続・教会の鐘の音は騒音? [地方の小さなできごと]
3週間ほど、教会の鐘がうるさいと裁判を起こした夫婦の話を紹介しましたが(以前の記事は→こちら)、このほど裁判所(日本の高裁にあたる)の判決が出ました。
夫婦の勝訴。午後8時から午前8時までの間、鐘をならすことはできなくなりました。
さらに、損害賠償として村は夫婦に1,500ユーロを支払わなくてはなりません。
しかし、この話、まだまだ終らなさそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年12月7日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
村の鐘は3つあり、それぞれ名前がつけられています。
サント=エリザベト、サント=リュフィーヌ、サント=ジャンヌ・ダルク。
夜中に目が覚める高齢者にとっては慰めになっていたという耳慣れた鐘の音。
今回の判決を受けて、村では抗議運動が始まっていました。
村役場には村人の署名の入った嘆願書が届きました。
「裁判所の決定ですがねえ、村から50キロも離れたところにいて、村の鐘など見たこともない人たち、つまり教会の鐘楼の回りで暮らしている者たちのことなど知りもしない人たちが決定したことですよ。腹が立ちますね」と住民の一人。
村長さんは、判決を出す前に村の住人の多くが鐘の音を必要としていることを考慮するべきだったと言います。
夜も鐘を鳴らして欲しいと言う嘆願書には、村の270世帯のうち250世帯を超える署名があるとか。
この問題、日本でいう最高裁まで持ち越しとなりそうです。

本日のクリスマス・イルミネーション
☆ ブザンソン ☆

番組を見るには→こちらをクリック
*「フランス人のつぶやき」はしばらくお休みします。
もうすぐクリスマスですね。皆さんのブログがいよいよ華やかになって、拝見するのが楽しみです。
by 般若坊 (2011-12-09 09:09)
そういう裁判結果となりましたか。私は、賠償金は無いと思っていましたが。教会神様も地に落ちたのでしょうか・・・。
by t-toshi (2011-12-09 10:03)
なんとも…賠償金ですか。8時〜では早朝ミサの鐘はならせないのですね。
時計の役割を終えてしまうのですね。鐘を替えて音を小さくするとか、綱を引く強さを弱めるとか…妥協策もあったでしょうに…。
前にも書きましたが、この音を聞くと「あぁヨーロッパの街に居るなぁ」って思うのに。毎日聞く人(聞かされる)人はたいへんなんですねぇ。
by orange (2011-12-09 14:44)
般若坊さん
クリスマスまでフランスのイルミネーションを毎日紹介するつもりです。お楽しみいただけたらと思います。
by carotte (2011-12-09 20:33)
t-toshiさん
なかなか厳しい判決が出てしまいました。
ほとんどの村人が夜も鐘を鳴らして欲しいと言っているとなると、これは困った事態ですね。
by carotte (2011-12-09 20:38)
orangeさん
夜間はダメということになってしまいました。
裁判になるまでに何かいろいろあったのかもしれません。でも、勝訴したとは言え、ほとんどの住民が鐘を鳴らすことに賛成している中で、これからも暮らして行く夫婦は大丈夫なのかなと心配になります。ちょっと気まずいんじゃないですかねえ〜。
by carotte (2011-12-09 20:43)
この判決では多くの村人は納得しないでしょうね。しかも270世帯中250世帯が判決に異を唱えているとなると、上級審では判断が変わって来るのではないでしょうか。それにしても今回の審判、賠償金まで支払えというのは、ちょっとやりすぎなんじゃないのかな~と思います。
by opas10 (2011-12-11 12:43)
opas10さん
訴訟を起こした側の作戦勝ちみたいな気がします。一審で負けたので、いろいろやり方を考えたんでしょう。
これだけ村人が一致して鐘を鳴らして欲しいと言っているとなると、このままでは終わらないですね。代議士が動くという話もあるらしいですし。
by carotte (2011-12-11 17:33)