SSブログ

ドンブ地方の小さな旅 その2 〜歴史ある町〜 [ローヌ=アルプ地方]

 シリーズの二回目は、ドンブ地方の北端にあるシャティヨン=シュル=シャラロンヌ(Châtillon-sur-Chalaronne)を訪ねます。(下記地図の赤印)

 

 町の人口は5,000人ほど。町のお宝は、古いお城の塔、木骨構造のコロンバージュ様式の家々、伝統ある市場、そしてカエル料理。

 Paris_Dombes.jpg

より大きな地図で ドンブ地方の小さな旅 を表示

 

 下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年11月10日に放送)(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら


 
 まずは、丘の上に残るお城の塔にのぼります。
 
 塔は15世紀のもの。文化財に指定されています。塔からは町が一望できます。よく見ると古いコロンバージュ様式の家が並んでいるのが分かります。
 
 案内してくれたのはクロディーヌさんとイヴさんご夫妻。お二人ともここの生まれではありません。この町に魅了され、町で一番古い建物を所有しています。
 
 この建物、700年ほど前に建てられた塩の倉庫。
 
 かつて塩は王室の専売でした。当時は塩に税金をかけて販売していたそうです。
 
 一階部分はレンガと丸い小石が使われ、家全体は土壁になっています。
 
 次なる町のお宝は、17世紀につくられた屋根付き市場。こちらも文化財に指定されています。
 
 長さ80メートル、幅20メートル、高さ10メートルと、思いのほか大きな建造物です。
 
 1440年に屋根付きの市場になりましたが、17世紀に火災にあい建て直されました。
 
 ここでは、小さなお店が集まって、この地方で穫れる新鮮なものを売っているそうです。
 
  大きなスーパーとは違い、顔なじみのお客さんとお店の人の会話もはずみます。
 
 町は、ステンドグラス、ガラスなど、工芸やアートにたずさわる人たちのアトリエがあることでも知られています。
 
 その中の一つが古書の製本。鍼、糸、接着剤、皮を使って、古い本を修復して行きます。
 
 「本の寿命をのばしているという感覚があり、ひどく傷んだ本ほどやりがいがあります」とカロルさん。
 
 そして最後は、グルメのお宝、カエルです。
 
 シャティヨン=シュル=シャラロンヌから5キロほど北へ行ったところにあるレストランSaint-Lazareのシェフがカエル料理を作ってくれます。
 
 フライパンで焼いていたのがカエル。もも肉が食用になります。
 
 味はしっかりめ。そして、いろいろな味付けの出来る食材だとか。
 
 コンフィ(低温の脂で煮て、脂に付けて保存する)にしてもいいそうです。
 
 このレストラン、創業は1899年。4代に渡ってカエル料理を作ってきました。
 
 2006年の赤いミシュランガイドには星が一つ付いています。2011年にはなくなっていますが、それなりのレストランのようです。
 
 フライパンが大皿の代わりとはなかなか斬新ですね。皆でフライパンを囲んでカエルをいただくという趣向のようです。 
 
 

 

******** フランス人のつぶやき *******


「今日、カエルの解剖の時間に、にっこり笑っている女の子を見たのは初めてだった」

 

VDM (Vie de merde)より



nice!(26)  コメント(8) 
共通テーマ:旅行

nice! 26

コメント 8

島酔潜人

一瞬、海老かと思いましたが、カエルの足なんですね。
めっちゃ美味しそうな料理ですね。
一度だけ焼いて食べたことがありますが、あっさりした味で美味しかったです。
その時、まだ動いている心臓をお酒に入れて飲まされました。
by 島酔潜人 (2011-11-16 21:45) 

carotte

島酔潜人さん、おはようございます。
>動いている心臓.......
ひゃあ、私には無理そうです。食べてももも肉どまり。とは言っても、カエルはまだ食べたことがありません。気持ち悪いからというわけではなく、カエルはレストランに行けば必ずあるというメニューでもないのでなんとなく食べないままです。一度食べてみたいです。
by carotte (2011-11-17 09:20) 

yuzuhane

あの木組みの家、コロンバーシュ様式というんですね。ストラスブールやコルマールで似た家をたくさん見かけました。なんだかおとぎの国の家みたいでかわいいですよね。・・・カエルは食べたことがないんですが・・・けっこうな量フライパンのままテーブルに出されていましたね。ごちそうなんでしょうね。
by yuzuhane (2011-11-18 00:00) 

carotte

yuzuhaneさん
コロンバージュ様式の家はアルザスで沢山見かけますね。クリスマスの季節にはぴったりな感じがします。あのフライパンのカエルは、お皿に取ったら手で食べちゃうのかもしれません。なんとなく鶏の手羽を思い出しました。
by carotte (2011-11-18 09:30) 

wattana

carotte さん、おはようございます。
カエルはタイに住んでいた頃に食べました。タイの食用カエルはかなり大きく、味は鶏肉に似ていました (ワニも鶏肉に似ています)。フライパンで料理を提供するお店は、岐阜県にもありました。岐阜県の郷土料理と言われる 「鶏ちゃん (けい・ちゃん)」(鶏肉をニンニク味噌などで漬込み、野菜と一緒に焼く料理)がフライパンにのってでてきました。お皿に移すのが面倒くさいと同時に、鉄板で冷めにくいからだと、その時は思いました。
by wattana (2011-11-20 09:41) 

carotte

wattanaさん、おはようございます。
東南アジアはカエルを食べそうですね。淡白な味のようで、味付けに応用がききそうです。時々、食用の状態になるまではどうなってるんだろうなどと思いますが、あまり想像しないで食べた方がよさそうです。
映像を見ると、料理用のフライパンからお客に出すフライパンに中身を移してましたね。
by carotte (2011-11-20 10:41) 

opas10

カエルは中華で食べたことがあります。メニューには、「田鶏」の名前で載っていて、鶏肉の手羽先みたいでした、味も見た目も。脂もなく淡白な肉なので、コンフィにする時の脂は何を使っているのかちょっと興味があります。
by opas10 (2011-11-20 15:14) 

carotte

opas10さん
そういえば中華もカエル料理ありました!「田鶏」とはぴったりなような、そうでないような.....。カエルとは気がつかないで食べ出しまいそうですね。コンフィの脂は固まってないところを見ると植物性の油かもしれません。
by carotte (2011-11-20 21:57) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。