナルシソ・イエペス、ジャン=ポール・サルトル、現代美術のアントニオ・タピエスなどの名前があります。
住所:17 bd Jourdan (パリ14区)
最寄駅:RER B線又は路面電車T3線Cité Universitaire駅
地下鉄4号線Porte d'Orléans駅
日本館:http://maisondujapon.cool.ne.jp/ (日本語)
「僕の住んでいる学生用の部屋は超狭い。今日、というかいつもなんだが、ドアを叩かれるとついつい大声でこう言ってしまうんだ。『入ってます!』
」
いや~~溜息が出るようなゼイタクな練習室ですね。藤田画伯の絵だけでもものすっごい価値ですから。そうした本物に触れるのもこの学校の役割なのでしょうね。
by opas10 (2010-10-02 12:10)
opas10さん
日本人の威信をかけて作ったんでしょうね。
テレビのナレーションでは壁画と言ってましたが、日本館のサイトを見ると、油絵と言ってますね。2枚の油絵だそうです。屏風絵のようにも見えます。
by carotte (2010-10-02 19:27)