バイオダイナミック農法 [フランスのワイン]
昨日はわりに被害の多かったブルゴーニュ地方のワイナリーを訪ねましたが、今日は、ブドウの収穫高10%減と、それほどでもなかったボルドー地方です。
ワインの産地でもあり一帯が世界遺産にもなっているサン=テミリオンを訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年10月9日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
グランクリュのワインを生産するワイナリーChâteau Fonroqueでは、バイオダイナミック農法でワイン作りが行われています。
この農法でワインを生産するワイナリーはまだ少ないそうです。
バイオと言うからには農薬や化学肥料は使いません。
そして、月の満ち欠けの周期に従って作業を進めて行くところがこの農法の特徴。
なんとなれば、月は潮の満ち引きに影響を与え、ひいては大地にも影響を与えるから、というもの。
一番理想的なのは、月と星座の位置とブドウの熟成具合が一致していることとオーナーの方がおっしゃっていました。
少々スピリチュアルな感じがしないでもありません。
ブルゴーニュ地方と違って、こちらは大きな粒のブドウがたくさん収穫されて行きます。
ブドウを病気から守るためや害虫駆除のためには菜園で栽培したハーブを使って煮出した煎じ薬を使います。
「この方法で栽培していると物珍しいのか皆さん興味をお持ちになります」とオーナー。
フランスではバイオのワインが年々増加していますが、バイオダイナミック農法と正式に認められるためにはさらに先に進まなくてはなりません。
「最初は本物を求めて始めた農法ですが、ここにしかないというワインを作りたくなったんです。ハイテクを利用したワイン作りは私たちのやり方ではありませんからねえ」
パリでは、有名なソムリエがここのワインを試飲していました。
これまでのワインとバイオダイナミック農法で作られたワインに味の違いはあるのでしょうか???
こればっかりは自分で飲んでみないことには分かりません。
現在、400軒ほどの農家がこのバイオダイナミック農法と認定されていますが、そのうちの四分の三がワイナリーだそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、細胞生物学の授業で、『グリコシルホスファチジルイノシトール』という言葉を20回以上も書かされた」
VDM (Vie de merde)より
私の友達がオーガニックワインの輸入をしていて赤坂に店を出しており、明らかに味が違うと言っていますが、単に無農薬で化学肥料得を使わないワインとこのバイオダイナミック農法で作られるワインというのは違うんでしょうね。月の満ち欠けと作業がリンクしているんですものねえ。でもハーブで害虫対策にするとか聞くといいような気がしてきますよね。
by yuzuhane (2012-10-10 17:14)
yuzuhaneさん
バイオダイナミック農法の前提となるのがそのオーガニックのようです。その上で、その作業の進め方の基本となるのが月齢らしいのです。これが味にどう影響するのか……。考えてみると西欧はわりに月齢を基準にすることが多いですね。宗教とも関係があるせいかカレンダーに月齢が出てたりします。ワインも洗練されていくとかなりデリケートな飲み物ですから、きっと何か違うんじゃないですかねえ。
by carotte (2012-10-11 01:02)
月の満ち欠けと農作業の手順の関連性って、あまり直接的な関係性があるようには思えないですよね。しかもそういう目で見ると、オーナーの容貌からしてちょっとスピリチュアルな雰囲気が(笑)。
by opas10 (2012-10-14 14:14)
opas10さん
あちらの方々はわりに星とか月とかこだわる人多いですね。半分科学の匂いがするからかも。それに、ワイン作りを続けていると、神秘性を感じる時があるのかもしれません。
by carotte (2012-10-15 09:37)