ノール県の居酒屋巡り その2 〜郷土料理〜 [ノール=パ=ドゥ=カレ地方]
シリーズの二回目は、エスタミネ(フランドル地方の居酒屋のこと)の料理。ここではフランドル地方の郷土料理が味わえます。
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フランドル地方と言えばベルギーを思い浮かべますが、このノール県のほとんどが、ベルギーの北西半分と一緒に、かつてフランドル伯の領土に含まれていました。
今でこそ国境で分かれていますが、昔はベルギーと一緒だったわけです。
フランドル地方の伝統料理を求めて、次のエスタミネL'Auberge Flamandeを訪ねます。
オーベルジュのあるカーストル(Caëstre)は人口1,800人ほどの小さな村。(上記地図の赤印)
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年1月3日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
オーベルジュL'Auberge Flamandeのお食事処がエスタミネ風になっています。
こちらも天井にはドライフラワー。お肉を焼く暖炉もあります。
窓の外は寒い冬ですが、家族や仲間がテーブルを囲むお店の中は温かです。
最初に登場したお肉の盛り合わせのような一皿がpotjevleesch(ポッチェヴレーシュ?)(肉のプチ鍋)。
4種類の肉(豚、ウサギ、鶏、子牛)を、ビール、白ワイン、ヴィネガー、人参、香辛料(ジェニパー、タイム、ローリエなど)を加えたブイヨンで3時間ほどことこと煮たもの。
どうやら保存食の一種のようで、できあがったら素焼きの壷にいれて保存しておき、刈入れ時の忙しい農家の人たちの食事になっていたそうです。
お肉は冷たいままを野菜と一緒にいただきますが、フライドポテトと一緒に食べるのが一般的。
煮こごりにおおわれたお肉が美味しそうでした。
厨房では、この地方で作られたソーセージを焼いていました。
フォワグラのソースとパン・デピスでいただきます。
そして、次に登場したのが、Carbonnade flamande(カルボナード・フラマンド)。
牛肉を、玉ねぎとブラウンビールを入れたブイヨンで煮込んだ料理。
口に入れるととろけるような柔らかい肉なので、スプーンだけで食べられるそうです。
このお店の名物料理がモツの串焼きと豚の脇腹肉のロースト。どれもフランドル産。
豚の脇腹肉はあれで一人分。量といい姿といい、日本ではあんな風にして出て来ないですね。
あばらについたお肉をかじってましたが、さすが肉食。
別のお客さんは骨の髄の料理を食べていました。ぶつ切りではなく縦切り。食べ易そうです。
そして、料理のお供にかかせないのがビール。
ゴールデン、レッド、ブラウンの3種類。小さな醸造所で作られているそうです。
お味はベルギービールと同じでしょうか?
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、スーパーに来て考え事をしながら歩いていたら、自動的にビール売り場に来てしまった。ほんとはシリアルを買いに来たのに」
VDM (Vie de merde)より
carotte さん、こんにちは。
4種肉の混合鍋、ソーセージ、モツ串、牛の骨髄の縦割り、骨付き豚肉(たぶん、バックリブだと思います)、そしてフライドポテト、フランス料理ですね。名古屋の井上さんがよろこびそうな映像です。※バックリブについては↓をご参照下さい。
http://www.americanmeat.jp/csm/recipe/special/backrib/index.html
by wattana (2012-01-10 18:52)
ソーセージ、牛の煮込み料理。美味しそうですねぇ。
ブリューゲルの農民の生活を描いた絵のように賑やかですね。
わいわいと語らいながら、美味しそうです。
by orange (2012-01-11 01:10)
wattanaさん、おはようございます。
ビールを飲んでこれだけの料理を食べたら絶対カロリーオーバーですね。その上、フライドポテトですから。
豚肉はどうもそのようですね。フランス語ではtravers de porcと言っています。焼いて食べるのが一般的のようです。
by carotte (2012-01-11 09:32)
orangeさん、おはようございます。
そうですね。皆で食べたり飲んだりしているところが素朴な感じがして、ブリューゲルの作品に登場して来そうですね。料理もあれこれ小ワザを駆使した料理ではなく普通の料理で美味しそうです。
by carotte (2012-01-11 09:37)
こんにちは。
フランドル地方と言えば手芸に興味がある私はフランドルレースを思い浮かべます^^。
お料理はビールに合いそうな物が多いんですね。ビールのグラスがとってもかわいらしい形で印象的でした。
by エトワール (2012-01-11 14:34)
エトワールさん、こんばんは。
だいぶ前にブルージュのレースを取り上げたことがありました。とても美しい仕上がりなのですが、そこに至までは忍耐のいる仕事ですね〜。
ビールはジョッキではなくグラスなんですよね。
by carotte (2012-01-11 20:51)
お鍋の中のカルボナードフラマンド…おいしそうでした。こちらまでにおいが伝わってくるみたい・・。ベルギーで食べた味が忘れられないですが、ここも同じ感じでしょうか。ポテトがお供なのも一緒ですね。
by yuzuhane (2012-01-14 16:22)
yuzuhaneさん
カルボナード・フラマンド召し上がったんですね。私は残念ながら食べていないんですよ。この映像を見て、あの時、食べてればよかったってつくづく思いました。次回は必ず食べます!!
by carotte (2012-01-14 22:56)
あれだけの量の「肉食」とビールを摂取するのですから・・・お客さん(オジサン)の体型に納得です(笑)。肉は骨の近くが一番美味しいんですよね~。
by opas10 (2012-01-15 12:28)
opas10さん
皆さん本当に肉食です。暖炉の火で焼いて、それをそのままお皿にどさっとのせたって感じです。それがまた美味しそうなんですよ。
そうですねえ、骨の近くが一番美味しいからああやって食べるんですよね。
by carotte (2012-01-15 21:55)