ガーデニングの道具 その3 中世の道具 [フランスのモノ]
しだいにマニアックになっていくガーデニングの道具シリーズ。
第三回目は、中世の道具をコレクションしている方に会いに、トゥール近郊の町ヴェレッツを訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年3月28日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
ずらりと並んだ道具の数々。その数10万個。重さにして15トン。
収集家のユベールさんが、ある農家の収集家から約2,000ユーロで買い求めたものだそうです。
鉄の熊手みたいなものは鍬の一種。干し草などを集めたり運んだりする時に使うピッチフォークは先が丸くなっているのがありました。安全を考えてのことらしい。
ユベールさんはかつては高級家具職人でした。
冒頭に登場したあの大きな建物は、家具を修理するためのアトリエだそうです。
今は、木の世界から鉄の世界へ入り込んでしまいました。
手にしていたのは二股の鍬。柄から取り外して、細かな部分までサイズを測ったら、音を聞きます。
思いのほか美しい音色です。他のと比べてみるとその違いがはっきり分かります。鉄の純度が良いものほどいい音がするそうです。
さて、使い方はと言うと、平らな部分では役に立ちません。坂になっているところでその威力を発揮します。
ローラー付きの道具もあります。爪の付いた方で土をほぐし、ローラーで平します。これなら道具は一つで事足ります。
最後に、先ほどの二股の鍬の美しいフォルムを記念写真に納めます。
ユベールさんの後方に並べられた無数の鍬に注目。全部同じように見えますが、よく見るとちょっとずつ違っています。
その道具の数々は、現在、パソコンを使ってデータベース化している真っ最中。そのうちネットでも公開されるとのこと。
そして、要望があれば、時々ネット上にコレクションのいくつかを公開しているそうです。
「隠し持つなんてことはやりませんよ」とユベールさん。
“鍬好き”には堪えられない品々なんでしょうねえ。
最後は、なかなかユニークなオブジェになって、部屋のインテリアとして並べられていました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、家具屋に苦情を言いに行った。数ヶ月前にベッドを購入したのだが、片方が傾き始めたのだ。家具屋の店員が言った。『それはですねえ、お宅が長く一人で寝ているから傾き始めたんですよ』」
VDM (Vie de merde)より
コレクションの数に驚きです!「農具フェチ」もここまでくるとスゴイですね~。そして最後のオブジェ、高級家具を扱ってきただけあって、さすがにいいセンスしてますね。
by opas10 (2012-04-01 12:22)
opas10さん
ここまで来るとコレクターというよりフェチですねえ〜。でも、よく考えると、あの一本一本は鍛冶屋の手作りですね。その辺りが引きつけられる理由かもしれません。
by carotte (2012-04-01 21:26)