フランス味覚週間 その2 〜ヴォージュ地方のアンドゥイユ〜 [フランスの郷土料理]
シリーズの二回目はアンドゥイユ。
豚の腸や胃袋を腸詰めにし、薫製にしたソーセージのような食べ物です。以前、“アンドゥイエット”というのを紹介したことがありますが(→こちら)、こちらは薫製にはせず、焼いたり茹でたりして食べます。
アンドゥイユは地方によって詰める物が異なり、大きく4つのタイプに分かれます。今回紹介するのはその一つで、ヴォージュ地方ヴァル=ダジョルのアンドゥイユです。
ヴァル=ダジョルのアンドゥイユ
(andouille du Val-d'Ajol)
ル・ヴァル=ダジョルの人口は約4,200人。この地方のアンドゥイユには、豚の肩肉、腸、そして、ニンニク、香辛料、白ワインで味付けした湯がいた豚の胃袋を詰めます。長さ20〜30センチの腸詰めをヒモで結わえてつるしたら、数時間乾燥させた後、最低4時間薫製します。
もともとは一般の農家で作られていたものだったそうです。ほかのアンドゥイユに比べると知名度がいまいちですが、中世の頃から作られている歴史あるアンドゥイユです。
このまま薄く切って食前酒のおつまみにしたり、火を通して野菜を付け合わせにして食事のおかずにしてもいいそうです。
映像は→こちら
ちょっと生々しい映像が出てきましたね。
最後に出て来た料理は、縦に薄切りにしたアンドゥイユにカワマスをのせ、串に刺したビルベリーを置き、これが真ん中に来るように巻いたものです。言ってみれば、カワマスとビルベリーのアンドゥイユ巻き。美味しそうに見えましたが、どんなお味なんでしょうね。
お店の名前は“La Résidence”。レストラン付きホテルです。2006年度版の赤いミシュランガイドには、家のマークが二つ。レストランではリーズナブルな値段のセットメニューがあるようです。サイトは→こちら
「私は有名なスーパーで肉屋をやっています。今日、そして毎月、小柄の老人がやって来ては、毎回、他の誰でもなく私に、12キロのハムの塊を超薄切りでくれと頼むのでした」
薫製ですね。香りがよさそうです。
豚舎の豚さんが…Ohooと思っていると実はもう半身になっていた><
少々リアルでしたねぇ。
でも美味しそうです。
by orange (2010-10-15 01:56)
orangeさん
縦にまっ二つでしたね。
考えてみたら日本でもマグロの解体ショーなんてやってますね。
私はアンドゥイエットの味が強烈に頭に残っていて、これの従弟みたいな食べ物はどうなのかなあと半信半疑ですが、内蔵だけじゃなくお肉も入ってますし、薫製にしてあるので食べやすいのかもしれません。
by carotte (2010-10-15 09:51)
carotteさん、フランスの食肉店では枝肉(骨がついたままのもの*注)を使うことが多いようです(日本では脱骨した部分肉が使われるケースが多い)。この料理(腸詰めの腸)は見るだけでいいです。
(*注)二つに分割(背割り)するので、枝肉(carcass)には右と左があります。片方を半丸(side)と呼んでいます。
by wattana (2010-10-15 22:08)
wattanaさん、こんばんは。
日本ではお肉屋さんにはすでに骨がない状態のものが届くということですね。
あの腸詰めの中身、どろどろのにょろにょろでちょっと不気味ですよね。薫製して出来上がったのはいかにも美味しそうなのですが、こればっかりは食べてみないことには分かりません......。
by carotte (2010-10-16 00:22)
carotteさん、フランスと日本の肉のカット方法には違う点が多々あります。フランスでは骨付きで豚肉が流通(枝肉、骨付きロースなど)することが多いということの他に、豚バラを原料として使うベーコンのスタイルも違います。フランスでベーコンを食べると、軟骨付きの場合が多いと思います。
by wattana (2010-10-16 04:47)
wattanaさん
記憶の糸をたぐって、フランスのベーコンに軟骨が付いていたかどうか思い出そうとしてみましたが、はっきりと思い出せません。(涙)
料理が異なれば、その素材の処し方も違ってくるのは自然かもしれないですね。
by carotte (2010-10-16 11:02)
あの衝撃映像、どうやってカットしているのか前工程が気になっちゃいました(笑)
by opas10 (2010-10-17 16:08)
opas10さん
いやあ、相当すごいんじゃないですかね。
なんといいますか、あの木材を切る固定式の電動のこぎりみたいなのでまっ二つみたいな.........。
by carotte (2010-10-17 21:19)