チェルノブイリ見学ツアー [トピックニュース]
今日、4月26日は、チェルノブイリ事故から25年目になります。
事故現場周辺は立ち入り禁止区域になっていますが、ウクライナ政府は、ここを見学したいという観光客を毎年わずかですが受け入れているそうです。
見学者は、正式に政府が任命したガイドとともに小型バスに乗り込み現場へ向かいます。料金は160ユーロ。危険区域に入る時は、入口でパスポートと特別許可証を係員に見せなくてはなりません。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。(2011年4月25日放送)
この日入った地域は30キロ圏内。ここに住むことは永久に禁止されています。また、金属物や木々に触ることもできません。
今回のツアーには6人が参加しました。その中の、アメリカからやってきたという学生は、日本の原発事故のことを理解するためにここにやってきたそうです。
最初の見学地は「モンスター」と名付けられた原子炉。
ここにはまだ100キロのプルトニウムが残っているそうです。回りには特に変わったものは見えませんが、計測器の針は900マイクロ・レントゲンを指し、通常の5倍の量になっていました。ここには長時間とどまることはできません。(レントゲンをシーベルトに換算しようと思いましたが、とてつもなくややこしく、断念しました)
次の見学地は、人の住めない廃墟となってしまった町。
時計は事故の起きた時間で止まり、保育園はあの瞬間から放置されたままです。学校もガスマスクを使う間もなく慌ただしく避難した様子がうかがえる状態で荒れ果てています。
専門家によれば、この町の汚染が解消されるまでには、なんと14.5万年かかると言われています。
最後に、見学者は放射能測定器で検査を受けなければなりません。基準値をクリアしていれば、ここから出ることができます。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、マラケシュの市場をぶらぶらしたかったのだが、短めのスカートをはいていたので、大丈夫かどうかツアーガイドに尋ねた。ガイドはにっこり微笑むと言った。『大丈夫ですよ。いずれにしても、あなたはやせっぽっちで、ここじゃあ誰もなんとも感じませんよ』」
VDM (Vie de merde)より
25年という長い年月が過ぎてもまだ放射能の影響収まらずですね。
じわり、じわりと放出される放射能が心配です。…福島の原発の
様子がとても気になります。ソビエト時代という情報統制の行われる
なかでの事故で知らされない人々が沢山犠牲になりました。
日本で起っていることももっとリアルタイムの、そして第三者機関の
大掛かりな放射能測定とその公表が不可欠だと思うのですが。
by orange (2011-04-26 23:37)
orangeさん
汚染が解消されるまでに14.5万年かかるそうですから気が遠くなりそうですね。でも、14.5万年経つうちに、放射能を一気に解消できる方法を人間ってなにか発明するんじゃないですかね。
最近、福島の原発の情報が少なくなっているような気がします。大きな事故が起きてないということなのだと思いたいですね。
by carotte (2011-04-27 08:40)
とうとう福島原発事故は、世界の歴史に残る悪しき事件となりましたね。
この事故で、いろんなことが見えてきました。
大変勉強させられたけど、政府、東電、マスコミ、御用学者など
裏世界のどろどろとしたものがたくさん見えて、不快な気分です。
これを機に正していくことが一番大事だと実感しました。
そんな中、ソフトバンクの孫さんの心意気には、感動です。
少し、救われた気分です。
by kazenotomo (2011-04-27 11:41)
kazenotomoさん
福島の原発事故が、世界に与えた影響は大きいですね。これまでの流れをひっくり返してしまうくらいのインパクトです。
おっしゃる通りで、今回のことではたくさん勉強になりました。もっと自分の意識を変えなくてはいけないと思う一方で、日本という国のイヤな部分を全部見てしまった感じもします。
東電は、民間企業の営利団体ですから、コストパフォーマンスを意識しないわけがなく、やはり地震や津波を甘く見ていたと言わざるを得ないですね。しかも組織に問題がある。政府はもとより、マスコミもますますお粗末に見えてきて、情けない気分になります。
大戦後の復興でがむしゃらに進んで来た日本は、舵を切る時期に来たのかもしれません。
by carotte (2011-04-27 21:58)
フランス政府としては、原発推進の立場なのでこういう番組は苦々しいでしょうね。それに引き換え日本のメディアは相変わらずエモーションを煽るだけで、見るに堪えないものが多いですね。
by opas10 (2011-05-01 14:29)
opas10さん
日本のメディアのいやなところは、その「エモーションを煽る」ところです。どうしてもこの流れになってしまうんですよね。メディアだけじゃなく、政治家も同じです。民主党のどなたかが原発事故の対策について「決死隊を送って」と言ったとか。発想の根源にあるものは合理性ではなく、感情なんじゃないかな?と思ってしまいます。
by carotte (2011-05-01 21:10)