コルビエール地方の村々 その1 [ラングドック=ルシヨン地方]
8月も終わりだというのに昼間の気温がどんどん上がって、とどめの暑さになってしまいました。せめて夜は冷房をいれなくてもいいような気候に早くなって欲しいものです。
さて、今日からフランス南部のコルビエール(Corbière)と呼ばれる山岳地帯の村々を3回に分けて訪ねます。
コルビエールのほとんどがオード県にあります。
第一回目の今日は、グルメを求めて3つの村を訪ねます。
フランスの食事と言えば、パン、おかず、チーズの3本立て。
コルビエール地方にもおいしいものがいろいろあるようです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年8月20日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
まずはパン。
丘の上の村がキュキュニャン(Cucugnan)(上記地図の青印)。
ここの一番高い場所にある風車は、今でも小麦をひいています。
釜から取り出されたばかりの焼きたてのパンはその小麦粉で作られています。
ヒトツブコムギ(Engrain)と呼ばれる品種の小麦だけを使ったパンです。
ヒトツブコムギは、紀元前7,500年頃に小アジアで栽培されていたというほど昔からある小麦だそうです。
もちろん他の品種の小麦を使ったパンも作るそうです。
パン屋さんの口からは聞いたこともないような小麦の品種が次から次へと飛び出してきます。
「ワイン農家がブドウの品種にこだわるように、われわれも小麦の種類にはこだわりがあるんですよ」とパン屋さん。
その小麦を粉にひく風車の中では作業の真っ最中。もう何百年も前から同じやり方で粉を挽いています。
「一度挽き始めたら目を離すことはできません。風の加減に合わせて調整しなくてはなりませんから」と担当の方。
丘のてっぺんで風車が回っている風景はミニチュアみたいに見えますが、本物です。
キュキュニャンの隣の村がデュイアック=ス=ペイルペルテューズ(Duilhac-sous-Peyrepertuse)(上記地図の赤印)。
なんだか長くて舌を噛みそうな名前の村ですが、岩山の麓にあるせいか湧き水が豊富です。
そして、ここのオーベルジュ(食事付きの宿)では、イノシシの肉を使った料理を出してくれます。
鍋に肉を入れ回りをさっと炒めたら、にんにく、トマト、玉ねぎを入れ、グラス一杯のコニャックを加えます。
さらに、この地方のワイン2種類を入れ煮込んだら出来上がりです。
「これじゃあ車の運転は無理ですね」と取材班。
「アルコール分はなくなりますから大丈夫ですよ」と料理人。
おかずが出来たら、最後はチーズ。
北へ30キロほど移動したメロンヌ(Mayronnes)(上記地図の緑印)で作られているのは、山羊の乳で作ったバニラアイスのようなチーズ。
放牧で育てられている山羊も真っ白。山に放していてもすぐに分かるそうです。
全部揃えば、あとは食べるだけ。テーブルにあったワインはもちろんこの地方のワイン。
次回は、ワインのお話です。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、夕食の準備をしていると、息子がやって来て言った。『ママ、今日はマクドナルドに行く???』」
VDM (Vie de merde)より
carotte さん、おはようございます。
古代小麦で作ったパン、一度食べてみたいです。丘の上の村のキュキュニャン、水利 (地下水、湧水)どうなんでしょうか?
by wattana (2012-08-27 07:02)
wattanaさん、おはようございます。
見るからにおいしそうなパンでしたね。
キュキュニャンは水利については特に触れてなかったので不明です。この近辺は水が豊富らしいので、キュキュニャンもそれなりなんじゃないでしょうか?
by carotte (2012-08-27 09:56)
いずれも美味しそうなものばかりですが、ネーミングからついついあちらに頭がいっちゃうんですよ。「あずにゃん」の村で「「ツムギ」のパン(笑)
by opas10 (2012-09-01 13:44)
opas10さん
キュキュニャンは絶対opas10さんに突っ込まれるなと覚悟してたのですが、「ツムギ」のパンは想定外でした ^^
by carotte (2012-09-02 00:22)