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レマン湖湖畔のリゾート地 その3  〜 トノン=レ=バン 〜 [ローヌ=アルプ地方]

 シリーズの最後は、レマン湖湖畔でフランス最大の都市トノン=レ=バン(Thonon les Bains)を訪ねます。

 

Paris_Leman.jpg

 

 下記地図の緑印のところです。

 

より大きな地図で レマン湖湖畔のリゾート地 を表示
 
 人口は33,000人ほど。14世紀中頃にサヴォワ伯領となり、サヴォワ家がここに住むようになってから、近隣地域だけでなくイタリアやドイツなどの海外からも人が集まるようになり、しだいに大きくなっていきます。

 今回は、トノンが大好きというガイドさん率いるツーリストの皆さんと一緒に、街をあちこち見て回ります。そして、美味しいグルメも登場します。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2009年7月10日放送)

 

ThononTV.jpg

 

 古い街並、ヨットやプレジャーボートの停泊する港。230メートルほどの道のりを丘へ向かって上がって行くのはケーブルカー。

 

 ガイドのエヴリンヌさんによれば、水と緑に囲まれながら歴史を刻んで来たのがトノンだそうです。

 

 湖は船遊びを楽しむ人たちでにぎわっていますが、漁で生計を立てている人たちもいます。約50人ほどで、対岸のスイスより多いそうです。

 

 湖畔のレストランLe Naviotのテラスは一見コート・ダジュール風。お客さんたちは、フェラ(サケ科の魚)、オンブル・シュヴァリエ、パーチなど、この湖で釣れた魚を食べています。

 

 次は、チーズ屋さんFromagerie Boujonへ。ヨーロッパでは食通からも支持される有名はお店。

 

 ご主人によれば、半径30キロの地域でも場所や作る人が違えばチーズの味も風味も違って来る、そこがフランスのチーズの良い所だそうです。

 

 しかし、あのド・ゴール将軍は、「270種類ものチーズのある国で、フランス人に意見の一致など望むべくもない」と明言を残しています。

 

 次にガイドさんが連れて行ってくれたのは、湖畔に立つリパイユ城(Château de Ripaille)。

 

 15世紀に別荘として建てられました。広い敷地内には20ヘクタールのブドウ畑があります。湿り気のある土とこの辺りの微気候がブドウの生育に良い影響を及ぼしているとか。

 

 ここの白ワインはvin de SavoieというAOC付き。もちろん試飲もできます。

 

 映像には登場しませんでしたが、ここにも鉱泉が湧き出ており、それを利用した湯治施設Centre Thermal Valvital de Thonon les Bainsがあります。

 

 そして、その水を無料で飲むことのできる施設Champignon de la versoleもあります。

 

 エヴィアンほどの規模ではなさそうですが、THONONというミネラルウォーターも製造販売されています。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******


「今日、骨が嫌いで魚を食べない娘に魚を食べさせる方法を思いついた。骨を見つけるたびに1ユーロをあげることにしたのだ。で、娘は魚を全部たいらげたが、私は結局、36ユーロを失った」

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 9

orange

「フランス人に意見の一致など望むべくもない」なんとなく納得してしまいました。それにしてもそのチーズ屋さん。行ってみたいですねぇ。色々な味が楽しめそうです。白ワインが美味しそうです。綺麗な景色の中で、澄んだ空の元。美味しいでしょうねぇ。
by orange (2011-08-02 23:51) 

wattana

carotte さん、この記事とは関係のないことで恐縮ですが、すこしご教示いただきたいことがあります。それは、ガレット galette のことです。
そば粉のクレープをガレットと呼びますが、ガレットと呼ばれる焼き菓子もあります。たとえば、ガレット・ブルトンヌ、carotte さんの記事にあったガレット・デ・ポン=タヴェンなど。この焼き菓子のガレットは、クレープのガレットと同じ言葉なのでしょうか?お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
by wattana (2011-08-03 09:20) 

carotte

orangeさん
個性重視の国だとまとまらないのもうなずけますね。しかし、不思議なのはデモやらストライキになるとなぜか一致団結するところ。
大きなチーズにナイフが入るところなど見せられると猛烈に食べたくなります。白ワインもおいしそうでしたねえ。
by carotte (2011-08-03 09:55) 

carotte

wattanaさん
パリのクレープ屋さんのメニューがどうなっていたかはっきりしませんが、私自身、クレープを甘い方で、ガレットをそば粉と区別してオーダーした記憶があまりないのです。galetteには「そば」の意味合いはなく、薄くて丸い円盤状のお菓子のことを言うようです。Petit Robert(仏仏辞書)を見るとgaletが語源で、河原などにある丸くなった小石のことを指すとあります。
原則としてはcrêpeは小麦粉もそば粉も含めた総称ですが、galetteという言葉がある以上、誰かがどこかでそば粉のクレープに特定して使い始めたことは間違いないですね。Petit Robertには、そば粉やトウモロコシの粉を使った甘くないクレープを西部地域やカナダでgaletteと呼んでいると書いてあります。1774年と年代が書いてあるので、その頃に使われていたことが確認されているのでしょう。昔、玉村豊男さんがどの辺りでgaletteと呼ぶようになったのか、その境目を探そうとブルターニュまで行ったというようなことが書かれてある本を読んだことがありますが、明確な答えは見つからなかったみたいです。
by carotte (2011-08-03 10:36) 

wattana

carotte さん、こんにちは。
お手数をかけました。ありがとうございました。
① carotte さんのブログ記事で紹介されていたTi Jos のメニューを見たら、galette と crêpe に分かれていました。
http://www.restaurant-tijos.com/menus.htm
② マグロンヌ・トゥーサン=サマ著「お菓子の歴史」に、 ~ガレット(l がひとつのgalette)という言葉は、地理的には、生粋のブルターニュではない高地ブルターニュから生じたとされている。生粋のブルターニュではないというのは、ケルト語であるブルトン語ではなく、ガリア方言のガロ語(l がふたつのgallo)を話すからである。ガロがl をひとつ取ったガレットになった理由はまったくわからない。~ と書いてありますが、どういう意味なのかまったくわかりません。
③ 本日、食品専門店などで箱入りのブルターニュ産のガレット (3ブランド)を買ってきました。gallete は、薄くて丸い円盤状のお菓子を指すというcarotte さんの説明は、これらのお菓子を見ると、なるほどと思いました。
④ galette とは別に、plaet と呼ばれるお菓子も買いました。palet は円盤という意味ですか? palet は、galette よりも厚みがあります。
by wattana (2011-08-03 16:59) 

carotte

wattanaさん、こんばんは。
ブルターニュ地方にはケルト文化の影響からはずれて、むしろ東のガリア地方の文化の影響を受けた地域があるんでしょうね。
気になるのは「l」が二つあるgalleteです。今まであまり気にしてなかったのですが初めて見ます。念のためPetit Robertを調べてみましたが出てきません。ポン=タヴェンで出て来たお菓子もgaletteで「l」は一つでしたし、ガレット・デ・ロワもgaletteでした。galleteはどこから出て来たんでしょう?謎が深まります。
by carotte (2011-08-03 18:45) 

wattana

carotte さん、おはようございます。
ありがとうございました。もう少し調べてみます。
by wattana (2011-08-04 07:04) 

opas10

あのチーズを持って、リバイユ城へ行って白ワインをいただきたいものです(笑)。
by opas10 (2011-08-07 12:54) 

carotte

opas10さん
チーズがたまらなく美味しそうでした。白ワインはどんなお味なんでしょうね。気になります!
by carotte (2011-08-07 17:14) 

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