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お城を買ったその後は…… その1 [ポワトゥー=シャラント地方]

 フランス観光の目玉の一つが城巡り。


 その歴史を秘めた魅力的な佇まいに感動し、買ってしまう人もいます。


 バブルの頃にはフランスのお城を買った日本人がいるとニュースになったこともありましたっけ

 

 たいていのお城は、思ったほど高額ではありません。問題は買った後。


 修復と維持には莫大な費用がかかります。


 そのようなお城を購入した人たちのお話を5回にわけて紹介します。


 第一回目の今日は、フランス中西部の小さな村コー(Queaux)にあるフジュレ城(Château de Fougeret)(下記地図の青印)。

Paris_Queaux.jpeg
より大きな地図で お城を買ったその後は…… を表示

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年9月24日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら



 まずは城のオーナーであるご夫婦と一緒に、気球でお城を空から見てみましょう。


 森の中に見えて来たのは、お姫様と王子様が幸せに暮らしているような素敵なお城。


 1337年にはすでに存在していたことが確認されています。今のような姿になったのは第二帝政期(19世紀後半)に修復されてからのこと。


 所有者のご夫婦は近くで農業を営んでいるフランソワさんとヴェロニクさん。


 二人がお城を購入するまでは50年も放置されたままでした。


 「上空から見たのは初めてですが、素晴らしいですね。でも、あちこち手を入れなくてはならない所ばかりなんですよ。購入してもう3年になりますから、だいぶましになったみたいです」とヴェロニクさん。


 「確かに、やらなくてはならないことが山のようにありますよ」とフランソワさん。


 地上に戻ると仕事が待っています。


 まずは牛の世話。リンザン牛を飼っています。


 そして、もう一つの大変な仕事がお城の修復。友人のシルヴァンさんにも手伝ってもらいます。


 「大事な遺産なのに、あちこちくずれて廃墟になってるお城ばかりでしょ。一つでも多く残していかないと。手伝えるんだったらやりますよ」とシルヴァンさん。奇特な方です。


 それにしても内部はすごいことになってます。


 天井には穴が空いてくずれそうになっていますし、壁はぼろぼろ。雨漏りであっという間にはがれてしまったそうです。


 二人は、自宅を売り払い、足りない分は銀行から25年のローンで融資を受け、500,000ユーロでこのお城を手に入れました。


 ざっと5,000万円ですから、日本の住宅を考えればずっと安い!と思ってしまいますが、お城はこのままでは人が住めるような状態ではありません。


 電気が使えるのは一カ所だけ。水も同様でキッチンだけ。


 文化団体などから出た35,000ユーロの補助金も、屋根の補修に消えてしまいました。


 「お城を買うというのは常識では考えられない行動ですよ。大切な遺産を残したいという情熱があればこそなんです。暖房もないところで寝泊まりすることになってしまいましたが、お城に住むというのが夢でしたからねえ」


 このお城、奇妙なことが起きることで知られています。[目]


 ヴェロニクさんもフランソワさんもここに住むようになってから、何かがいる気配や物音がするとか。


 そして、2010年には、TF1が「不思議な夕べ」と題する番組でこのお城を取材しているそうです。


 地下室もなんとなく何かが出てきそうな……。


 まだまだ修復工事が続いていますが、ここは予約すると見学させてくれるそうです。


 お化けにちなんだイベントもあるようです。

 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、そしていつもなのだが、会社の同僚はゾンビが苦手。そこで僕は、ゾンビの真似をしていつもからかっていた。すると今日、彼女が言った。『もうやめて!ゾンビが嫌いなの知ってるでしょ!』僕は普通に真顔で声をかけただけなんだけど」


 

VDM (Vie de merde)より



nice!(43)  コメント(8) 
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コメント 8

あいか5drr

いつもご訪問ありがとうございますm(__)m

午前中niceボタンが出なかったみたいで、
ご迷惑をお掛けしてすみませんでした<(_ _)>

お化けにちなんだイベントってどんなのでしょう?
怖いけど興味があります^^;

どうぞこれからも宜しくお願い致しますm(__)m
by あいか5drr (2012-10-01 18:02) 

orange

^^移動中なので帰宅したら動画を拝見したいです。
知人も200年前に建てられた住居と、領主の館?を買いました。夫さんが器用な人で自分で修復作業をしたそうです。石造りなのでかなりの力仕事でしょうね。
by orange (2012-10-01 18:12) 

yuzuhane

気球から見た時は深い森の中にある素敵なおしろ!と思いましたが、たしかに中は結構ボロボロですね。修復するところは本当に山ほどありそうです。地下室もなんか謎めいてそうですね。5000万円は一見やすそうに思えますが、修復のこととか思ったら覚悟と情熱がないとできないことでしょうね。
by yuzuhane (2012-10-01 20:29) 

carotte

あいか5drrさん
こちらこそ、いつもご訪問ありがとうございます。
私の残したコメントがちょっとぶっきらぼうでしたねえ。ごめんなさい。たぶんso-netのサーバーの問題だろうと思い、so-netさんに知らしめる意味でも(笑)、一言残させていただきました ^^
いつも個性的なアニメのキャラクター、楽しませていただいてます。
お化けのイベントは、たぶん、"お化けが出てくるところをこの目で見る!!!” みたいなものじゃないかと思います。怖いですよねえ〜。こういうところにはあまり住みたくないです。^^;
by carotte (2012-10-02 00:56) 

carotte

orangeさん
200年前の建物、いいですね。古い建物には魅力があります(お化けは除く ^^;)。
確かに石は重くて大変です。それに、こういうことにある程度明るくないと難しいですね。でも、うまく修復できると素晴らしい住まいになりそうです。
by carotte (2012-10-02 01:05) 

carotte

yuzuhaneさん
そうなんですよ、外からみると完璧なお城に見えるんですけど、足を踏み入れるとやっぱりあちこち修復が必要なことがよく分かります。自分たちで修復すれば少しは節約になりそうですが、やはりもう数千万かかるんじゃないでしょうか。お化けがでるという噂があったり話題性もあるので、少し商業的な道も開けて来ると楽になりそうな気もします。がんばって欲しいですね。
by carotte (2012-10-02 01:12) 

opas10

外から見るとちゃんとしているのに、内部はものすっごい荒れ方してますね~、確かにオバケが出てもおかしくないっす。お化けイベント、日本だと祟りがあるとかいって敬遠されそうですが、フランスだとそうでもないのでしょうか。
by opas10 (2012-10-07 12:30) 

carotte

opas10さん
この映像を見ると、やはりお城の修復は大変だなと思います。フランスは革命で昔のお城はほとんどがぼろぼろ。なんとか修復して維持しようとした先人がいたのでしょうが、規模が大きいだけになかなか難しいですね。どうも、オーナーはお化けを信じてないみたいですよ。騒いでるだけかも。
by carotte (2012-10-08 00:21) 

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