代々家族が営む地方のホテル その3 〜 コルシカ島ピニャ 〜 [フランスのお宿]
シリーズの三回目は、コルシカ島北部のピニャ(Pigna)にあるホテルU Palazzu。
この建物はフランチェスキーニ家の住まいとして1701年に建設されて以来、ずっとこの一家が所有し続けてきました。しかし、ここで生まれ、現在の所有者となったドミニクさんが修復に乗り出さなかったら、廃墟になっていたそうです。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。
レストランになっている場所は、かつてはオリーブ油の製造室でした。修復には数十年かかりました。また、ここには版画のアトリエもあります。
客室からバルコニーに出ると、美しい眺めが眼下に広がり、7キロの先の海も見渡すことができます。
ある時、パリからやってきた女性がこの眺めを目にしたとたん、感動で涙を流したとか。
客室には18世紀の家具が使われており、バスルームの家具は、かつて祈祷台(ひざまずいてお祈りをする時に使う台)だったものです。
この家族には代々聖職者になるものが少なくとも一世代に一人はいたそうです。
2キロほど離れた隣の村コルバラ(Corbara)には修道院があり、シーズンが始まる前には必ず神父が祝福しにやってきてくれるそうです。日本人には神主さんの「お祓い」みたいに見えますね。
客室は全部で5部屋。うち2つがスイートで、村と海が見渡せる個別のバルコニーがついているそうです。
スイートは一泊240€(シーズン中は280€)、セミスイートが215€(シーズン中は235€)、スタンダードが137€(シーズン中は152€)。
レストランは、レストランガイドGault & Millauでコック帽を3つ獲得したそうです(5つが最高)。金額ははっきり分かりませんが、Gault & Millauのサイトによれば、ア・ラ・カルト(メニューから自由に選ぶ)で、前菜+メイン+デザートで65€だそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、レストランのテラスでバッグを盗まれてしまった。盗難届けの手続きのために警察官が私に誕生日を聞いたので答えると、警官は言った。『なんだ、今日じゃないですか。おめでとうございます!』」
VDM (Vie de merde)より
建物や家具が、とってもてもよい具合に古びていてなじんでいますね。
高台にあるので津波が来ても大丈夫そうなどとつい考えてしまいます。
by 月夜のうずのしゅげ (2011-04-09 05:09)
月夜のゆずのしゅげさん
18世紀から代々引き継がれて来たようですから、建物にも家具にも歴史がありますね。
海から7キロ離れた高台にありますから津波は大丈夫そうですね。
by carotte (2011-04-09 08:21)
コルシカ島で海から7キロ離れている・・・自分だったら退屈しちゃいそうなロケーションです。そうやって思ってしまうところが、日本人が休暇の使い方が下手と言われる所以なんでしょうね(笑)
by opas10 (2011-04-10 16:55)
opas10さん
日本人はやはり何もしないでぐうたらしていると怠け者みたいな感じになっちゃうんですよねえ〜。それに、休暇を取ってどこかへ行くにしても、休養するというより、イベントを求めてでかけるという感じですね。
by carotte (2011-04-10 21:22)