SSブログ

特集ドーヴィル [ノルマンディー地方]

 かなり涼しくなりました。同時にお天気もしばらくぐずつきそうです。

 

 海のむこうのフランスは、来週の月曜日辺りまで猛暑という予報が出ています。一昨日あたりは40度を記録した地域もあったようです。出来るだけ陽射しを避け、水分を十分に取るようにと日本と同じようなことをテレビで言っていました。

 

 さて、今日は、フランスでも有数の高級リゾート地を訪ねます。さては地中海かと思いきや、さにあらず。ノルマンディー地方のドーヴィル(Deauville)です。

 

Paris_Deauville.jpg

より大きな地図で 特集ドーヴィル&トゥルヴィル を表示

 以前に紹介したことのあるオンフルールからはわずかに15キロほど。

 ビーチはもちろんのこと、カジノ、競馬場、マリーナ、高級ホテル、別荘など、リゾート地にふさわしい施設が揃っています。

 毎年数百万人のツーリストが訪れますが、その大部分がパリジャン。パリから車で約2時間と、そのアクセスの良さが要因だとか。

 そしてここは、毎年アメリカ映画祭が開催され、ハリウッドのスターたちがやって来ることでも知られています。

 また、記憶に新しいところでは、東日本大震災後初めて管さんが出席したG8サミットがここで開催されました。

 下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年8月14日放送)(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら

 

 

 高級ブティック街を走りぬける高級車、テニスコート、ビーチに作られた散歩用デッキ。お金持ちの集まる、ちょっと気取った雰囲気の街という人もいます。

 

 150年前は何もなかった小さな村。80人くらいの人が農業や漁業で生計を立てていました。

 

 19世紀初頭、フランスでは海水浴ブームが起こります。

 

 1837年にドーヴィルの市長になったモルニー公は、この地をリゾート地にするべく開発を開始。自宅を建てると同時に鉄道も近くまで引き込み、パリジャンたちがここへやってくるための舞台を整えます。

 

 その結果、ビーチ沿いには豪華な別荘が立ち並びました。

 

 1912年には、最初の高級ホテルNormandy Barrièreが開業。

 

 傾斜のある屋根と淡い緑色の木骨の建物は、英国の影響を受けたノルマンディの伝統的スタイル。支配人が中を案内してくれましたが、100年の伝統にふさわしい作りになっていました。

 

 ここには、チャーチル、ココ・シャネル、エディット・ピアフなどのセレブがお泊まりになったそうです。

 

 バーには80種類のウィスキーが用意されており、毎週末、誰かしら有名人がやってくるとか。

 

 135号室と136号室はスイート。一泊2,500ユーロ(約30万円)。豪華さというより居心地の良さを求めて宿泊する人向けだそうです。

 

 街の黄金期に作られた別荘は今も健在です。150棟ほどが文化財の指定を受けており、そのうち100棟が個人所有の別荘。個人のものとは言え文化財なので壊すことはできないそうです。

 

 不動産業を営むヴィヴィアンさんがその一つを案内してくれました。5階建て、延べ面積300㎡で、お値段は300万ユーロー(36,000万円)ほど。

 

 釣り舟で海に出れば、隣の街トゥルヴィル(Trouville)が見えてきます。トゥック川で隔てられた二つの街はそれぞれ違った顔を持っています。

 

 トゥルヴィルの日曜日の朝市では、たくさんの海の幸が並べられています。店の人の話からすると、ドーヴィルは遊ぶところ、トゥルヴィルは海を見ながらゆったりと暮らしを楽しむところ、といった感じのようです。

 

 しかし、ブラッスリLes Vapeursは、毎週末には満員の盛況で、お店の人はのんびりとはしていられません。ここにも時々有名人がやって来るそうです。

 

 35年ほど前から開催されているアメリカ映画祭。毎年9月初めになると、ハリウッドのセレブたちが続々とやってくるドーヴィルは騒がしくなります。

 

 1966年に制作され世界的なヒットとなった映画「男と女」は、ここドーヴィルの海岸で撮影されました。

 

 その監督クロード・ルルーシュは、2010年のセントバレンタインデーの日に、年齢もまちまちの200組のカップルが、映画と同じように一斉にかけより抱き合うシーンを撮影したそうです。

 

 およそロマンティックとは言えそうもない撮影風景でしたが、完成作品はどんな感じに仕上がったのでしょう?

 

 上記地図の印は番組に登場した場所です。時間と興味のある方はストリートビューでお楽しみください。

 

 

******** フランス人のつぶやき *******


「今日、父がロサンゼルスへの転勤を断ったことを知った。その理由は、飼い犬がアメリカの生活に順応できないからというものだった」

 

VDM (Vie de merde)より



nice!(25)  コメント(8) 
共通テーマ:旅行

nice! 25

コメント 8

wattana

carotte さん、おはようございます。
トゥルヴィルのブラッスリー Les Vapeurs のホームページ (英語版)を見ました。お店の沿革 (歴史)のページに店名の由来、小さなカフェからブラッスリーまでの成長の過程などが載っていて、興味深く読みました。オーナーは変わっているんですね。
ホームページもそうですが、ストリートビューで見ても、2つの店名がついていますね。 Les Vapeurs と Les Voiles、どうしてなんでしょうか?
by wattana (2011-08-21 08:04) 

carotte

wattanaさん、おはようございます。
Les Vapeursのサイトにはいろいろ面白いことが書かれてますね。仏版の方はもう少し詳しく出ていて、Les Voilesは1992年にできた姉妹店です。料理はほとんど同じですが、Les Vapeursより少し開放的な作りになっているそうです。ストリートビューで正面から見ると、右がLes Vapeursで、左がLes Voilesのようです。確かにテラスがあって、開放的な感じですね。
by carotte (2011-08-21 09:18) 

島酔潜人

ドーヴィルと言えば、やっぱり「♪シャバダバダ」を思い出しますね。 大好きな映画です。
by 島酔潜人 (2011-08-21 14:13) 

wattana

carotte さん、こんにちは。
Les Voiles のこと、1992年に誕生と英語版にも載っていました。読み飛ばして今した。失礼しました。
by wattana (2011-08-21 16:15) 

carotte

島酔潜人さん
はい、その「シャバダバダ〜」です。200組のカップルの映像もちょっと興味あります。
by carotte (2011-08-21 18:06) 

carotte

wattanaさん
英語版にもありましたか。
あれだけお客さんが来てますから、おいしい料理を出してくれそうです。
by carotte (2011-08-21 18:09) 

opas10

オープンカーから見える別荘がいずれも個性的な建物でとても興味深かったです。フランス語はからきしだめですが、今回は別荘の物件案内の際に「コロンバージュ」という単語が聞き取れたのは収穫(笑)、サンルームの外装がそうでしたね。フランス人のつぶやき、お父さんご自分のことを飼い犬のせいにしちゃって(笑)
by opas10 (2011-08-28 13:30) 

carotte

opas10さん
はい、コロンバージュと言ってました。ストリービューでみると、確かに同じような別荘が並んでます。ちょっと違った雰囲気で面白いですね。この手の別荘をもっているのはやはりお金持ちらしいです。
つぶやきのお父さん見栄っ張り?
by carotte (2011-08-28 18:14) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。