冬の郷土料理 その2 〜プール・オ・ブラン〜 [フランスの郷土料理]
シリーズの二回目は、ノルマンディ地方の料理プール・オ・ブラン(poule au blanc)。
ノルマンディと言えば乳牛、乳牛と言えば生クリーム、生クリームと言えば白いソース。
今日はこの白いソースを使った鶏料理です。
マンシュ県ル・メニル=ドゥレ(Le Mesnil-Drey)は人口200人ほどの小さな村。
この村の主婦ヴェロニクさんがこの料理を作ってくれます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年1月24日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
ヴェロニクさんの本日のメニューは「昔ながらのプール・オ・ブラン」。
まずは鶏肉を求めて直接生産者のところへ向かいます。
2キロの鶏を購入しました。ここの鶏は、放し飼いされ、身がしまって美味しいそうです。
次は市場でニンジン、カブ、玉ねぎ、ネギなどの野菜を入手。
鶏代も含めた買い物金額は締めて30ユーロ。約3,000円ほどです。
材料が揃ったら厨房で調理開始。
本日使う野菜には、セロリ、パースニップと呼ばれるニンジンに似た根菜も加わります。
まず、鍋に水を張り鶏を入れ火をつけます。
鶏を茹でている間に野菜の皮をむき、玉ねぎにはクローブをいくつか刺しておきます。
「冬には身体があたたまるもの、どんよりとした雰囲気を変えてくれるような料理が欲しくなります」とヴェロニクさん。
ここのキッチンの包丁の数に注目!!!
この包丁の一つを使って野菜を切って行きます。
「2時間ほど煮込むので野菜は大きめに切っておいた方がいいです」
ぐつぐつ言っている鍋に、野菜、ブーケガルニの他に、ブラックペッパーを粒のままいくつか加えます。こうすることで味にアクセントがつくそうです。
2時間ほど煮て全体に火が通りそうな頃、白いソースを準備します。
別の鍋でバターと小麦粉を使ってルーを作ったら、煮汁を加えルーを溶かします。
そこに、生クリームと卵の黄身を混ぜたものを加え、塩・コショウで味を整えます。
場合によっては、ここに少量のシードル(リンゴの発泡酒)をさっとかける人もいるようです。
こうしてできあがったノルマンディ地方のソースを、火の通った鶏と野菜にかけて出来上がり。
お供は、白ワインかシードル。
これならわが家でも作れそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、毎日パスタばかりを食べていたので、たまには別のものにしようと鍋でスープを作った。できあがってみると、結局、野菜とパスタのスープになっていた」
VDM (Vie de merde)より
たまねぎじゃなくて、長ネギ(?)なんですね~。
こうも毎日寒いと、煮込み料理が恋しくなります(^^)v
真似しちゃおうかな♪
by soraaane (2012-01-28 09:43)
carotte さん、寒い冬に温まる料理だと思います。でも、バター、卵黄、生クリームを使うソース、カロリーがちょっと気になります。
by wattana (2012-01-28 15:46)
soraaaneさん
玉ねぎも使いますよ。玉ねぎは、どうもハーブと同じ扱いで出汁を取るためで、長ネギは出汁も出ますが、実際に食べる野菜でもあるみたいです。
ほんとに寒くてこういう煮込み料理が食べたくなりますぅ〜。この料理は最後にホワイトソースのようなものをかけたりしてなかなかいいですね。私、本気で作りますよ、これ!
by carotte (2012-01-28 22:59)
wattanaさん
そうなんですよねえ〜、いちばん気になる食材ばかりなんですよ。卵黄まで入ってますから。でも、どんな料理になるのかためしてみたいので、ちょっとだけならいいかなと思ったりしてます。^^;
by carotte (2012-01-28 23:04)
味の決め手は、ズバリ美味しい鶏肉と見ました。包丁の数、随分と沢山ありましたね、このお方相当の達人なのでしょうか。このシリーズを見ていてきがついたのですが、フランスのみなさんは野菜のカットが結構大胆ですよね。
by opas10 (2012-01-29 14:46)
opas10さん
この方、ひょっとしてお料理の先生かも。
日本人みたいに切った後の切り口とか形とかあまり気にしないですね。要は、食材がおいしければ良いという現実的な発想が基本にあるような気がします。それに、ナイフとフォークで食べるというのも大いに関係あるでしょうね。
by carotte (2012-01-29 22:04)