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特集モン=サン=ミッシェル [ノルマンディー地方]

 ローカル線の旅が楽しすぎて頭が空っぽになってしまったcarotteですが、なんとかブログを続けています。[あせあせ(飛び散る汗)]

 

 フランスのTVTF1の週末のニュース番組では、ある一つの地域に焦点を当て詳しくリポートするコーナーがあります。毎回15~18分くらいと長いので、当ブログで紹介するのはあきらめていますが、今週は、これまで放送した中で人気のあった地域を5~6分ほどに縮小して放送しました。そこで今日はその映像を紹介することにします。

 

 まずは、フランスの一大観光地で世界遺産にもなっているモン=サン=ミッシェル。


Paris_MStM.jpg

 

 毎年300万人もの観光客が世界中からやってくるそうですが、ここに暮らしている人の数は40人ほど。

 

 ツーリストがいなくなるとお店の明かりは消え、窓のカーテンも閉められ、人影もまばら。

 

 薄暗い路地はちょっと不気味ですが、中世の雰囲気を味わうには悪くありません。

 

 そして修道院では夜のミサが行われます。現在、修道院を管理しているエルサレム修道会(Fraternités monastiques de Jérusalem)の方々です。今回は特別にミサの撮影が許されたそうです。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年7月23日放送)

 

zoommontstTV.jpg

 

 岩の上に建てられたゴシック様式の修道院。始まりは709年頃。今の姿になったのは1593年。上空からの眺めにため息が出ます。

 

 昼間のモン=サン=ミッシェルは観光客でごったがえしています。

 

 入り口を入ってすぐのところにあるオムレツで有名なLa Mère Poulardが映像に映っていました。あのオムレツはああやって作るんですね。

 

 ここから約100メートルほど伸びる通りに、約50軒ほどのお店がひしめき合っています。

 

 あるレストランに入って食事をすると、その向かいのお店では10%割引でお土産が買えるとか。観光地はどこも同じですね。ホテルや博物館もこの並びにあります。

 

 狭い路地をお店の人が降りてきましたが、ここはモン=サン=ミッシェルの一番下から一番上まで直接つながっている近道だそうです。

 

 その名もrue des Cocus(コキュ通り)。コキュは女房を他の男に寝取られてしまった亭主のこと。コキュには角があって、その角がぶつかってしまうくらい細い道という意味でこの名がつけられたそうです。

 

 観光客は修道院まで広い階段を上がって行きます。

 

 電話のようなオーディオガイドを聞きながら見て回ることもできますが、ガイドさんが連れて行ってくれるツアーもあります。ガイドさんの説明によると、モン=サン=ミッシェルはフランス革命後から1863年まで刑務所として使われていたそうです。

 

 美しい中庭を観た後は、管理責任者のジャン=マルクさんが、あまり知られていない建物を見せてくれました。

 

 その建物は、ここで唯一の個人住宅。19世紀初頭に建てられ、長い間、建築家の住まいになっていましたが、現在はジャン=マルクさんの官舎になっているそうです。

 

 この15年で観光客の数は1.5倍、入場料の稼ぎ頭となったモン=サン=ミッシェルですが、この観光のために道路がひかれたことで、砂が堆積し続けています。この問題を解決するために工事が始まっています。完成までにはまだまだ時間がかかりそうです。(詳しくは以前の記事をご覧下さい→こちら

 

(「フランス人のつぶやき」はお休みします) 




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コメント 10

wattana

carotte さん、おはようございます。
観光客が15年間で1.5倍。
観光収入も当然、増えたと思われます。
でも、観光客の利便性を考えて築いた道路により堆積した砂など
問題もでてきているんですね。
モン=サン=ミッシェルに実際に行くと、その大きさに驚きます。
でも、遠くから見るモン=サン=ミッシェル、
存在感があって、いいなと思いました。
by wattana (2011-07-25 07:45) 

orange

行ってみたいところの一つです。
夜のミサの雰囲気は格別ですね。日中の喧噪とは全く違った本来の雰囲気とでもいうのでしょうか。住居内も見せてくださいましたが、なかなか大きな画面のPCの横に石膏像が置かれていたのが興味深かったです。
観光か、住民の生活か、昔の様子をどれだけ保つか、世界遺産に登録されたところの課題ですね。屋久島しかり、高野山/熊野古道しかりです。
by orange (2011-07-25 09:20) 

carotte

wattanaさん、おはようございます。
モン=サン=ミッシェルが入場料の売上は一番多いそうで、あまり収入のないところに分配しているそうです。
人の数がすごくて、典型的な観光地ですが、やはり行ってよかったなと思いました。下からの眺めも上からの眺めも独特で魅力的ですね。修道院の建物も素晴らしかったです。
by carotte (2011-07-25 09:30) 

carotte

orangeさん、おはようございます。
駅からすぐというようなところにないので、気軽には行けないですね。私はやっと5年くらい前に行きました。TF1はふだん観光では見られないところを見せてくれました。大きな石膏像でしたね。王様の一人でしょうか?それとも建築家の像?
環境保護と観光を両立させるための工事は、大掛かりで時間もかかりそうですが、フランス最大のお宝の一つですからがんばるみたいです。
by carotte (2011-07-25 09:46) 

opas10

上空からの眺めは本当に美しいですね。建物のフライングパッドレスの美しさがひときわ際立っていました。そしてオムレツ、ずいぶん大胆に焼くんですね!モン=サン=ミッシェルのようなところは、道路を造らないでトラムみたいなもので陸地と結ぶ方が風情があるような気がします。
by opas10 (2011-07-30 11:55) 

carotte

opas10さん
そのフライングパッドレスが建物を優雅にしていますね。こんな美しいものをよくぞ造りました!
オムレツ目当ての観光客が列を作っていて、なかなかすぐには食べられないみたいです。予約していないと厳しいかもしれません。道路は橋になって、将来はそこをトラムみたいなのが走るようになるらしいですよ。
by carotte (2011-07-30 18:41) 

wattana

carotte さん、La Mère Poulard のサイトをもう一度見ました。
驚きました!! 東京・丸の内にレストランとカフェがオープンする (オープンした?)そうです。http://www.la-mere-poulard.jp/
株式会社テイクアンドギヴ・ニーズが運営する結婚式場 「ミラキュルーズ」に併設です。モン=サン=ミッシェルで長年、ホテル・レストラン・フランス菓子店を運営していると宣伝すれば、惹かれる人が多いでしょうね。http://www.tgn.co.jp/hall/mc/
それはそうと、La Mère Poulard の焼き菓子のラインナップ、Traou Mad に似ていますね。そして、もう少し調べないと不確かですが、Galettes du Mont Saint Michel と名乗っているのは、La Mère Poulard だけのようです。
by wattana (2011-08-07 16:20) 

carotte

wattanaさん
サイト見ました。すごいですね。東京国際フォーラムの中にできるようです。ふわふわのオムレツというのが日本人に受けそうな気がします。写真が出てないのでオープンはこれからなんじゃないですかね?
Galettes du Mont Saint Michelもいずれ商標登録されそうですね。
by carotte (2011-08-07 18:04) 

wattana

carotte さん、考えてみると、galette (焼き菓子)は観光地にとってお土産好適品ですね。常温保存できる、重くない、価格も手ごろ、・・・等々。ポン=タヴェン、モン=サン=ミッシェルだけでなく、フランスの他の観光地にもその地名を冠した galette がありそうですね。
by wattana (2011-08-08 08:26) 

carotte

wattanaさん、日本のお煎餅と同じですね。最近はお煎餅よりクッキータイプのものが多いですが。一つ一つ袋に入ったものがほとんどですね。
地元の食材だけを使って作るというのであれば、どこで売られても、地元のものなのでお土産になりやすいです。
by carotte (2011-08-08 09:09) 

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