11月はモツ料理 [フランスの郷土料理]
フランスでは、モツ料理を見直そうと “11月はモツ料理” というキャンペーンが行われているそうです。今年で12回目。
そこで今回は、モツ料理の一つトリプ(tripoux)を紹介します。
トリプの産地であるフランス中南部のカンタル県を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年11月20日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
毎週木曜日になると、とあるお肉屋さんの厨房に集まるマダムの皆さま方。
ここに集まって何をするかと言えば、モツを使った詰め物料理トリプ(tripoux)を作るのです。
まずは材料から。
詰めるための袋は子牛の胃袋。小さめに切って袋状に縫ってあります。
詰め物は、刻んだ豚の胃袋、ソーセージミート、ハーブ。
小さな胃袋に詰め物をしたら、中身が飛び出さないように回りを糸で縫って閉じて行きます。
この光景、とてもお肉屋さんには見えません。なんだかぬいぐるみでもつくっているような感じです。
「できるだけ丸く作るんです。針仕事ができないとダメですね」とマダム。
「トリプを作るのは女の仕事だったんです。働きに出かける男たちのために女が作ったのがトリプだったんです」とカンタル県の古文書担当の女性。
丸いボールのようなトリプは、牛のフォン(出汁のようなもの)、白ワイン、塩、こしょう、野菜で出来たスープでじっくり煮込まれます。
ここのお肉屋さんでは毎週800個のトリプが作られているそうです。
一方、カンタル県のモルス(Maurs)は長い間トリプの里と言われてきました。
3年前に閉鎖された製造所では今でもトリプを作って食べています。
オーブンから出て来た熱々のトリプをフランベしたら出来上がり。
夜だけの食べ物かと思っていたら、朝、食べる習慣があるそうです。特に、お祝い事や遊びで前の晩にあまり眠らなかったりした時などに食べるそうです。
そして、脂肪が少なくローカロリー。コラーゲンたっぷりの食べ物だそうです。
美容によさそう!と思ってしまいますが、独特の匂いがするとか。
好きな人には堪られない匂いかもしれませんが、ダメな人には……。
やはり一度食べてみないことにはなんとも言えません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、夜の11時、何となく眠れず寝返りを打ち、暗闇の中で目を開けたとたん、得体の知れないきらきら光る物体が見えた。驚いて思わずぎゃあ〜と叫んだ。姪っ子が、私のベッドに光る羊のぬいぐるみを忘れて行ったのだった」
VDM (Vie de merde)より
トリプ…これはリヨンのアンドウイエットとは違うんですね。スープで煮込んでオーブンで焼くんですか。・・・娘がフランス人はもつが食べられるんだし甘辛い味が好きだからきっともつ煮込みが食べられるはずだと言っていました。
by yuzuhane (2012-11-21 08:27)
yuzuhaneさん
アンドウイエットとはまた違ってますね。かなり煮込むみたいなのでトロトロになってる感じがします。日本人の私にはちょっと厳しい気がしますが、フランス人はこういうのを美味しそうに食べますねえ。
by carotte (2012-11-23 09:44)
料理方法や出来上がりを見ていると、それほど匂いがするとはあまり想像できないんですが、これは実際に食べてみないとわからないですね。モツ煮込みが食べられる人なら大丈夫のような気もしますが。
by opas10 (2012-11-23 11:59)
opas10さん
見た目に美味しそうなんですよね。でも、やはり、モツだけに匂いがきついような気がします。日本の場合、徹底的に匂いを消して食べるような気がするのですが、あちらはかなり匂いを残して、それを楽しみながら食べるところがあります。
by carotte (2012-11-24 10:30)