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フランス味覚週間 その3 〜ピレネー地方の鴨料理〜 [フランスの郷土料理]

 シリーズ三回目は、ピレネー山脈の村を訪ねます。
 つい先日、ピレネー山脈近郊の料理をシリーズで紹介したばかりですが、今回は煮込み料理ではなく、鴨料理。(鴨もアヒルもフランス語ではカナール(canard)と言い、区別がないので、とりあえず「鴨」ということにします)

鴨の胸肉の塩漬け    鴨の胸肉のグリル
magretseche.jpegmagretgrille.jpeg

 スペイン国境近くの村サン=ラリ=スラン。家族の食卓に出る料理です。
Paris_StLaryS.jpg

 サン=ラリ=スランの人口は約1,000人強。

 鴨は、トウモロコシの餌を大量に食べさせ肥満したところで食用にします。このことが動物虐待の議論を呼んでいるところなのですが.........。昔は農家で普通に数羽の鴨を飼っていたので、それを料理して家族で食べていたそうです。


 今回は二つとも鴨の胸肉を使った簡単料理です。


鴨の胸肉の塩漬け

 容器のそこに塩をしき、その上に脂の付いた方を下にして胸肉を置いたら、胡椒をまぶします。その上に塩をかぶせたら、冷蔵庫の中で5日ほど寝かせてできあがり。先祖代々に伝えられてきたやり方だそうです。シンプルであまり手がかからない方法です。言わば、即席の鴨の生ハム。


鴨の胸肉のグリル*。

 脂のついた皮側に切り目を入れ、焼く時はまずこちらを下にして焼きます。炎が燃え上がって直接身を焼かないようにするのがこつで、皮側は10分、身側は5分くらい焼くと、外はかりかりで、中はレアになって焼き上がるそうです。

 映像は→こちら


 即席鴨の生ハムは薄切りにしてサラダの上にのせて食べていました。

 グリルのほうは、鴨の脂肪で炒めたジャガイモを付け合わせにするとおいしいそうです。よく見るとジャガイモの他に、トマトのファルシー(詰め物)がありました。何を詰めているのかは不明。ひょっとしてキノコもあったような……。とにかく美味しそうでした!




******** フランス人のつぶやき *******

「今日、演劇の授業があった。先生が劇に登場する皇帝ネロについて説明した。『ネロは淫らで、肥満で、いやらしい邪悪な目つきの醜い男だ』そして先生は僕の方を見ると、皆の前でこう言った。『君、君がネロ役だ!』」


VDM (Vie de merde)より

 



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島酔潜人

鴨、大好きなんです。
ジビエの季節が待ち遠しい。
by 島酔潜人 (2010-10-15 22:09) 

carotte

島酔潜人さん
もう狩りも解禁になってますから、まもなく本格的にジビエの季節に突入します。
by carotte (2010-10-16 00:33) 

orange

可愛い鴨ですね…でも次の画面では><;
まぁいただくためには…実は、鴨肉大好きです。
かなり沢山お塩を使っていますね。
庭が広ければ、あんなグリルスペースが欲しいです^^
by orange (2010-10-16 21:16) 

carotte

orangeさん
煙が出ても問題ない場所じゃないと無理ですね。
でも、あんな風にして焼くから美味しいんでしょうね〜。
鴨、食べたくなりました。
by carotte (2010-10-16 22:05) 

opas10

あの煙からしてたまらなく美味しそうです(ゴクリ)
by opas10 (2010-10-17 16:02) 

carotte

opas10さん
煙もうもうで焼くさんまが美味しいのと同じでしょうかね?
by carotte (2010-10-17 21:10) 

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