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フランスの美しい通り その3 [プロヴァンス地方]

 シリーズの三回目は、南仏エクス=アン=プロヴァンスにあるミラボー通り(cours Mirabeau)。


 ミラボー広場とジェネラル・ド・ゴール広場を東西にむすぶ通りです。

Paris_AixenPro.jpg
より大きな地図で フランスの美しい通り ミラボー通り を表示
 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年6月6日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら


 

 東南アジアでよく見かける自転車タクシー。こんなところにもありました。


 アルドリックさんがこのサービスを始めて一ヶ月。すでに100回あまりお客さんを乗せてミラボー通りを行き来しているそうです。


 この通りは、町の整備・開発の一環として17世紀に作られました。かつてはここに城壁があったそうです。


 2000年に行われた再開発では、住民の希望を取り入れて大幅に歩道を拡大したそうです。


 映像で見る限り、歩道は車道の4倍くらいあります。


 全長450メートルほどある通りには、昔は大邸宅だった建物が並んでいます。


 革命後の1796年に、エクス=アン=プロヴァンス初のカフェLes Deux Garçons(上記地図の青印)が開業しました。


 それまでは、この通りに店を出すことは禁じられていたそうです。


 カフェの内装は20世紀初頭のもの。壁には、あの巨匠の肖像画が描かれています。


 「ここにはセザンヌがよく来ていました。友人との待ち合わせもここでした。芸術や政治について議論を戦わせたようです」と美術史の専門家。


 カフェから300メートルほど西に向かって歩くと、エクス=アン=プロヴァンス名物のお菓子カリソン(calisson)を売るお店Béchardがあります(上記地図の赤印)。


 お店の厨房ではカリソンを作っていました。


 アーモンド・パウダーに砂糖漬けしたフルーツを砕いたものを混ぜた生地を型に入れ、その上からグラス・ロワイヤルという砂糖と卵白で作ったクリーム(時間を置くと固まる)でコーティングしたのがカリソン。


 このお店では、もう100年も前からこうしてカリソンを作って販売しているそうです。現在で4代目


 ミラボー通りで忘れてならないのが噴水。


 ジェネラル・ド・ゴール広場の巨大な噴水は見事ですが(上記地図の緑印)、ご当地ならではの噴水が通りの途中にいくつか設置されています。


 番組には登場しませんでしたが、ストリートビューなら見られる「ヌフ=カノンの噴水(fontaine des Neuf-Canons)」(上記地図の黄印)は、山へと移動するアルルの羊たちの水飲み場として使われていました。作られたのは1651年。


 番組に登場したのは「苔の噴水(fontaine moussue)」(上記地図の紫印)。


 1666年に作られてから何回も作り直され、今の形になったのは19世紀初頭のこと。


 ここの湧き水は昔は暖かかったそうです。つまり温泉ですね。


 外気との温度差でこのあたりには湯気が立ち上っていたとか。


 今は冷たい水になってしまいました。


 緑の多いミラボー通り。ここも散歩にぴったりの通りでした。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、父が仕事から帰って来ると言った。『おい、今日はお前とそっくりの奴を通りでみかけたぞ。ホームレスみたいな格好してたけど、お前ほどひどくはなかった。ただし、お前と違って奴はタバコを吸ってたな。はははは〜』父さん、それは僕だよ」

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 4

yuzuhane

再開発で道路が拡張されたんですね。どおりで気持ちの良いひろい並木道が続きますね。ここは地方都市ののどかな感じとどこかおしゃれな雰囲気とが混在した美しい通りだと感じました。セザンヌのようにあのカフェでのんびりしたいですね。あのお菓子プロバンス地方のお菓子屋さんみたいな店でパリやニースでもみましたが、、結構甘さが強くてあまりおいしくなかったような…。プロバンス地方は素通りしてしまっているので、こことか、アルル、写真フェアが開催される時期に行きたいと思っています。
by yuzuhane (2012-06-09 07:27) 

carotte

yuzuhaneさん
20年くらい前(はるか昔^^;)に行った時は、ここまで歩道が大きくなかったのですが、すごくおしゃれだなと思いました。大きな街路樹が木陰を作っていていい雰囲気でした。
番組の中でお菓子屋さんの女性がカリソンには砂糖はあまり入れないとか言ってましたけど、もともと砂糖に漬けたフルーツがはいってますし、砂糖を上からかけて固めてしまうんですから、やっぱり甘いですよね。
by carotte (2012-06-09 09:15) 

アヨアン・イゴカー

芸術の香りが漂っていますね。
とても素敵な景色。
by アヨアン・イゴカー (2012-06-09 15:55) 

carotte

アヨアン・イゴカーさん
近くに美術大学もあるようですよ。
もう一度行きたいなと思うくらい風情のあるところでした。
by carotte (2012-06-10 09:05) 

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