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ブルゴーニュワインの首都ボーヌ その5 〜ワインオークション〜 [フランスのワイン]

 シリーズの最後は、ワインオークションの機会にブルゴーニュワインを楽しもうと集まって来る観光客や地元の人たちの様子を紹介します。また、後半では実際のオークションの映像も紹介します。

Paris_Beaune.jpg


より大きな地図で コート・ド・ボーヌのワイン を表示

 この時期のボーヌには、各国からワイン好きが集まって来るそうです。ホテルでは外国の言葉が飛び交い、にわかに騒がしくなります。


 観光客は、まずはカーヴでワインを味わいます。複数のボトルを開けて、それぞれに違った味のワインを試飲するのです。

 その後は、ワインと一緒に味わう料理も忘れてはいけません。 


 映像は→こちら


 ワインを試飲していたカーヴは、ムルソーにある“Domaine Pierre Morey”のカーヴです。(サイトは→こちら 日本語もあります)


 カーブのレストランは、ヴォルネ(Volnay)にある、"Le Cellier Volnaysien”というお店です。(サイトは→こちら


 ヴォルネは人口300人程度の小さな村ですが、有名なワインの産地であり、このレストランは人気で遠くから観光客がやってくるそうです。


 映像には出てきませんでしたが、ここではエスカルゴはもとより、下記のようなブルゴーニュ料理を食べさせてくれます。


jambon_persille.jpgoeufsenmeurette.jpg

Jambon persillé        Oeufs en meurette

ジャンボン・ペルシエ          ウーフ・アン・ムレット

ハムのパセリ入りゼリーよせ       ムレットソースのポーチドエッグ


 因に、ムレットソースとは、みじん切りの玉ねぎ、エシャロット、にんにくを、ベーコンと一緒に炒め、小麦粉と赤ワインを加え、塩・こしょうで味をつけ、とろ火で煮て作ったソースのこと。


 このレストランでは、ヴォルネ産のワインの試飲もできます。そして、気に入ったら直売価格で購入することもできます。


 今年のワインオークションは、45種類のワイン(赤32種類、白13種類)がオークションにかけられることになっていました(21日の日曜日にオークションは行われました)。仏版Wikipediaによると、このオークションは“vente à la bougie”というロウソクを使ったちょっと面白い競売方式になっています。

 まずはごく短いロウソクに火をつけて競売を開始しますが、これが消える時点で満足な入札がない場合は、別の普通のロウソク2本に火をつけます。この2本のロウソクの火が消えるまで入札を続けます。


 不動産の売買などでもこの方式の競売があるようですが、現代ではロウソクではなく電気を使うことがあるようです。今回の場合、実際に今もロウソクが使われてるかどうかはっきりしません。


 フランスのTV局TF1の昨晩8時のニュースで20秒足らずでしたが、過去最高の400,000ユーロで競り落とされたワインがあったことを伝えていました。YouTubeでその時の映像を見つけました。いまひとつの映像ですが下記のとおりです。

 任命式のようなシーンから始まりますが、インタビューのあとに登場した茶色のメガネをかけている人が、今年のオークションを取り仕切るFabrice Lucchiniという俳優さんです。フランス映画によく登場していますが、舞台にも立ちます。毎年、有名人がこの役に任命されるようです。競売が始まるのは2:45くらいからです。競り落とされたのはCuvée Nicolas Rolinというワインのひと樽(100リットル)です。競り落としたのは、当シリーズの一回目(→こちらに登場した、あの巨大な迷路のようなカーヴを持つMaison Patriarcheの社長さんでした。


 TF1の短い映像の中でロウソクが机の上においてあるのを確認しましたが、電気なのか炎なのかはっきり分かりませんでした。もしかしたら電気の単なる置物みたいになってしまったのかもしれません。


 

******** フランス人のつぶやき *******

「今日、eBayのオークションに負けた。オークションが終わる数分前になってネットの接続が切れてしまい、最後の10秒で相手に落札されてしまった

[ふらふら]

VDM (Vie de merde)より


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コメント 6

wattana

carotteさん、映像の最初に出てきたホテル、Hotel Le Cep の前を2008年にBeaune へ行った時何度も通ったので、なつかしいです。毎年11月第3日曜日のオスピス・ド・ボーヌのワインオークションの前後は予約がたいへんでしょうね。
混んでいる時期の観光地に行きたいとは思いませんが、vente à la bougie というロウソクを使った競売方式がどんなのか、映像でもいいので見てみたいです。
by wattana (2010-11-23 08:38) 

carotte

wattanaさん
この時期の予約は早めにしないと取れないでしょうね。ダメな時は、近隣の街に宿を取って、Beauneまではバスや列車で行くという方法もあります。
TF1では、オークションの話題はこれ以上取り上げないような気がします。昨日のニュースでも何も言ってませんでした。日曜日のニュースで取り上げた20秒程度の映像は下記のサイトです。

http://videos.tf1.fr/jt-we/l-ile-maurice-un-jardin-d-eden-6156872.html

モーリシャス島の野生動物保護のニュースのあとの02:07からオークションの話題になります。ヘタに操作すると映像が止まってしまったりするので、一度流してみて下さい。一度流して見ると、巻き戻しや早送りも簡単に出来るようになるみたいです。
全体の雰囲気はこちらの方が分かります。一瞬、プレジデント席のところにロウソクが見えます。
by carotte (2010-11-23 09:33) 

opas10

ワイン好きにとってはこりゃあタマラない旅行になるでしょうね。自分は、ナパやオーストリアのワイナリーツアーをしたことはありますが、本場はまだなんです(涙)。
by opas10 (2010-11-23 13:33) 

wattana

carotteさん、こんにちは。
TF1のニュース見ました。プレジデント席の横にロウソクが見えました。そしてプレジデントの後ろにいる女性が持っているロウソク立てのようなものに小さなロウソクが何本か立っています (2分15秒時点の画像)。これがオークションの時間を測るロウソクですね。ありがとうございました。
by wattana (2010-11-23 17:07) 

carotte

opas10さん
この辺りはほんとに楽しいですよ。ディジョンからボーヌを通ってマコン辺りまで、順に訪ねる村はどこもワインの産地です。ぜひ一度お訪ねください!^^
by carotte (2010-11-23 18:01) 

carotte

wattanaさん
もう一度見てみました。
確かに、金髪のロングヘアの女性が本物のロウソクを持ってますね。ということは昔ながらのオークションをやってるということですね。
チャリティオークションなので一大イベントになってるようです。今年のプレジデントのファブリス・ルッキーニも盛り上げようとがんばってました。競り落とす方も、どれだけスマートに気前よくチャリティするかがポイントなのかもしれませんね。

by carotte (2010-11-23 18:09) 

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