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メイド・イン・フランス3 その2 [メイド・イン・フランス]

 シリーズの2回目は、バレエシューズで知られるレペット(Repetto)。


 工場のあるドルドーニュ県のサン=メダール=デクシドゥイユ(Saint-Médard-d'Excideuil)を訪ねます。

Paris_StMedarE.jpg

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのネットTV局francetvinfoで2012年11月4日に放送)




 職人さんが作っているのはオペラ座のバレリーナが履くトウシューズ。


 レペットはバレーダンサー用のシューズを作るために1947年に設立されました。


 設立者はバレエダンサーであり振付家でもあったローラン・プティのお母さんローズ・レペット。


 しかし、現在の会社を経済的に支えているのは別の靴。最低でも160ユーロはする高級フラットシューズ。


 1956年にレペットが売り出した当時は「サンドゥリヨン(シンデレラ)」という名前がつけられていました。


 このフラットシューズの大部分がこの工場で製造されています。そして今でも手作りです。


 「うちの特色は、洋服や手袋と同じで、裏がえしにして作ることです。くるっと表に返して仕上げの作業に入ります。でも、ほとんど裏も表も同じですよ」と社長さん。


 それだけ柔らかく出来ているということですね。


 需要に応えて生産量を3倍に増やすため、縫製師を養成する学校を工場の中に作ってしまいました。


 これから4年間で150人の縫製師を雇用する予定だそうです。


 授業内容は6ヶ月の実地訓練。先生は、まもなく定年退職する女性縫製師。自分の時代より早く仕上げられるように指導します。


 「昔と同じテンポで作っていてはダメです。今は、同じものをより早く完成させることが求められています」と先生。


 生徒は失業中の方が多いとか。ここで学びならが資格を取得すれば、将来を保証された業界で仕事ができると考えています。


 「高級品の分野は未開拓部分がたくさんあり、大きな可能性を秘めていると思います」と生徒。


 レペットの小売店は2003年には3店舗だったのが、今年は15店舗。海外を含めると60店舗に上るそうです。


 店舗が増えれば当然、品数も増やすことになります。


 シューズの他にバッグ、洋服が発売され、まもなく香水も売り出されることになっているそうです。


 すべてがフランス製というわけではありませんが、できるだけ国内で製造できるように検討する予定だそうです。


 「高級ブランドにはフランス製が数多くあります。だから、高級ブランドはフランス製であるべしみたいになっていますからね」


 アジア市場の拡大で売上は20%増。日本でもこの手のフラットシューズを履いている女性をあちこちでみかけますね。



 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「私はある家で家事を手伝う代わりに無料で下宿させてもらっています。今日、4歳になるその家の女の子が言った。『お姉さんって、シンデレラみたい。部屋の掃除をして、夕食を作って、私が頼んだこともやってくれるから』おかげで、別の角度から自分の仕事を見直すことができました」


 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 8

yuzuhane

すべて手作りなんですね。。フランスは院出でもスーパーのレジ打ちということもあるほど職探しが厳しいようですから裁縫師を養成する学校はいいアイデアですね。バレエシューズのお店、ここかどうかは忘れましたが、パリで見かけたことがあります。形がかわいいですよね。
by yuzuhane (2012-11-07 08:02) 

carotte

yuzuhaneさん
フランスも失業率が上がって来てますね。そういう状況下だと、手に職をつけるというのがやはり一番堅実かもしれません。企業側も学校を作ってしまえば人材確保が楽ですね。
by carotte (2012-11-07 10:33) 

orange

履き易そうですね。このようなフラットシューズは1足持っているととても重宝しますね。手作り。手際の良さに今更ながら驚きです。足に優しい。バレーダンサー用の靴を作る気持ちを通常の靴にも活かしているのが履き心地の良さの秘訣なんでしょうね。安かろう、悪かろうの品では長続きはしません。結果、よい靴を求めると出費覚悟なのですよね(実感><;..)
by orange (2012-11-07 10:51) 

carotte

orangeさん
履き心地は抜群でしょうね。そのぶんお値段もそれなり...... ^^;
でも、良い靴になるとどうしても少々お高くなりますね。その分長持ちします。このフラットシューズは足を締め付けないから自然な感じで履いていられそうです。
by carotte (2012-11-08 14:10) 

opas10

映画「けいおん!」で、ロンドンに着いて間もなく、新品のフラットシューズを履いてきたあずにゃんが靴づれを起こす、ってシーンがあるんですが、素材が柔らかくてハンドメイドのレペットのシューズだとそういうことはなさそうです(笑)。職人養成学校を作って150人も雇用するとは、この経済情勢の中でも急成長を見込んでいるんですね。
by opas10 (2012-11-11 11:57) 

carotte

opas10さん
靴づれ....ありそうな。でも、あずにゃんはいい子だからがまんするタイプで、回りがあれこれ気を使ってすったもんだになる、という展開でしょうか?^^;
ここのは柔らかくて足にフィットする感じなので靴づれは大丈夫かもしれません。この会社の発展の大元は韓国と日本で売れたことにあるようです。
by carotte (2012-11-11 22:12) 

opas10

さすがcarotte様、まさにその通りの展開で、遠慮するあずにゃんに澪が気をきかせてcamden townへ誘い、そこで入った店が・・・おっとこれ以上はネタバレですね(笑)。
by opas10 (2012-11-12 22:43) 

carotte

opas10さん
やはりそうでしたか。なんか情景が目に見えるようです ^^
ケーブルのオンデマンドで見られるみたいなんですけど、まだ見てないんですよ。ちょっとケーブル会社とごたごたしたもので、オンデマンドなんか見ない!モードになっちゃって。でもやっぱり映画版見てみます。
by carotte (2012-11-13 12:19) 

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