バチカンの舞台裏 その2 〜 教皇の一日 〜 [バチカン市国]
シリーズの二回目は、教皇ベネディクト16世の一日を追います。
午後12時5分前、教皇の執務室の窓が開けられ、信者に祝福を授けるための準備が始まります。
すでに30分ほど前から、ここでいくつかの書類に署名をしていたベネディクト16世に、付添人が時間を知らせます。教皇は、テレビ画面をチェックしながら窓辺に立つタイミングをはかります。というのも、この様子はテレビで生放送されるからです。
正午、教皇が窓から信者に挨拶し、Angelus(「アンジェラスの祈り」又は「お告げの祈り」)を唱えます。二人の付添人がそれに間の手を入れるように答えます。(Angelusは応答形式になっている)
信者への祝福を終えた教皇には、署名しなければならない書類が待っています。その数、一日に数百件。
署名する教皇の指には、権力を象徴するような大きな金の指輪が光っていました。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。(2011年4月19日放送)
一方、下の階の調理場では昼食の準備が行われています。
複雑な料理を作るわけではありませんが、教皇はたいてい招待客と一緒に昼食を取るので、それにあわせた料理を用意しなくてはなりません。
テーブルに並べられたナイフやフォークにはバチカンの紋が彫られていました。紋の下にある模様はまさか帆立貝???
執務室から食堂までの移動はエレベーターでした。
水曜日、教皇は車で移動。車のナンバーは「S.C.V. 1」。S.C.V.はバチカン市国(Status Civitatis Vaticanae)の略。車はどうやらベンツのようです。
到着後、10万人もの信者が待つアリーナへ。間近で教皇に会い話が聞けるとあって、信者の皆さんはたいへんな喜びようでした。
また、教皇の朝のミサには、知り合いの人であれば出席することができるそうです。こんなことが許される知り合いとは、いったいどのような方々なのでしょう?
そして、忙しい合間の休憩時間には、聖堂の敷地内や公園を散策するそうです。
次回は、バチカンのセキュリティシステムについてです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ミサが終わり寄付の時間になった。私は8才になる息子に2ユーロ硬貨を渡して寄付させることにした。息子はその2ユーロをすばやくズボンのポケットにしまいこむと、前もって用意していた50セント硬貨1つをカゴの中に放り込んだ」
VDM (Vie de merde)より
ベンツは出身国だからでしょうか?
バチカンという名は知っていても、儀式までは・・・。
続きを楽しみにしてます(^^)v
by soraaane (2011-04-22 22:03)
soraaaneさん
出身国だからかなと思っていたら、どうやら前の教皇もドイツ車に乗っていたみたいです。代々ドイツ車と決まっているのかもしれませんね。
by carotte (2011-04-23 08:54)
こんな日常だと絶対に運動不足になります。教皇さん、健康維持のために実はテレビには出てこないけど、地下にジムがあってガシガシ筋とれなんかやっているんじゃないでしょうか(笑)。
by opas10 (2011-04-23 18:12)
opas10さん
あの方々、ジャージとか履くんでしょうかね?
皆さんあのスタイルで筋トレやったらかなり面白いですね。^^
by carotte (2011-04-23 21:26)