シャンパーニュ地方の旅 その2 〜マルヌ川の散策〜 [シャンパーニュ地方]
シリーズの二回目は、有数のシャンパンを生み出すブドウ畑の間を流れるマルヌ川を散策します。
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マルヌ川は全長525キロ。シャンパーニュ地方の東端にあるラングル台地に水源があり、そこからシャンパーニュ地方を横切り、最後はセーヌ川へとそそいでいます。
今日、散策を楽しむのは、ランスから約30キロ南を流れるマルヌ川のほんの一部、約10キロの区間です。
そして、今日のもう一つの主役は川で活躍する三人の女性。
下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年9月27日に放送)(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
まずは、エペルネー(上記地図の青印)でボートのレンタル業Blue Nauticを営むクリスティーヌさん。
近くには公共のキャンプ場があり、その宿泊客のためにレストランも開いています。
早朝、川辺のテラスでお客様がのんびりと朝食を取っていました。
そして、ボートをレンタルするのはイギリスからの家族連れ。1時間〜3時間で27〜90ユーロ。一隻に5〜7人可。
ボートの動力は電気。クリスティーヌさんの説明を聞いたらいざ出発。
岸辺の斜面に広がる美しいブドウ畑を眺めながら数時間の川の散歩を楽しみます。
この時期、すでにブドウの収穫と仕込みは終わっていました。
あのドン・ペリニョンの名で知られる修道士ピエール・ペリニョンがシャンパン作りに励んだサン・ピエール修道院も、この渓谷沿いの村Hautvillersにあります。(上記地図の赤いピン)
この修道院、現在はドン・ペリニョンの蔵元であるMoët & Chandonの所有になっているそうです。
ストリートビューで気がついたのですが、ここも「花のまち」の称号があり、花が3つ付いています。ストリートビューの映像は霧がかかっていてなかなか趣があります。
さて、カトリーヌさんですが、生活が180度変わったとおっしゃっていましたから、恐らく大都会(パリ?)からのんびりした田舎での仕事に転職されたようです。
くねくねと曲がりながら流れるマルヌ川を東へ7、8キロほどさかのぼるとモルイユ=シュル=アイに到着(上記地図の赤印)。
こちらでは、ジョジータさんが大型のボートを貸し出しています(Champ's Marine)(Tel. 06 77 84 49 28 E-mail: contact@champsmarine.fr)。
ペニッシュと呼ばれる細長いボートで、中で宿泊もできるようになっています。レンタル期間は1日〜7日間。サイトが工事中で金額は不明。
ジョジータさんは、小さい頃から両親に連れられて船でバカンスを楽しんでいたそうです。どうもご自身もペニッシュでお暮らしのようです。
これとは別にワンカットだけ映像に登場した船Bateau d'Argile et d'Eauは、宿泊施設になっています。
船の名前をクリックするサイトにアクセスできます。スイートも入れて部屋は全部で5つ。一人60ユーロ〜100ユーロで泊まれます。詳しく部屋の様子が出ているので、ちょっと面白いです。
次は、逆に西へと移動し、キュミエール(Cumière)村へ(上記地図の緑印)。ここには遊覧船Bateau Champagne Valéeの発着所があります。
そして、その遊覧船で働いているのがカトリーヌさん。ガイドや給仕係を担当しています。
手慣れた手つきでシャンパンを開けていましたが、これが結構むずかしいのです。少しずつ開けないと、中身が全部こぼれてしまうという悲劇に見舞われます。
遊覧船には、キュミエール〜エペルネー間(東に上る)とキュミエール〜ダムリー間(西側に下る)の2つのコースがあります。
単なるクルーズだけなら9.50ユーロ。昼食付きは42ユーロ。ディナー付きなら61.20ユーロ。いずれも事前の予約が必要です。人数や季節によって出ない日もあるようです。
キュミエールとエペルネーの間にはTête à l'Âneという名前の島があります(上記地図の紫印)。冬の間は水没してしまうそうです。よって、ギーさんとその仲間たちは夏の間だけここで過ごすそうです。
最後は皆さん揃ってシャンパンで乾杯!
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、彼とレストランに行った。ウェイターがシャンパンを運んで来たのでグラスを見ると、底にリングが!感動した私は彼の目を見ながら『イエス』と言ったのに、ウェイターの勘違いで、シャンパンは隣のテーブルへ」
VDM (Vie de merde)より
carotte さん、おはようございます。
マルヌ川の全長525キロメートルが長いのかどうかピンとこなかったので、日本の河川の全長を調べてみたら、一番長い信濃川で367キロメートルでした。フランスで延長が最も長い川は何川なのでしょうか?
by wattana (2011-10-02 09:33)
ヨーロッパの川のある風景を見てのどかだなぁと思うのは、川べりが自然のままだというのも有るかもしれませんね。護岸工事をしていない、自然な風景がこのゆったりとしたのどかな感じには欠かせませんね。
一度、洪水になるとたいへんですが(そうなることも知っていて..そのままですが)、都会以外はほとんどがこのような川の風景だと思います。
by orange (2011-10-02 09:42)
wattanaさん、おはようございます。
またまた鋭い突っ込みありがとうございます。^^;
フランス語の「川」には大まかにrivièreとfleuveの2種類の表現あって、前者で一番長いのがこのマルヌ川です。rivièreとfleuveの違いについて、私は今日まで規模の違いだけだとばかり思っていました。前者が小で、後者が大。しかし、専門分野ではfleuveは海まで到達しているものを言うようです。たとえば英仏海峡に流れ込んでいるセーヌ川はfleuveの中に入ります。そして、fleuveで一番長いのはロワール川。大西洋に流れ込んでいるこの川の全長は1,012キロもあります。信濃川は日本海に到達しているようなので、fleuveの仲間ですね。
by carotte (2011-10-02 10:30)
orangeさん、おはようございます。
日本と欧州の違いは、やはり平野を流れる川と高低差のある地形を流れる川の違いでしょうか?記事を書きながら思ったのですが、日本の場合、川下りの観光はあっても、川上りの観光というのはあまり聞かないですね。
by carotte (2011-10-02 10:37)
carotte さん、おはようございます。
メドック・ワイン街道シリーズを読みながら、地図・旅行案内書・ワイン案内書などを参照していたら、 「ジロンド川」ではなく 「ジロンド河」となっている地図がありました。rivièreとfleuve の違いについてのcarotte さんの説明を読んで、rivière が 「川」、fleuve が 「河」かと思い、再度いろいろな案内書を見ましたが、そうでもなさそうですね。ロワールがフランスで一番長い川なのですね。ナント~んアンジェ辺りで何度か見ましたが、川幅がとても広い川という印象が残っています。
by wattana (2011-10-03 08:09)
wattanaさん、おはようございます。
ロワール川は大きな川ですね。向こう岸までかなり距離があります。rivièreとfleuveの和訳については、統一したものはなさそうです。
ジロンド川は、ガロンヌ川とドルドーニュ川が合流して出来た川ですが、あの地域はもう一つ呼び名があり、Estuare de la Gironde(ジロンド河口)と言います。どの辺りまでが川で、どのあたりから河口なのかよく分からないですね ^^;
by carotte (2011-10-03 09:24)