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オート=ザルプ県のレストラン巡り その4 [フランスのグルメ]

 シリーズの四回目は、前回のブリアンソンから南東に50キロほど移動し、ケラ自然公園の中にあるサン=ヴェラン村(Saint-Véran)のレストランLa Gratinéeを訪ねます。(下記地図の水色の印)。

Paris_HautesA.jpg

より大きな地図で オート=ザルプ県のレストラン巡り を表示
 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年3月8日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら


 

 人口300人足らずの小さな村は、年間1800人ほどが訪れるウィンタースポーツのリゾート地。

 

 このあたり一帯をケラ地方(Queyras)と言いますが、サン=ヴェランを含めて8つのコミューンがあります。

 

 今日のレストランのシェフも生産者と密接につながっています。

 

 「羊は5月から10月末まで山の牧草を食べて過ごします。おかげで我々料理人は良い肉を手に入れることができます」とシェフ。

 

 「夏の間、山で放牧されている動物たちは、ビタミンたっぷりを草を食べることになりますから、おいしい子羊が育つわけです」と生産者。

 

 春の遅い山岳地帯。たっぷりのお昼を食べながら冬の終わりを楽しみます。

 

 まず始めはオニオンスープから。

 

 「とってもおいしいですよ。チーズのほのかな香りが良いですね」とお母さん。

 

 「いつもは軽めの食事にしていますが、年に一回くらいはこのくらいたっぷりのランチでもいいでしょう」とお父さん。

 

 顔がそっくりな三人家族でした。

 

 スープの次は、タルティフレット(Tartiflette)と言われるグラタンです。

 

 元は、オート・ザルプ県の北隣のサヴォワ地方の料理で、ジャガイモ、ベーコン、玉ねぎの上に、サヴォワ地方のチーズ“ルブロション(Reblochon)”をのせたものです。ここでは、ケラ地方のチーズをのせています。

 

 そして、いよいよお店のスペシャリテのお肉。

 

 牛肉も羊肉も、豪快に薪の炎で網焼きにされます。香草はローズマリーでしょうか?

 

 お客さんの見ている前で美味しそうにこんがりと焼かれます。

 

 「ちょうどいい焼け具合になっているかどうか、ずっと見ていなくてはなりません。特に、Tボーンステーキは分厚いので気をつける必要があります」とシェフ。

 

 自分たちの見ている前で肉が焼かれて行くのをながめてお客さんは満足のようです。

 

 「お客さんが困った焼き方を注文してくることはありませんか?」と取材班。

 

 「あまり言いたくはないんですが、そういう時もありますよ。特に、Tボーンステーキなんかは、普通、セイニャン(回りをさっと焼いただけ)で食べるのがいちばん美味しいんですよ。それ以上焼くと元の味と風味が失われてしまいます」とシェフ。

 

 「回りがカリッと焼けていて、中はとろけるみたいに柔らかくて美味しいです」と赤いシャツの男性。

 

 「美味しいですよ。それにお肉を焼く匂いがまたいいですね」と女性客。

 

 どのお客さんも焼き加減が絶妙でおいしいとおっしゃっていました。

 

 さて、食後のデザートは、ビルベリーのタルト、出来立てのタルトタタン。そして、フランボワーズのグラタンには粉砂糖の雪が舞っていました。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

「今日、あるレストランで撮影されたビデオをネット上でみつけた。ある男がトマトソースのスパゲッティをつるつるっと吸い込んだとたんに顔に跳ね返ってしまったところを監視カメラが撮影した映像だった。始めは面白がって見ていたのだが、そのうち、記憶がよみがえって来た……」

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 8

orange

実は羊のお肉は好物です。
いいですね炭火で焼いて。デザートのタルトも美味しそうです^^
お客さんの家族。娘さんとお父さんのお顔がまぁ似ていること^^
…KIAのCMが初めに流れてビックリ。
by orange (2012-03-12 22:13) 

wattana

carotte さん、おはようございます。
山岳地で秋期に牧草地、冬期(降雪期)に羊舎で肥育される羊肉を食べてみたいですが、現地に行かなければ食べることはできませんね。というのは、フランスはBSE (牛海綿状脳症)発生国なので、牛肉・羊肉・山羊肉の輸入が禁止されているからです。フランス以外のEU諸国でBSE発生国は、ベルギー、ドイツ、フランス、イタリア、ルクセンブルグ、オランダ、デンマーク、アイルランド、英国、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、フィンランド、オーストリア、スウェーデンです。先日、アイスランド産の子羊肉を食べました。
by wattana (2012-03-13 07:26) 

yuzuhane

ほんとおっしゃる通りお嬢さんがお父さんと目元がそっくりで笑ってしまいました。
サヴォア地方のじゃがいものグラタンは、アヌシーに行ったとき名物だというので食べましたが、私にはまあまあだったです。それより最初のオニオンスープはどこで食べてもおいしくて好きな感じです。ジャガイモより玉ねぎのほうが好きなのかも。最後のデザートは、何か外の手すりみたいなところで登場してましたが、どれもおいしそうでした。粉さとうが雪景色とマッチしてましたね。
by yuzuhane (2012-03-13 12:00) 

carotte

orangeさん
あの焼き方だと美味しいでしょうね。
食べたくなってしまいます。^^
今回のシリーズはデザートの紹介に力が入ってました。あの家族はほんとにそっくりでした。DNAなのでしょうけど、お父さんもお母さんもどことなく似てました。一緒にいると似てくるんでしょうかねえ〜。
by carotte (2012-03-13 13:38) 

carotte

wattanaさん、こんにちは。
輸入できないのは残念ですね。でも、番組でも言ってましたが、新鮮だからこそ美味しいというのもあるかもしれません。そうなるとやっぱり現地へ行って食べた方が本物が味わえるということになりそうです。
それにしても、いつも思うのですが、牛一頭、羊一頭育てるのはかなり手間ひまのかかることですね。コストパフォーマンを考えると、効率がいいとは決して言えない食料調達方法のような気がします。
by carotte (2012-03-13 13:43) 

carotte

yuzuhaneさん
ここまで似るもんなんですねえ〜。三日月みたいな目がそっくりでした。明るく笑顔の絶えない家族みたいに見えました。
私はどちらかというとグラタン・ドフィノワの方が好きです。時々作って食べています。オニオンスープは美味しいですね。それに身体が温まります。番組中でスプーンですくってましたが、味を思い出してしまいました。^^
最後の粉砂糖のかかったデザートが美味しそうでした。
by carotte (2012-03-13 13:49) 

opas10

お肉は骨の近くが一番美味しいんですよね~。あのTボーンステーキは、もう見ているだけで・・・・。単純に焼くだけだからこそ、加減が難しいのでしょうね。
by opas10 (2012-03-17 19:12) 

carotte

opas10さん
はい、そうなんですよね。犬が骨をかじるの分かる気がします。
美味しい素材は単純な料理で食べるのが一番なんでしょうね。
by carotte (2012-03-18 10:41) 

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