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ロワール川ワイナリー巡り その4 [サントル・ロワール地方]

 シリーズの四回目は、前回のムヌトゥ=サロンから北東へ25キロほどのところにあるサンセール(Sancerre)。

Paris_Sancerre.jpg

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年9月13日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら



 サンセールは標高310メートルの山の上にあり、ちょっとした陸の孤島のよう。


 山の斜面にはブドウ畑が広がっています。


 麓には、シャヴィニョール(Shavignol)という名の村があります。


 今ではサンセールに統合されてしまいましたが、ワインのほかに、山羊のチーズ “クロッタン・ドゥ・シャヴィニョール(Crottin de Chavignol)” の産地として知られています。


 サンセールのブドウ畑は全体で3,000ヘクタール。そのうちの75%が急斜面にあります。


 そのブドウ畑を楽に往来できるようにエスカレーター方式の乗り物が設置されています。


 山の頂上からはロワール川も見下ろせます。


 観光客にとって見逃せない名所の一つが、街の地下に張り巡らされた地下道のようはワイン蔵。


 中には15世紀に作られたというものもあります。


 天井にはレンガや屋根に使われていた石がはめ込まれています。昔から建材の再利用はあったようですね。


 なんとなく、ここで熟成されたワインなら美味しいワインになりそうです。


 このワイン蔵はドメーヌAlphonse Mellot & son filsのもの。


 このメロ家(Mellot)では、代々長男はアルフォンス(Alphonse)という名前を付けることになっており、現在の当主もその前の当主もAlphonse Mellot。


 これなら代が替わってもドメーヌ名の変更を心配する必要はありません。


 このお宅、1513年の書物にすでに名前が登場しているそうです。その時からワイン農家だったことが分かっています。


 1513年と言えば、日本は下克上・群雄割拠のまっただ中。


 フランスはこの2年後にフランソワ一世が王位に就くことになります。


 歴史あるメロ家のワインは、アメリカ、日本、カナダなど20ヶ国に輸出されているそうです。


 そして、番組に登場した子供たちは20代目にあたるとか。


 当主のアルフォンスさんとアルフォンス・ジュニアがブドウ畑を案内してくれました。


 石灰石のごろごろした畑です。この石の中にたくさんのミネラルが含まれているそうです。


 現在の当主の父親にあたるアルフォンスさんは、終戦直後にパリにレストランを開きました。


 その時のゲストブックには、ジャン・コクトーのデッサンが残されています。




 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 


 

「今日、寝ぼけ眼で、妻に言われた通りに子供のミルクを用意した。ミネラルウォーター180ccを哺乳瓶に入れる。簡単だ。粉ミルク6さじを加える。これも簡単。そして良く振る。バカでもできる。ただし、本日の教訓:フタをしてから振ること」

 

VDM (Vie de merde)より



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cycloo

去年の旅でサンセールを通りました。町は、山の上なので、登るのはあきらめました。麓の、camping les portes de Sancerreというところに泊まりました。ワインは、スーパーで買った安いサンセールを飲みました。ラベルは、写真で紹介されているような、山の上のサンシールの町の絵でした。
ラムシエールは見るからにおいしそうですね。ヨダレが出てきました。
by cycloo (2012-09-18 09:30) 

carotte

cyclooさん
去年の旅はブログで拝見した記憶があります。坂は相当きつそうですね。向こうは生産地だけあって、スーパーの安いワインでも十分に美味しかったりしますね。サンセールと聞くと、ああ、ワインだ!となりますね。楽天で検索したら、ワインもチーズも出てきました。ワインは日本人にも人気のようですが、チーズも知られてるようです。
by carotte (2012-09-18 12:35) 

駅員3

こんなに歴史のあるワイナリーだと、ワイン蔵の中には素晴らしい銘酒が密かに保管されているのでしょうね!
by 駅員3 (2012-09-18 18:31) 

wattana

carotte さん、こんにちは。
フランスワインを飲み始めた1998年~2000年頃、サンセールとプイィ・フュメをかなり飲みました (当時飲んだワインのエチケットは残してあります)。サンセールって、こんな急斜面なんですね。これだけの斜面だと、畑によって陽の当たり方がずいぶん違うのでしょうね。クロタン・ド・シャヴィニョルは、サンセールの山の麓でつくられているシェーヴルなんですね。ゴロッとした形のシェーヴル、何度も食べたことがありますが、サンセールと同じところだとは知りませんでした。
by wattana (2012-09-18 19:01) 

CROSTON

今年、初めてフランスに新婚旅行で行きました。
奥さんがお酒飲めればワイナリーも行きたかったんですが・・
まあ、次回行けるなら、奥様飲めなくても絶対いこう~。
”takeda”
by CROSTON (2012-09-18 19:32) 

carotte

駅員3さん
はい、あの蔵のどこかにきっと年代物の銘酒が眠っているはずです!なにしろ500年あまりの歴史あるワイナリーですからねえ〜。
by carotte (2012-09-19 00:53) 

carotte

wattanaさん
私もちょっとワインに興味を持ち始めた頃、飲んだワインのラベルをノートに貼付けて取っておいたこともありました。ただ、サンセールもプイイ・フメも飲んだことはあるのですが、味の方はすっかりどんなだったか忘れてしまいました。シャヴィニョルがサンセールに吸収されてしまったので、サンセールはワインだけでなく山羊のチーズの産地にもなってしまったようです。
by carotte (2012-09-19 00:57) 

carotte

CROSTONさん
新婚旅行!良いですねえ〜。
ワイナリーは観光もできるようなところを選べば、お酒がダメな人もお酒がOKの人もそれぞれが楽しめるかもしれません。村を回りながら試飲して回るのは本当に楽しいです。
by carotte (2012-09-19 01:03) 

opas10

地下のワイン蔵、すごい規模ですね。ところで、あの大きくて重いワインの樽はどこからどうやって出し入れしているのでしょうね?入口もそんなに大きくないようですし、第一中身の入った樽を地上から地下に下ろすのはものすっごい大変そう、ってなんだか昔の三球照代の地下鉄漫才みたいですが(笑)
by opas10 (2012-09-23 11:16) 

carotte

opas10さん
夜眠れなくなっちゃうアレですね。地下鉄の場合は、どこかに入り口があるんでしたっけ?となると、やっぱりこちらもどこかに入り口があるのかもしれません。エレベーターなんかついてたりするんじゃないでしょうか?山の上の地下にあるワイン蔵ということは、山の中に掘られてるってことですよね。思わずアリの巣を想像してしまいました。
by carotte (2012-09-24 09:06) 

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