オランダの小さな旅 その3 〜チーズ市〜 [オランダ]
シリーズの最後は、チーズ市。
オランダ西部のアルクマール(Alkmaar)を訪ねます。
下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年10月7日に放送)(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
古い礼拝堂の前の広場に、2,000個ものゴーダチーズが並べられています。
この光景、1622年から続いているそうです。
ゴーダチーズの善し悪しは、その色と重さが決めて。そして、オランダにとっては世界一の輸出量を誇る大事なお宝です。
二人の男性が握手をしているのかと思いきや、互いの右手を叩き合わせています。
白衣の方がチーズの生産者で、ベージュのコートを着た方が買い付け人。
こうやって一キロあたりのチーズの値段を交渉しているところだとか。
手を叩き合っている間、二人は何やら話しているようす。手を叩いている間は交渉が続いているということ?
交渉がまとまれば、白い上下にストローハットの運搬人が計量所へとチーズを運びます。
運搬人の中には25年のキャリアを誇るベテランもいます。
「速く運べば運ぶほど稼ぎもいいですよ」
どうやら歩合制のよう。
計量を担当するのは市の役人。なにより正確な計量が大事です。
チーズ運搬人のギルドの標語は「間違った計量は主を冒涜するものなり」(聖書の一節)。
この運搬人ギルドはチーズを運ぶだけでなく、その計量にも責任を持つそうです。
ギルドは、ひとグループ7人で、4つのグループからできています。それぞれのグループには赤、黄、緑、青とグループカラーが決められており、ストローハットとリボンがその色になっているそうです。
計量が完了すれば、買い付け人にチーズを引き渡して終了。
ところで、ゴーダチーズはどのようにして作られるのでしょうか?ある生産者を訪ねます。
チーズの熟成室ではチーズをひっくり返す作業が毎日続けられていますが、オランダでは600軒ほどの農家が、手作業でチーズを作っているそうです。
固めた牛乳を型に入れ数時間プレスした後、塩水に漬けます。塩水が浸透すると固くなって味がよくなるそうです。
塩水から引き上げたら、カビや乾燥を防ぐためにパラフィン油を薄く塗り、熟成室へ。
3週間ほど熟成させたら食べられます。
「ハーブやクミンシードを入れたものもあります。長く熟成させて食べるチーズではありませんが、1年くらい置いといても大丈夫ですよ」と生産者の方はおっしゃっていました。
ゴーダチーズはオランダでも一番よく食べられているチーズだそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、会社に英語力を試された。オランダ人クライアントに対応できるか知りたかったらしい。結果は失格。僕はオランダ語なら話せたんだけどね」
VDM (Vie de merde)より
いいですね。オランダ。水路と可愛らしい建物と。
ゴーダチーズは好きなチーズの一つですよ。ちょっと古めが。
もう冬の顔になりはじめたヨーロッパへも行きたくなりました(笑)
by orange (2011-11-02 11:06)
orangeさん、こんばんは。
ゴーダチーズがこれだけ並ぶと壮観ですね。帽子のせいか、運搬人がベニスのゴンドラの船頭に見えてしまいます。これからどんどん寒くなって、ヨーロッパがヨーロッパらしくなってきますね。
by carotte (2011-11-02 22:15)
チーズの運搬人や、おもりでの計測風景を見て、ついつい「生産性」という言葉が頭に浮かんでしまった我が身がとても嫌(笑)。
by opas10 (2011-11-05 13:58)
opas10さん
速く運べば運ぶほど稼ぎがいいとなると、人の足ではなく機械?正確さを重視するなら天秤ばかりはいかがなものか?ってなりますね。^^
by carotte (2011-11-06 09:31)