ロワール川ワイナリー巡り その1 [サントル・ロワール地方]
昨日は、アルザス地方のワイン農家を紹介しましたが、今日から5回に分けてロワール川周辺のワイン農家を訪ねます。
第一回目の今日は、ブロワから10キロほどのところにあるシュヴェルニー(Cheverny)。お城があることでも知られています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年9月10日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
「ここは砂地で作業をするのは楽ですよ」とおっしゃるのはワイン農家のシリルさん。
この方、以前はパリで数学の先生をしていました。しかし、その仕事がいやになり、2年間かけてブドウの栽培とワイン作りを学びました。
そして、今から5年前の2007年、幸運なことに、リタイヤした農家から畑を譲り受け、独自のブドウ園に仕上げました。
広さは8ヘクタール。現在は有機栽培のブドウを使ったワインを生産しています。
ブドウ園の東には、あのシャンボール城があり、西にはフジエール=シュル=ビエーヴル城(Château de Fougères-sur-Bièvre)があるという恵まれたロケーション。
「この地方で暮らして、歴史の重さをあらためて感じました。お城があちこちにありますし、いつも観光客でにぎわってます」とシリルさん。
お城はシュヴェルニーにもあります。お城を背にして話している方が現在の城主。
シュヴェルニーのワインには、このお城のシルエットをデザインしたラベルが使われているそうです。
ちょっとユーモラスなデザインですね。お城の宣伝にも一役買っているとか。
ちなみにラベルのChevernyはAOC名です。
このシュヴェルニー城は、あの「タンタンの冒険」に登場するムーランサール城のモデルにもなったそうです。
ここを訪れる観光客の数は年間40万人。このうちの10人に1人が、お城の真向かいにあるMaison des vinsでワインを試飲して行くそうです。
もちろん気に入ったらここで購入することもできます。
シェヴェルニーのブドウ園は、広大な平地に広がっているのではなく、小型で、森の中にぽつぽつとあるのが特徴だそうです。
そして、森には樫の木があり、その樫の木を使ってワイン樽を作る工房Tonnellerie du Val de Loireがあります。
樫は乾燥させるのに2年かかるとか。
「納品までには2年かかります。樫は大きくなるのに200年はかかりますからねえ。気の長い話ですよ」と樽職人。
樽のお値段は、一つで600ユーロほど。ここの樽は世界中の名門ワイナリーで使われているそうです。
最後の焼き印はレーザーだそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、家庭教師のアルバイトで女子高生に数学を教えに行った。帰る時間になり家のドアを閉めるのと同時に、彼女の妹が話している声が聞こえた。『あの人だったら、恋に落ちる心配は絶対ないわね』」
VDM (Vie de merde)より
ヨーロッパはギリシャしか行った事が無いので、楽しく拝見させて頂いています♪
戦車は、ミニカーを製作するメーカーのもので、不稼働です!
by 駅員3 (2012-09-15 09:19)
駅員3さん
日本に居ながらにして、かつてのような時間差もなくあちらの映像が見られるような時代になったんですよねえ。楽しんでいただけると嬉しいです。^^
あの戦車はやはり勇姿を眺めて楽しむものなんですね。
by carotte (2012-09-16 10:17)
ここの葡萄畑は平地にあるんですね。動物による食害がないのか、心配になっちゃいました。そして平地だからでしょうか、サイクリストが結構多く訪れているようですね。樽の製造工程は、非常に興味深いです。熟練した職人のハンドメイドじゃないと、締め加減とか焼き加減などの微妙な調整はできないんでしょうね。でも最後の焼印だけは今風の技術を使っているところがご愛嬌でした。
by opas10 (2012-09-16 11:07)
opas10さん
そう言われると、ブドウ園は天候不順の被害はよく聞きますが動物の被害はあまり聞いたことがないですね。ひょっとして糖度が低いのであまり食べたがらないとか......。樽はワインの味の決め手の重要なファクターなんでしょうね。熟成がうまく行かなかったなんてことになったら元も子もないですからねえ。
by carotte (2012-09-17 09:21)