アルデンヌ県を巡る旅 その3 〜要塞化された建物〜 [シャンパーニュ地方]
シリーズの三回目は、アルデンヌ県の建築物。
今回訪ねるのは、どれも要塞化された建物です。
この地域には要塞化された建造物がいつくもあり、ほとんど一集落につき一つの割合であるそうです。それは住居であったり、農家であったりと様々ですが、今回の映像に登場するのは、登場順に下記の4つです。
リュミニーの城塞ラ・クール・デ・プレ
(La Cour des Près)
1546年に、当時のリュミニー市長ルイ・マルタンが建てさせたルネッサンス様式の城です。当時、神聖ローマ皇帝カール5世の侵略から人民を守るために地域を要塞化したがっていたフランソワ1世の要請を受けて建てられました。当時、村人たちは、回りをお堀に囲まれた城に跳ね橋を渡って入れるようになっていました。ここは建設以来、代々同じ家系の女性によって引き継がれてきたそうです。現在は15代目。
ウストのサン=レミ教会
(Eglise Saint-Rémi)
16世紀から17世紀に要塞化された教会。ゴシック様式の扉口、その上の張り出し櫓、小塔と主塔を備えています。ここも村人たち全員が逃げ込めるようになっていたそうです。張り出し櫓の穴からは、扉口から入ろうとする敵に煮え湯を浴びせたそうです。教会とはいえ物騒な装置がついていますね。しかし、住民の防衛のためですから仕方ないのかもしれません。
ロクロワの要塞
1643年5月19日、フランスがスペインと戦った「ロクロワの戦い」の舞台となった星形の要塞都市。オリジナルの状態がここまできれいに保存されているのは珍しいそうです。ヨーロッパでは、イタリアのパルマ・ノーヴァ(Palma-Nova)に同じように保存状態のいい要塞都市があるそうです。この二つは、要塞を都市づくりの中に計画的に取り入れたという点でも高く評価されています。
シニー=ラベイのシャトー・ド・モントボワ
(Château de Montaubois)
フランス革命後に作られたお城。個人の所有で、15年前に修復が始まり、バロック風の内部は作業が完了しました。現在は、宿泊施設になっています。客室は5室。
映像は→こちら
次回は、アルデンヌ出身の詩人ランボーについてです。
「今日、義理の母が建設中の私の家を見にやって来た。感想は『私もこんな家に住みたいわ』と『自分の家にいるみたいにくつろぐわ』だった。いやな予感がする
」
街の上空からの写真は素晴らしいですね。
バロックの部屋ではなかなか落ち着けない感じもしますが、
でも1泊はしてみたいかなぁ…なんと思ってしまいました。
by orange (2010-11-14 23:46)
orangeさん
正直言って、あのお部屋はちょっと落ち着かない感じですね。ただ、映像より実際の方が少し抑えた色合いなんじゃないかと思うんですけど......。昔の貴族はこんな部屋で寝てたんでしょうね。
by carotte (2010-11-15 08:57)
フランス人は歴史建造物を本当に大事にしていますね、エライ。ただ保存するんじゃなくてちゃんと使用しているところもエライ!それにしてもあの部屋は、日本字の感覚ではかなり落ち着かないんですが(笑)。
by opas10 (2010-11-21 12:37)
opas10さん、こんばんは。
あの部屋はちょっと....ですね。
フランス人は歴史的建造物が大好き。しかも、どの家も石造りだから、壊れたりしながらも残っているんですよね。
by carotte (2010-11-21 22:56)