ペリゴール地方を巡る旅 その5 〜田舎の宿〜 [ペリゴール地方]
シリーズの最終回は、ジット(gîte)と言われる田舎の宿。
ペリゴール地方南東部にあるル・ビュグにあるジットを訪ねます。
戦後、地方離れが加速した際に放置されてしまった家を改築して、バカンス客用の宿泊施設にしたのがジットの始まりだそうです。
たいていの場合、家主と同じ棟や離れに部屋があり、食事付きもあれば無しのジットもあります。
観光地で知られるペリゴール地方にはたくさんのジットがあるそうですが、今回、訪ねるジットは食事が出ます。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。
ペリゴールの自然に囲まれたジット"Albuca"の女将エリザベトさんは、10年前にこの建物を買い取ってジットを始めたそうです。サイトを見ると、料理研修宿泊プランなるものがあるので、この地方のおいしいお料理を作ってくれそうです。
まずは市場で旬のものを手に入れます。
この日は、週末をのんびり過ごしにやって来た熟年カップル2組がお客さまです。過ごし方はいたってシンプル。暖炉のそばでお茶をいただきながらおしゃべりした後は、森を散策。落葉した木々の並ぶ静かな森は見通しが良く、夏とはまた違った風景を見せてくれます。
その間、エリザベトさんは夕食の準備。今日は暖炉で料理することにしました。
鉄の鍋を上と下から熱くして作っていたのは「トゥルト・オ・プレ(Tourte au Poulet)」という鶏肉と野菜のパイ。鶏肉、にんじん、茄子、ピーマン、玉ねぎ、ネギを炒め、溶き卵と混ぜたらパイ生地の上にのせ、さらにパイ生地でフタをし、普通ならオーブンで焼きますが、今回は暖炉で焼いていました。
もう一つ暖炉で焼いていたのは、言わずと知れたフォワグラのソテー。付け合わせはエスカルゴと豚足。どんなお味なんでしょ?
ペリゴール地方にやって来る大きな目的は、美味しいものを食べるためとお客さんの一人が言っていました。
「今日、車で妻とバカンスにでかけた。途中、地図を見ながらサンドイッチを食べた妻が、こぼれたパン屑を払おうと、やおら車の窓を開けたとたん、地図は風と共に去りぬ〜。高速を130キロで走ってましたからねえ」
VDM (Vie de merde)より
友人も同じ様な宿屋を運営しています。
夫さんがドイツ人でドイツから青少年団体を受入れ
自然体験などもさせています。私たちが行った時も、
地元の女性が料理を教えてくれました。
小規模な農村の活性化として有効な方法だと思いました。
by orange (2011-02-07 22:17)
orangeさん
ドイツからフランスに移住されたんですね。面白いですね。
私はこの手の宿には泊まったことがないのですが、番組を見て、ちょっといいなと思いました。普通のホテルとはだいぶ違っていますね。より地元に近い感じがします。
by carotte (2011-02-08 21:25)
carotte さん、おはようございます。
ペリゴール地方というと、フォア・グラですね。それにしても、あれだけの量の生フォア・グラを日本でオーダーしたら、いくらになるのか? と考えてしまいました。
ところで、エリザベトさんが市場で買った野菜は何だったのかご教示願えませんが。ポアロ (ポロネギ)はわかりましたが、他の野菜が何なのかわかりませんでした。
Albuca のホームページにTF1で放映された番組 video がリンクしてありましたね。
by wattana (2011-02-09 06:52)
ジットというんですか。古い家を再活用してるんですね。バカンスに時間をかけるフランスでは、地方もこうして生き返りますね。…暖炉の灰をかけて作っていたパイですか。熱々でおいしそうです。…旅行に行ったらホテルでなくこうしたジットとかに泊まってみたいなあと思いました。
by yuzuhane (2011-02-09 09:08)
wattanaさん、おはようございます。
フォワグラの産地ならではの食べ方ですよね。
市場で買っていたのは鶏2羽とSalsifis(サルシフィ)というキク科の植物の根っこです。鶏はビニールに包まれていました。細長い束になっていたのがsalsifisです。こんなの食べるんですね。根か花の芽を食用にするらしいです。wikipediaに書いてありました。
http://fr.wikipedia.org/wiki/Salsifis
Albucaに番組がリンクされてました。Daily motionにアップしたのをリンクしてましたが、TF1はこういうのを許可しないと思うんですよ。で、今、サイトをチェックしたら、やはり修正されてました。画像をクリックするとTF1の番組のサイトにアクセスするようになってます。チェックしてるんですねえ。
by carotte (2011-02-09 10:16)
yuzuhaneさん
おっしゃるとおりで、長期のバカンスを取るのが習慣になっている国だから出来ることなんでしょうね。
暖炉でお料理するなんてちょっとノスタルジックですね。それに暖炉の前では犬がごろんと横になってました。のんびりできそうな宿のようです。
by carotte (2011-02-09 10:39)
carotte さん、こんばんは。
ありがとうございました。サルシフィは初めて聞く名前です。
テレビの番組で取り上げられることがいい宣伝になるのは、
日本と同じなのでしょうね。
by wattana (2011-02-09 21:40)
wattanaさん、こんばんは。
サルシフィは、どの料理に使ったんでしょうね。
やはりテレビとなれば黙ってはいられないのは、どこの国も同じですね。
by carotte (2011-02-09 23:12)
毎度のことながら、地元の露天で材料を買いそろえていくというのがいいですね。いかにも地場の新鮮で美味しいものを食べさせてくれる期待が膨らみます。暖炉で調理していますが、火加減が難しそう。そしてあのフォアグラのソテー・・・食べたい!!
by opas10 (2011-02-11 13:00)
opas10さん
こんなの見せられたら食べたいですよね。
エスカルゴと豚足が付け合わせなのにはちょっと驚いたのですが、この手の組み合わせはよくあるみたいです。
暖炉での調理はやはり経験がものをいいそうです。
by carotte (2011-02-11 16:37)
carotte さん、こんにちは。
ジット(gîte) と以前carotte さんの記事に登場した Chambres D'Hotes の違いは何なのでしょうか? 日本で言うと、民宿、ペンションなどの宿泊施設に相当するような気がします (ちょっと雰囲気が違うけ気がしますが)。
岐阜県図書館で今日借りた「食いしん坊の旅~アルプス・南仏街道編」(祐天寺りえ・著)を見ていたら、ジット(gîte) について記載があり、農場民宿/田舎の民宿と訳されています。Chambres D'Hotes は貸室民宿となっています。
by wattana (2011-02-11 17:44)
wattanaさん
一番違うところは、gîteは田舎にあって、chambre d'hôtesは都会にも田舎にもあるところじゃないでしょうか?広い意味で言えばgîteもchambre d'hôtesの中に入りそうですよね。
by carotte (2011-02-11 21:49)
carotte さん、おはようございます。
ありがとうございました。
(いつも質問にお答えいただきありがとうございます)。
by wattana (2011-02-12 04:05)