ペルシュ地方 その2 〜 館 〜 [ペルシュ地方]
シリーズの二回目は、ペルシュ地方の古い館を求めて、オルヌ県のノセ(Nocé)を訪ねます。
下記地図ののついている場所です。
ペルシュ地方に、りっぱな館が建てられ始めたのは、百年戦争後のこと。15世紀頃から、裕福になった人々が、王に仕えるため、パリに近いこの地に一族の住まいを構え始めました。
館は、この地方の石(石灰岩)で作られ、現在、400軒以上も残っているそうです。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。
短いカットでしたが最初に登場したのは、15世紀末から16世紀初めにかけて作られたクールボワイエの館(Manoir de Courboyer)です。
かつて領主の所在地でした。現在ここにはペルシュ地方自然公園の事務所があります。
全体の面積は65ヘクタール(東京ドーム約14個分)で年間4万人が訪れる名所になっています。
次に登場したのが、ロルマランの館(Manoir de Lormarin)。上記写真に写っているのがその館です。宗教戦争末期の1565年頃に建てられました。
敷地内には、母屋の他に、厩舎、パン焼き室、中庭、穀倉などがあるそうです。
1998年に夫婦でここにやってきたアルバンさんはこの建物に魅了されてしまいます。当時は、一階が住居、二階以上は穀物倉庫になっており、隣接する離れは骨組みが壊れ、天井はなくなったまま放置され、雑草が伸び放題になっていたそうです。
パン焼き窯のあった建物は3年かけて修復した後、現在、宿泊施設(chambre d'hôtes)になっています。(一泊二名、朝食込み 130€)
そして、修復は今も続いています。修復には時間がかかります。必ずしも自分の代で終わらせる必要はなく、自分の子供や他の人が修復を継承してやってくれれば良いとアルバンさんは言っていました。
番組の最後では、これらの修復にはかかせない職人さんの仕事が紹介されていました。当時の技術を研究し再現することで、初めて本当の修復ができるそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、7才になる娘を迎えに学校に行った。車に乗っていると娘が言った。『ねえ、パパ。週末ずっと家にいた男の人はだれ?』私は週末は会議で家にいなかった」
VDM (Vie de merde)より
眼鏡のおじさんよく登場されるので、なんかなじんできました。フランスは、日本では有名でない田舎町もなんか素敵ですね。去年カルカソンヌに行きましたが、あそこも大修復したと聞きました。修復の技術があって古いものを残して実際に使っていく・・・いいですね。古い石の館の宿泊施設っていうだけで、なんか憧れます。
by yuzuhane (2011-02-16 22:36)
yuzuhaneさん、おはようございます。
カルカソンヌに行かれたんですね。私も行ったことあります。でももう20年近く前のこと。古い建物は風情があって良いですよね。
眼鏡のおじさん、かれこれ20年以上もこの番組で司会していて、今やTF1の重鎮みたいです。
by carotte (2011-02-17 09:00)
職人さんの仕事の様子がとても興味深かったです。大工さん、日本だと木を扱うイメージですが、フランスだと石を扱うんですよね。また、左官職人さんのコテの形状は世界共通のようですね。
by opas10 (2011-02-19 14:03)
opas10さん
建材が違うと、修復の職人さんの仕事も違ってきますね。どちらも、過去の建築方法などの知識は不可欠なのは同じでしょうけど、なんとなく日本の宮大工さんの方がずっとデリケートな感じがします。
by carotte (2011-02-19 18:57)