ブルゴーニュワインの首都ボーヌ その1 〜ボーヌの街〜 [フランスのワイン]
今日、ボージョレーヌーヴォーが解禁になりました。このイベントもすっかり日本に定着してしまいましたね。そこで今日はワインの話題にしました。
ブルゴーニュワインの中心地ボーヌでは、今週の日曜日(21日)にワインオークションが開催されます。もう150年も続いているという歴史ある、また国際的にも知られたオークションです。今週末はコンサートなど様々な催し物で街はにぎわうそうです。そこで、ノルマンディーのグルメと平行してボーヌについてもシリーズで紹介して行きたいと思います。
シリーズの第一回目は、ボーヌの街の様子をご覧ください。
ボーヌ
(Beaune)
ボーヌと言えば、ブルゴーニュワインですが、その街並もユニークです。街を歩いて目につくのは、代々個人に引き継がれて来たりっぱな屋敷があちこちにあること。これらの屋敷を建てたのは、ワインの生産で豊かになった地主、ぶどう栽培者、農民でした。彼らは、より洗練された、りっぱな家をと望んで建てたそうです。ほとんどがゴシック様式やルネッサンス様式ですが、建物の角には小塔がつけられ、これがやや成金のシンボルのようになっていたそうです。
そして、当然ながら、ボーヌの地下にはあちこちにカーヴ(ワイン蔵)があります。
今回映像に登場するカーヴは、13世紀と14世紀に作られたもので、全長5キロ、300万本ものワインが貯蔵される、ボーヌでも最大のカーヴです。面積にすると15,000㎡ということですから、東京ドームのグラウンド面積より大きいことになります。しかも薄暗い地下ですから、ヘタに歩くと道に迷って出られなくなるなんてこともありそうです。オーナーはMaison Patriarche Père et Fils(サイトは→こちら)
映像は→こちら
土地柄か、皆、当たり前のようにワインを飲んでいました。
かれこれ20年くらい前のこと。一人旅で立ち寄ったボーヌの小さなカフェで、パンとキノコのオムレツを食べながら飲んだ一杯の赤ワインが、この上もなくおいしかったことを思い出しました。
初めてワインの仲買人がこの地に店を構えたのが1720年。この仲買人は、間もなく、街の名士になったそうです。ワインが街の主産業なればこそですね。
Maison Patriarche Père et Filsのカーヴに興味のある方は下記をクリック。ビデオで地下の迷路を探検できます。3分半ほどのビデオです。音付きです。
http://www.patriarche.com/clip-visite.html
「今日、地下室に要らなくなった物を置いて来た。しばらくしてはっと気がついた。息子を地下室に忘れて来たことを」
なんとなくドイツの小さな街並みにも似ていますね。
ブルゴーニュワインは時々購入します。深みのある味わいのものが
好きです。カーヴの中は凄いですね。何本ものワインが…
今日は、先ほどまで仕事だったのでまだ"新酒"は飲んでいません。
carotteさんは?楽しまれましたか?
by orange (2010-11-19 00:08)
carotteさん、おはようございます。
Beauneへは2008年6月に一度 (2泊3日)行っただけですが、映像に見覚えのある建物などが出てきたのを見て、また行きたくなりました。城壁内の旧市街地はほとんど歩いて回ったので、Partriarche の前も通りました。地下カーヴを見ていないので、再訪することがあればぜひ見たいと思います。
Beaune の旧市街地を歩きまわっているとき、電線・電話線が敷設してある場所に驚きました。通りは石畳が多いので、地下に埋設できないと思って、家の外壁・軒を見ると、電線が巧みに敷設されていました (写真を撮ったつもりでしたが残っていませんでした)。
by wattana (2010-11-19 07:29)
orangeさん、おはようございます。
新酒、まだ飲んでません (; ;)
あのボージョレーヌヴォー、日本に入って来るとグッとお値段が上がりますね。時々、あの安ワインがなんでこんな額になるのだ?!と思ったりします。季節の物だから仕方ないですね。それに輸送費等もかかりますし。
by carotte (2010-11-19 10:13)
wattanaさん、おはようございます。
ボーヌには2回行きましたが、いずれも写真はありません (T_T)
あの美しい風景をなぜ写真に納めなかったのか、今となっては不思議です。その先のポマールとかムルソーといった小さなドメーヌが目的だったということもありますが、自分自身に、少々、観光地を嫌う傾向があったのかもしれません。
電線や電話線のことは気がつきませんでした。やはり街の景観に気を使っているんですね。あのお屋敷は、ある意味「成金」の家々だったとは思いもしませんでした。歴史を重ねてしまえば、それなりの風格が加わるものですね。
by carotte (2010-11-19 10:31)
ブルゴーニュ、行ってみたいです。
フランスワイン、ニューワールドや変な評論家に惑わされないように、伝統的な独自路線でいってもらいたいですね。
by 島酔潜人 (2010-11-19 14:55)
島酔潜人さん、こんばんは。
ブルゴーニュは街道沿いにぶどう園が広がっていて、順に村を訪ねて行くと、ドーメーヌに行き当たり、ワインの試飲が出来て楽しいですよ。
伝統と独自路線が好きなのがフランスですね。いろいろ弊害もあるようですが、ワインの場合はこれで行けるんじゃないでしょうか。^^¥
by carotte (2010-11-19 21:36)
carotteさん、Beaune に行って参考になったのは、電線・電話線 (電信柱)がないことの他に、一方通行です。岐阜県には、小京都と呼ばれる‘郡上八幡 (ぐじょう・はちまん、郡上市八幡町)という城下町がありますが、旧市街に電信柱+電線があり景観を損なっていると思います。また、細い道にもかかわらず対面通行なので、地元の方と観光客にとって車で走りにくい町だと思います。
古いものを大切にするフランスに学ぶ点は多いと思います (地震による建物の損壊がないということもありますが)。
by wattana (2010-11-20 07:06)
wattanaさん
日本はやっと景観の重要性を認識し始めたばかりなので、電線などの問題を片付けるにはまだまだ時間がかかりそうですね。
フランスはよほど大きな道でない限りは一通がほどんとですね。結構、面倒な時もありますが、あの小さい道の対面通行は不可能。ドライバーによっては、バックで一通の道に入ってくる人もいたりします。^^;
by carotte (2010-11-20 13:54)
>一人旅で立ち寄ったボーヌの小さなカフェで、パンとキノコのオムレツを
>食べながら飲んだ一杯の赤ワインが、この上もなくおいしかったことを思い
>出しました。
地元の人のみぞ知るような、本当においしいワインだったんですね。値段が高いワインはおいしくて当たり前ですが、地元民に愛される日常のおいしいワインはものすごく価値ある一杯だと思います。
by opas10 (2010-11-21 13:18)
opas10さん
どういうわけか、あの時の赤ワインと同じくらいおいしいワインにはまだ巡り会っていません。「おいしい」と感じるのには、味そのものだけでなく、他にもいろんな要素が関わってくるのかもしれませんよね。
by carotte (2010-11-21 23:25)