オート=ザルプ県のレストラン巡り その3 [フランスのグルメ]
シリーズの三回目は、さらに北上してイタリア国境近くの町ブリアンソン(Briançon)にあるレストランRestaurant Le Rustiqueを訪ねます(下記地図の緑印)。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年3月7日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
シェフの名はジャン=リュック・リボー。
ブリアンソンでレストランを開いて23年。この地方の伝統料理に、自分なりの工夫を加えた料理を出しています。
シェフは、毎朝、相棒のバイクにまたがりブリアンソンへと向かいます。
何やら石の門を通って坂を上って行きました。ここは要塞都市?
どうやらそのようです。
17世紀後半に軍事施設の建設で活躍したヴォーバン。
ヴォーバンの要塞はフランスの各地に点在していますが、いくつかまとめて世界遺産に登録されています。ここの要塞もその一つ。
要塞の門をくぐったら、まずはパン屋さんでパンを仕入れます。
本日の料理チーズフォンデュのためのパンです。酸味があってとても良く合うそうです。
ジャン=リュックさんのフォンデュにはモリーユ茸が入っています。遠くからも食べに来るお客さんがいるくらい人気だそうです。
チーズは、コンテ、ボフォール(サヴォワ地方)、フランス産グリュイエールの3種類を使います。ここにモリーユ茸を加えるのがレストランのオリジナル。
フライパンで刻んだモリーユ茸を炒めポートワインでフランベしたら、フォンドヴォーを加えます。
ここに、おろしたチーズを少しずつ加えます。
モリーユ茸を使うときは、料理の最後に加えるのが普通ですが、ここでは最初から入れて煮込むので味が凝縮されるそうです。
どこも同じで、フォンデューを食べるときは賑やかですね。熱くて糸を引くので食べるタイミングが重要です。
その他のスペシャリテは、生ハムとテリーヌとサラダ+グラタンがセットになったplanche du randonneur(ハイキング風プレートというような意味合い)。
フライパンで表面をカリッと焼いたフォワグラはタルトタタンの上に乗せ、バルサミコ酢をかけて出来上がり。この料理、注文してから40分ほどかかるそうです。
陶器の型から出て来たのは、シャルトルーズ・ソーモン(chartreuse de saumon)という鮭を使った料理。18世紀のレシピで作られています。
この料理を食べた女性はとても美味しいと言っていました。
ハイキング風プレートには子羊の串焼きもついていました。テーブルで暖めながら食べるようです。
食後のデザートは、メレンゲとカシスのシャーベット。そしてカラメルソースたっぷりのクレームキャラメルでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、夜遅くバイクで家に帰ることになった。いつもより辺りが暗く見えたのだが、なんとか無事家に着いた。ヘルメットを取って初めて気がついた。サングラスをはずすのを忘れていた」
VDM (Vie de merde)より
carotte さん、こんばんは。
モリーユの季節ですね。日本のフランス料理店でも、フレッシュモリーユがそろそろ登場すると思います。ソースとよくからまるのでモリーユは私の好きな食材ですが、形状からわかる通り、異物 (虫、ゴミなど)が入っている場合があるので、シェフ泣かせの食材です。
by wattana (2012-03-12 22:37)
wattanaさん、こんにちは。
丁寧にブラシで取り除くような感じでしょうかね。
今回のフォンデューは、スイスで食べたものとは様子が違ってました。スイスのはワインの他になんとかという蒸留酒も混じっていて、お酒とチーズを混ぜたものという感じでした。確かに暖まりすね。
by carotte (2012-03-13 12:13)
チーズフォンデューは、ワイワイ言いながら食べるのが楽しいですよね。しかし、「鍋奉行」みたいな人がいたら・・・相当ウザイことでしょう(笑)。シェフがバイクで買い出しに走る要塞の道、師匠が小学生のころ夢中になっていたプレステのゲーム「Grand Tourismo」にそっくりなコースがあったことを思い出しました。
by opas10 (2012-03-17 17:57)
opas10さん
フォンデューの鍋奉行.....パンなんかちょうどのサイズに切って皆に配るとか ^^
今回のシェフの登場の仕方は映画のワンシーンのようでした。要塞の入り口があれだけ狭いと、中に入ると何かが起きそうか感じがします。ひょっとしてゲームのモデルはここ?
by carotte (2012-03-18 10:36)