シュークルートで発電 [トピックニュース]
発酵させたキャベツを使った料理シュークルート(ドイツ語名ザウワークラウト)。
アルザス地方の名物料理ですが、なんとこのシュークルートを利用した発電所があるそうです。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年11月16日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
発電所ができたのは、以前の記事でも登場したことのある村クラウターゲルサイム(Krautergersheim)(キャベツの村という意味)。
ここでは大量のキャベツが栽培され、工場ではそのキャベツを使ってシュークルートが作られています。
言わばここは「シュークルートの里」。
「アルザスではシュークルートは生活に欠かせない食べ物ですよ。芯まで食べてしまいうくらい好まれてます」と工場の方。
となると、シュークルートはぜんぶ人間のお腹の中に収まってしまい、人間のエネルギーになるだけ。
だったら電気はいったいなんで作るのでしょう?
電気を作るのに使われるのは……キャベツを発酵させた時にできる大量の水分です。
これだけのキャベツを発酵させるとなると、絞り汁も相当な量でしょう。
毎日、10台ほどのタンクローリーが工場にやってきてその絞り汁を回収して行きます。
まず成分を検査した後、巨大な水槽に貯められ、バクテリアの力を借りて数時間さらに発酵されます。
この時出来るガスを使ってモーターを動かし発電させます。
「生産されているシュークルートの絞り汁の70%を回収し、一日に2500㎥のバイオガスを作っています」と電力会社の方。
こうして作られたバイオガスのおかげで、人口1500人の村に一年分の電力が供給されているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、歯医者で親知らずを抜いている真っ最中のこと。突然停電になった」
VDM (Vie de merde)より
捨てるはずの水を使って発酵したガスを利用…考えましたね。でも発電できるくらいシュークルーとを食べるってことですよね。なまはんかなりょうじゃできないですよね。
by yuzuhane (2012-11-19 21:24)
お写真の一皿、美味しそうですね。
確かにすごい量のキャベツですね。キャベツ村(笑)その名の通りですね。
バイオガス発電。家畜の糞尿(失礼!)などではありますが発酵食品の発酵熱を使うとは…そして排水の水力。つまりアイデア次第ということなんですね。日本も小規模で自給自足的な電力供給を考える時期かもしれませんね。
by orange (2012-11-20 08:27)
yuzuhaneさん
確かにかなりの量です。シュークルートってたくさんの人に食べられてるみたいですね。それにしても今まであの水分はどうしてたんだろう?なんて思ってしまいました。やろうと思えばいろんなところから電気って作れるもんなんですね。
by carotte (2012-11-20 18:01)
orangeさん
写真のシュークルートは私がフランスで食べた中で一番美味しかったシュークルートなんですよ〜。
それにしてもこの作業、どこへ行ってもすごい匂いがしそうです。^^; フランスの電力会社は新しい電力供給に前向きに取り組んでるみたいです。それにしてもシュークルートを作った残りの水分をつかって電気とはよく思いついたもんですね。やはりアイデアでしょうか。
by carotte (2012-11-20 18:06)
なるほど、発酵食品の搾りカスをさらに発酵させてガスにするんですか!となると、発酵食品の豊富な日本でも可能性はあるはずですね。くさやなんて強烈そうですが、それだけガスのパワーも強そうな(笑)。
by opas10 (2012-11-23 11:41)
opas10さん
日本でもやれそうですよね。タクワンとか野沢菜とか。
結局、ガスを発生させるものなら使えるとなると、くさやも行けそうな。漂うガスを一カ所に集めてモーターを回すとか。^^
by carotte (2012-11-24 10:17)