ヨーロッパの衛兵 その1 〜モナコ公国〜 [その他の国]
新春のシリーズは、ヨーロッパの衛兵の交代式です。
モナコ、ギリシャ、バチカン、スペイン、イギリスの順で見物することにしましょう。見どころの一つは、その制服。
ではモナコ公国からスタートです。
モナコ公の家族や住まいの警護を担当しているのが、大公銃器兵中隊(Compagnie des Carabiniers du Prince)です。
結成されたのは1817年。楽隊、潜水隊、バイク隊の3つで構成されています。
因に、楽隊員は楽器だけを演奏するのではありません。他の隊員と同じ訓練を受け、同じように様々な活動に参加しています。
大公銃器兵中隊の任務には、大公自身やその家族の安全を守ることだけではなく、公国全体の保安も含まれます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年1月3日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
午前11時半、支度をすませた衛兵たちは隊長の訓示を受けます。控え室の中にはクリスマスの装飾が残っていました。
交代式は、太鼓とトランペットの音を合図に、11時55分きっかりに始まります。
1297年からモナコ公の公邸になっている宮殿は、大公銃器兵中隊の下士官2名、上等兵1名、銃器兵8名によって24時間警備されています。
銃器兵が持っているのはカービン銃。軍服はいつも埃一つ、シワ一つないように管理されているそうです。
そして、交代式の10分前には、毎日、動作を確認するそうです。
ブルーの帽子が印象的。
夏だけで、4,000人ほどの観光客がこの交代式を見学して行くそうです。
この日は、これで2回目だという観光客もいました。
因に、入隊時には次のような細かな規定をクリアしなければなりません。
まずは、フランス国籍で兵役についたことがあるか訓練を受けたことがある者。
年齢は19歳以上。独身。身長180センチ以上(絶対条件)、健康で、ふさわしい知的レベルと学歴を有し、運転免許証を取得し、泳げる人。金づちでは入れません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、車を運転していると、警官に止められた。その制服姿を見たとたん頭がパニック状態に。警官が言った。『なんで止められたか分かるかね?』『信号を無視したから』と僕。すると警官が言った。『いやいや、単なる検問だ。しかし、信号を無視したとはね〜』」
VDM (Vie de merde)より
2012-01-03 18:00
nice!(22)
コメント(8)
3つの隊の構成が意外でした。楽隊はともかく、「潜水隊」と「バイク隊」とは!バイク隊は、かつての騎馬隊なんでしょうかね。
by opas10 (2012-01-04 16:48)
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします!
by ふぐたろう (2012-01-04 17:59)
opas10さん
この構成、面白いでしょう。珍しいですよね。平和な感じします。
軍隊は持たず、何かあったらフランス軍におまかせらしいんですよ。そのかわり国内については自分たちで平和を保つらしいです。
by carotte (2012-01-04 21:47)
ふぐたろうさん
あけましておめでとうございます。
新年会の季節ですね。まだまだ飲み会シーズンは続きます。
飲み過ぎ注意ですが、面白いブログも期待してます。^^;
今年もよろしくお願いします。
by carotte (2012-01-04 21:50)
帽子の顎ひも(くさり?)がかっこいいです。かなづちはだめなんですね。衛兵というのは条件的に見ても誰でもなれるものではなさそうですね。モナコは駆け足だったので、こんどゆっくりこの交代式とか見に行ってみたいです。
by yuzuhane (2012-01-05 16:22)
日本の自衛隊や警察の儀仗隊は PRが下手ですね。結局自分たちの儀式の為だけであって、国民にPRしていないです。
実用一点張りの服装での立番は、味も素っ気もないですね。少しは見習って欲しいものです。
by 般若坊 (2012-01-05 19:55)
yuzuhaneさん
あごひもはメタルのくさりでしたね。個性的です。
海が近いせいか、泳げないとダメらしいです。
私もモナコは通り過ぎただけでまだ行ったことがありません。端から端まで歩いて見物できそうな国ですね。一度行ってみたいです。
by carotte (2012-01-06 08:54)
般若坊さん
日本の制服とはだいぶ雰囲気が違いますね。軍隊の長い伝統がある国とそうでない国の違いでしょうか?もともと色の感覚にも大きな違いがあるような気がします。
by carotte (2012-01-06 09:01)