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ブルゴーニュワインの首都ボーヌ その2 〜コード・ド・ボーヌのワイン〜 [フランスのワイン]

 今日も引き続きボーヌシリーズです。

 今回はコート・ド・ボーヌと呼ばれる地域で栽培されたぶどうを使って生産されるワインについてのお話です。


 ブルゴーニュワインの多様性は、地質や気候など風土の多様性にあるそうです。同じ斜面にあるぶどう畑でも、北風が常に当たっている畑もあれば、まるっきり当たらない畑もあり、それによって出来るワインの味も違って来るのだとか。そのため、ぶどう畑も厳しく細分化されています。この地方には、1200種類もの風土があり、同じ数だけワインの味も違っているそうです。


 今回の映像には、2つのドメーヌが登場します。

Paris_Beaune.jpg


より大きな地図で コート・ド・ボーヌのワイン を表示


シャトー・ド・ポマール

(Château de Pommard)

ch_pommard.JPG

pommard.jpgPommardraisin.jpg

 1726年に、ワインの製造を目的としたぶどう栽培を開拓するために建てられたお城です。何人かの所有者を経て現在に至っています。

 ぶどうの栽培とワインの製造の他に、建物を展覧会や各種パーティ・結婚披露宴の会場として提供しています。また、サロンやテラスでワインを試飲しながら、昼食を取ることができます。(水曜日以外の12時~15時 要予約)この昼食中にソムリエがワインについていろいろ教えてくれるようです。映像に出てくるのはこのシーンです。

 単なる見学とワインの試飲もできます。(サイトは→こちら


コント・ラフォン

(Comtes Lafon)

comteslafon.jpg

このドメーヌのワインのラベル


 ムルソー、ヴォルネ、モンテリなどにぶどう園を持つ大規模なドメーヌです。(サイトは→こちら)オーナーの話によると、隣り合う3つの畑は、それぞれ異なる風土を持ち、そこから収穫されたぶどうで作られるワインは、同じムルソーでも三種類の異なるワインになっているそうです(Meursault les Charmes、Meursault les Perrières、Meursault Genevrières)。

 現在では、地質の違いが科学によって証明されていますが、ワインを作っていた昔の僧侶は、土の味を確かめて(つまり、土を食べた!)ぶどう園を区分けしたと言われているそうです。本当かな???


 映像は→こちら


 複数のワインを一度に飲んでみると確かにそれぞれ味が違っているのが分かって、ワインってこんなに面白い物だったのねと、その魅力にはまってしまいますが、問題は、その味をその後もずっと憶えていられるかどうかですね。私の場合、たいてい忘れてしまうことの方が多いです。[ふらふら]



******** フランス人のつぶやき *******

「今日、最低でも一本4万円はするシャトー・ディケムの白ワインを飲む機会に恵まれたというのに…………グラスをひっくり返してしまった

[もうやだ~(悲しい顔)]

VDM (Vie de merde)より


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コメント 10

orange

量産品ではなく、原材料そのものの味が反映されるだけに
個性が豊ですね。”おいしい”と思った同じ銘柄でも次は少々異なる。
ありますね。一度ブルゴーニュワインで畑のどの位置で採取されたぶどうか、畑の方位はどうなのかなど詳細に書かれたワインを購入したことが
あります。なぜかとてもお買い得価格でしたが、美味しかったです^^
by orange (2010-11-19 23:13) 

wattana

carotteさん、おはようございます。
ワインがすばらしいと思うのは、ビール、日本酒が原材料として‘水’を使うのに対して、ワインの原材料は‘葡萄’だけだという点です (‘水’は原材料として記載しなくてもいいのが表示ルール)。知り合いの日本酒の蔵元の話を聞くと、いい日本酒に必要な要素として必ず‘水’をあげますが (他には、気候・風土、米、造り手)、ワインの場合‘水’を使わないので、葡萄がとても重要になりますね。
ブルゴーニュの中ではムルソーに一度行ってみたいと思っています(2009年に計画しましたが取り止めてしまったので) 。
by wattana (2010-11-20 06:51) 

carotte

orangeさん
同じ銘柄のワインでも、その年によって味が違うというのもうなずけますよね。ブルゴーニュワインは、どうもこの"個性を出す”というのがポイントのようで、飲む方も作る方も、その辺りが面白いんじゃないかなって思います。
by carotte (2010-11-20 12:08) 

carotte

wattanaさん
確かにそうですね。使うのは葡萄のみ。葡萄の栽培がどれだけ重要かよく分かります。
だいぶ前になりますが、ボーヌからポマール、ヴォルネ、ムルソーと歩いたことがあります。それぞれ有名なワインの産地なのですが、どれも小さい村で鄙びていて趣があるんですよ。交通の便があまり良くないのですが、ワインを試飲するとなると、乗り物を運転するわけには行かないですねえ。村を訪ねるたびにアルコールが回って来て、最後はかなりハイになっていたような気がします。
by carotte (2010-11-20 12:17) 

wattana

carotteさん、おはようございます。
私が Beaune で泊ったのは、城壁外のポマールへ向かうD974号線沿いのホテルでした。この道を進めばポマールだと思いましたが、すこしだけ歩いただけで戻りました。ポマール、ヴォルネまでは歩けそうですが、ムルソーまでは結構距離があるのではないでしょうか?
by wattana (2010-11-21 08:38) 

opas10

ワインは、均一さが求められる「工業製品」と完全に一線を画したのがよかったんでしょうね。ブドウが採れる土地や天候によって味が違うのは当たり前、消費者も当然のように受け止めていますから。衰退が伝えられる日本酒も、工業製品じゃなくて農産物である、というアプローチをしていればよかったのかもしれません。
by opas10 (2010-11-21 13:28) 

carotte

wattanaさん、こんばんは。
はい、かなり歩きました。途中でワインを試飲するのに足を休めてますからなんとかなりました。でも、さすがにムルソーより先には行けませんでした。ムルソーが限界です。一番良いのはタクシーを一日貸し切りにするのがいいかもしれません。しかし、タクシーだと、あの葡萄園を身近で観察することは難しいですね。
by carotte (2010-11-21 23:32) 

carotte

opas10さん
細かく区画分けしたのは、やはりワインに個性を出してやるほうがいいという判断だったんでしょう。結局、飲む方はその個性を楽しみにして飲むという構図ができあがってますね。
by carotte (2010-11-21 23:41) 

wattana

carotteさん、ボーヌからポマール、ヴォルネ、そしてムルソーへ歩くことについて、どうしても調べたくなってしましい、岐阜県図書館で 「地図で見る世界のワイン」と大きて重たい本を借りてきました (この本は12,600円もするので、見たい時に図書館でたまに見ていますが、今回は借りてきました)。
本(コート・ド・ボーヌ:ムルソーのページ)を見ながらコメントを書いていますが、ムルソーの北側のモンテリ、オーセイ・デュレス、そしてサン・ロマンにも魅かれます。
by wattana (2010-11-23 17:21) 

carotte

wattanaさん
そうなんですよ。道が二つに分かれているんですよ。目の前に延々と広がる葡萄畑を見ながら、両方とも行きたいなと思いつつ、あの時は選択をせまられて、ムルソーの方を選びました。ワインの試飲だけだったら、ムルソーでもモンテリやオーセイ・デュレスのワインは飲めますが、やっぱり村を訪ねたいですよね。
貸し自転車で回るという手もありますが、酔っぱらい運転になっちゃいますね.......。自転車なら徒歩より移動範囲がもっと広がるのですがね。
短時間であちこち行くのでしたら、やっぱりタクシー一台をハイヤーしたほうが良いような気がします。ワインも購入して持ち帰るのも楽です。

by carotte (2010-11-23 18:45) 

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