ノール県の居酒屋巡り その3 〜ゲーム〜 [ノール=パ=ドゥ=カレ地方]
シリーズの三回目は、食後の娯楽。
フランドル地方の伝統的なゲームが楽しめるエスタミネHet Blauwershofは、人口2,000人の小さな村ゴッドヴァルスヴェルド(Godewaersvelde)にあります。(下記地図の緑印)
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下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年1月4日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
お店のお客樣方がカルボナード・フラマンドを食べ終わり、食後のコーヒーが運ばれてくる頃、さらに店内は賑やかになります。
この店では、フランドル地方に伝わるありとあらゆる伝統的なゲームが楽しめます。
まず登場したのがBillard Nicolas(ビヤール・ニコラ)。
1894年にNicolas Redlerという人物によって考え出されました。
丸いボードの4カ所に丸い小さな穴が一つずつあり、その上に空気を送り出すふいごのようなものを取り付けたらゲームの開始です。
ふいごから空気を勢い良く出しながら、コルクで出来た小さなボールを敵方の穴に落とします。
落とされた人にポイントが入ります。このポイントが一番少ない人が勝ちです。
大人も子供も一緒になって遊べる単純なものが多く、全部で10種類ほどあるそうです。
丸い木のボールを二本の棒の上で転がしていたのは、ロールアップ(roll-up)と呼ばれるゲーム。
ボールを落さず遠くまで転がすほど高得点がもらえます。
また、コマを回しながらピンを倒して行くゲームはToupie des indes。
丸いチップを穴に投げ入れるゲームはGrenouille(カエル)と言います。
カエルの口にチップが入れば2,000点がもらえます。かなり使い込まれていましたね。
次に登場したのがLes Marteaux(ハンマー)。最初に登場したビヤール・ニコラに似ていますが、ふいごではなく木製の小さなハンマーを使います。
このハンマーで相手方のゴールにシュートしたり、自分のゴールを守ったりします。
店のオーナーのフィリップさんは、地域の財産としてこれらのゲームを保存して行かなくてはならないと言っていました。
最後に登場したゲームはPipe à la tête。
皆さんが手にしていたのは喫煙パイプ。
2色に塗られた2つのサイコロを転がし、両方とも赤い色が出たら、すばやくパイプでテーブルにある円錐形のコインのようなものにフタをします。
プレイヤーは4人。円錐形のコインは3つしかありません。ちょっとした椅子取りゲームですね。大盛り上がりでした。
ゲームの後のデザートがおいしそうでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日は、甥っ子の誕生日だった。甥っ子はいつもビデオゲームをもらい慣れてるし、その手のものをプレセントする気にならなかったので、人生ゲームにした。甥っ子はそれをじっと見つめたかと思うと言った。『おじちゃん、気にすることないよ。おじちゃんが貧乏なのはわかってるから』」
VDM (Vie de merde)より
お店にとってはファミリー向けのいい集客材料になるし、お客さんも楽しみながら伝統のゲームを後世に伝えるしで、いいことずくめですね。そしてフランス人のつぶやきで思い出したのですが、「けいおん」では一番財力のあるムギお嬢様がボードゲームマニアだったような(笑)。
by opas10 (2012-01-15 12:39)
opas10さん
そうでした、ムギちゃんがボードゲームマニアでした!
ずいぶん昔に見たような気分になって、なつかしいです。
映画がDVDになったら見ようかなあ〜と思ってます。
by carotte (2012-01-15 22:02)