フランスの議事堂 前編 [パリ]
フランスの国民議会選挙。本日(17日)行われている二回目の投票で、すべての議席が決まります。
そして、当選した議員が集まる場所と言えば、国民議会議事堂。
コンコルド広場からコンコルド橋を渡り始めると目の前に見えてくるのがその建物。
1722年にルイーズ・フランソワ・ドゥ・ブルボン(ルイ14世とモンテスパン夫人の間にできた娘)のために建てられたブルボン宮殿が国民議会議事堂です。
この中は一体どんな風になっているのでしょう?ちょっとだけ中をのぞいてみましょう。
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議事堂への入り口には二つの胸像が飾られています。
左側の像は、左派で社会主義者だったジャン・ジョレス、右側の像は、右派で王党派だったアルベール・ドゥ・マン。
二つの胸像の間を抜けて中に入ると、控えの間があり、これを挟んで左右にサロンがあります。
議員さんたちだけの部屋です。審議の前に打ち合わせをしたり作戦を練ったりする場所になっているとか。
となると必然的に左派と右派で分かれており、もっぱら左のサロンが左派、右のサロンが右派。
中道の議員さんたちは両方を行ったり来たり?
サロンの奥にちょっとだけ入り口のようなものが見えていましたが、あれが会議場への入り口です。
今回の映像では会議場ではなく、別のところを案内してくれています。
そこは議員用のブラッスリー。インテリアは1831年のもの。
議員の皆さんはここでコーヒーを飲んだり軽食を取ったりするそうです。
二つ目の映像は、議員室。
少し長い通路を通って別棟に移ると各議員の事務室があります。
部屋の中には議員の机、秘書の机がそれぞれ一つずつ。応接セットが一組。
長椅子は、審議が長引いた時に泊まり込みになるのを想定して、ベッドにもなります。
議事堂には議員の他に1,300人ほどの職員が働いています。
郵便局もあります。ここは80,000人ほどの街と同じ規模の郵便物が行き交うそうです。
因みに、フランスも二院制で、国民議会の他にもう一つ元老院(Sénat)というのがあります。元老院はここではなく、ルクサンブール宮殿にあります。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、大切な仕事の書類を郵送しなくてはならなかったので、切手を買い、ついでにスクラッチの宝くじも買った。切手を封筒に貼り、宝くじを削ると……80ユーロの大当たり!やったあ〜!ポストに郵便を投函したはずみに、宝くじも一緒にポストの中へ」
VDM (Vie de merde)より
さすがフランスの議事堂のインテリアは洒落てますね。威厳はあれども冷たくないあたり、歴史のあるホテルか、旧朝香宮邸か、という感じです。
by opas10 (2012-06-24 22:56)
opas10さん
なにしろ昔は宮殿だったようですから、インテリアもそれなりに工夫がされたんでしょうね。革命の時も破壊されず、ちょうどいいやとかって国民議会になったのかもしれません。
by carotte (2012-06-25 08:38)