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ブルゴーニュ地方の村巡り その3 [ブルゴーニュ地方]

 シリーズの三回目は、ワインの生産地で知られるイランシー(Irancy)(下記地図の緑印)。


Paris_Bourgogne2.jpg
より大きな地図で ブルゴーニュ地方の小さな村 を表示

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年9月19日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら



 丘に囲まれた小さな盆地にあるのがイランシー村。人口は300人ほど。


 丘の斜面にはブドウが植えられ、美しいストライプ模様を作り出しています。


 人もまばらな昼下がり。村に一軒だけあるレストランLe Soufflotのバーは村人たちであふれていました。


 「住人が互いをよく知るためには最適の場所なんだよ」


 「ここは村の中心地なんですよ。レストランにもよく来ます」


 そのレストランの天井には、ワインの村のレストランにふさわしく、ブドウの木が茂っています。


 おかげで、印象派の絵のような木漏れ日ができていました。調度品もどことなくおしゃれです。


 30人くらいで一杯になってしまう小さなレストランは、毎日、満員だそうです。


 オーナーのファビアンさんは、なんと25歳という若さ。この地方で生まれたそうです。


 そして、シェフのロランさんは生粋のパリジャン。ここに移り住んでからはパリに戻ろうなんて気にはならないそうです。


 フランス人の好きそうな肉料理。気のせいか、パリ風仕立てに見えます。


 「朝は村の誰かがパンを持って来てくれるし、ミルクも卵も必要な時は誰かがくれます。ここは皆が家族みたいなところなんですよ」とファビアンさん。


 元村長のロジェさんが案内してくれたのは、イランシーで一番小さな通り。


 少し頑丈な大男だったら通り抜けられそうもありません。


 次に案内してくれたのが、築300〜400年の家。


 石を積み重ねてできた建物のようですが、小規模なワイン農家独特のスタイルだそうです。


 当然ながら、地下にはワイン蔵があります。昔は、最初にワイン蔵を作って、その上に家を建てたそうです。


 映像に登場したワイン蔵は中世に作られました。イランシーで最も古い蔵です。


 蔵の上の家を支えるために、天井はアーチ型に作られています。


 そして、鉄格子の向こうは地下通路になっていて、イランシーのほとんどのワイン蔵がこの地下通路でつながっているそうです。


 「地下通路は避難路みたいなものだったんですよ。ワインの産地であるイランシーはわりに裕福な村だったためにたびたび盗賊に襲われました。そんな時はこの地下通路を通って逃げたわけです」


 この村は盗賊の標的でもありましたが、激しい宗教戦争やコレラで大きな被害を出した村でもあったようです。


 今の平和な村からは想像もできませんね。


 番組に登場したレストランの名前Soufflotは、この村出身の建築家Jacques-Germain Soufflotから来ているようです。


 数々の偉人が眠るパリのパンテオン。これを設計したのがこの方でした。



 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 


 

「今日、地下室で、突然すごい力で頭をなぐられ気絶してしまった。気がつくと、その犯人が目の前にいた。おばあちゃんが天井にぶら下げて乾燥させていた生ハムの塊だ」

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 2

opas10

ブドウの木の木漏れ日の下で食事ができるっていうのはいいですね~。料理も片田舎(失礼)と思えないほど洗練されていますし、繁盛するのもわかります。
by opas10 (2012-09-30 12:16) 

carotte

opas10さん
25歳のオーナーもひょっとしたらパリ帰りかも。
木漏れ日のレストランは美味しそうな料理をだしてくれるみたいですし、居心地もよさそうです。
by carotte (2012-09-30 21:49) 

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