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ブルゴーニュ地方の小さな村 その1 〜ジュヴレー=シャンベルタン〜 [フランスのワイン]

 今日からブルゴーニュ地方コード=ドール県の小さな村シリーズを始めます。5回シリーズです。

 

 下記地図の青→赤→緑→黄→紫の順に訪ねます。

 

 第一回目は、ジュヴレー=シャンベルタン(Gevrey-Chambertin)。

Paris_CotedOr2.jpg

より大きな地図で ブルゴーニュ地方の小さな村 を表示 

 

 村の人口は3,000人ほど。もちろん世界的に知られたワインの産地です。最上級のワインを指すグランクリュは8つ。あのナポレオン一世が好んだことでも知られています。

 

 下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2009年9月28日に放送)(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら


 
 村のブドウ畑の総面積は310ヘクタールほど。
 
 あるワイン農家のブドウ畑を訪ねると、なにやら英語が聞こえてきました。
 
 遠く1万キロ離れたオーストラリアからやってきた男性客4人。
 
 ブドウ畑でワインの試飲とはうらやましい。
 
 案内しているのはピエールさん。
 
 「ワイン農家の仕事をよく理解してもらうため、実際に畑のブドウを触ったり味わってもらったりしています」
 
 取材班が訪れたもう一つのブドウ畑は、AOC名Chambertin-clos de bèzeのワインを作っているドメーヌDomaine Faiveleyの畑。
 
 「我々のやらなくてはならないことは、先人が残してくれたブドウの木を出来るだけそのままの形で残すことです」と畑の主はおっしゃっていました。
 
 ブドウ畑の中に見えていた建物はジュヴレー=シャンベルタン城(Château de Gevrey -Chambertin)。
 
 建物の一番高いところにある大きな塔は11世紀につくられたもの。
 
 私は、かれこれ20年ほど前に見学したことがありますが、玄関扉の横にロープがぶら下がっており、それを引っぱると3メートルほど上にある鐘が鳴るような仕掛けになっていました。
 
 なんとなく中世気分に浸りながら中を見て回り、地下のカーヴでワインを試飲して、一本購入したことを思い出しました。
 
 ブドウ畑から村の中心へと移動すれば、パン屋さんがありました。その名もグランクリュ。さすがに土地柄ですね。
 
 中に入ってみると、工夫を凝らしたパンが置いてありました。
 
 一つはGibriaçois(ジブリアソワ)(ジュヴレー人の意味)という名前のついたパイ。中にはアーモンドクリームとカシスの実が入っています。
 
 もう一つはChardonnay(シャルドネ)。白ワインでこねた生地にクルミを入れて焼き上げたパン。
 
 次に訪ねたのがレストランLa Rottisserie du Chambertin(サイトは現在工事中)(Rue du Chambertin - 21220 Gevrey-chambertin Tél: 03 80 34 33 20)。
 
 18世紀に作られたという建物の中の厨房では、シェフが調理の真っ最中。
 
 ここでは、ブーフ・ブルギーニョン、ジャンボン・ペルシエ(ハムとパセリ入りゼリー寄せ)、コック・オ・ヴァン(雄鶏の赤ワイン煮)など、ブルゴーニュ地方の伝統料理をいただくことができます。
 
 厨房でシェフが作っていたのがブーフ・ブルギーニョン。
 
 「ここで40年お店をやってますが、調理法を変えたことは一度もありません。先人が教えてくれたことをなくしてしまうわけにはいきませんからね。もちろん自分なりに改良していく必要はありますよ。でも伝統を守ることは大切ですからね」
 
 郷土料理とワイン農家の心意気。それがジュヴレー=シャンベルタンのお宝のようです。 
 
 
 
 

 

******** フランス人のつぶやき *******


「今日、パン屋で働いていますが、おつりを2回も間違って渡してしまったせいで、小学校の問題集をやらされることになってしまいました[ふらふら]

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 6

orange

まずはカエルのような“エンテ”(シトローエンのあのタイプをドイツではこのように呼びます)に視線が…@@。
いいですね。久しぶりにブーフ・ブルギーニョンが食べたくなりました。
ワイン畑で、美味しそうなフランスパンと赤ワイン。ワイン好きには貯まらない光景ですね。パン屋さんのパンも美味しそうです^^。
by orange (2011-11-04 11:34) 

carotte

orangeさん
そうなのです、カラフルなシトロエンが行列を作って走ってました。何かイベントがあったようですが解説はなし。ブドウ畑でワインの試飲は気分が良さそうですよね。一度やってみたいです。^^
濃厚なお味のブーフ・ブルギーニョンがお鍋の中でぐつぐつ言っておいしそうでした。
by carotte (2011-11-04 18:16) 

wattana

carotte さん、おはようございます。
フランスのパン屋さんと日本のパン屋さん、販売方式が違いますね。対面販売方式でパンを選ぶのは売主のフランス、トングで買主がパンを選ぶセルフサービス方式の日本。セルフサービス方式は、自分でパンを選ぶことができるという点が日本人に好まれているのだと思いますが、マナーの悪いお客さまをたまに見かけます。一度トレーにのせたパンを戻す、パンがやわらかいかどうか指で押して確かめる、・・・などなど。
by wattana (2011-11-05 07:48) 

carotte

wattanaさん、おはようございます。
日本ではパン屋さんと言えばセフルサービスですが、フランスでは見たことがないですね。稀にあったような気もしますが、思い出せません。セルフサービスの発祥の地はどこだったんでしょう?考えてみると、素のままの食べ物をお客が自由に取ってレジへというのもちょっと乱暴な感じもしますね。
by carotte (2011-11-05 09:55) 

opas10

この界隈では、未だにシトロエン2CVがああやって列をなして走っているんですね!ブドウ畑でワインの試飲とは、贅沢の極みですね。でも、そうやってワインを呑んでいるすぐ横には、何台もの車が停めてあり(笑)
by opas10 (2011-11-05 14:07) 

carotte

opas10さん
畑まで行くんだったら、やっぱり自転車ですよねえ。広大なブドウ畑の移動は自転車がいちばんいいです。そして、生のブドウを味わいつつ、ワインも味わう。
by carotte (2011-11-06 09:38) 

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