パリ エスニック料理ツアーその1 [パリ]
世界に冠たるフランス料理。ユネスコの文化遺産にも登録されるほど。
しかし、フランスにも外国から入って来る美味しい料理がたくさんあります。
そのエスニックな料理を出してくれるパリのレストランをいくつか訪ねてみましょう。
まずは、北アフリカの料理クスクスです。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年2月25日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら
フランス人が3番目に好きな料理がクスクスです。
今やフランス料理の一部と言っても過言ではありません。
ベルヴィルの市場にやってきたのはレストランZerda café(15, rue René Boulanger, Paris 10e Tél. 01 42 00 25 15)のオーナーシェフとその息子さん。
食材が揃ったら厨房で調理が始まります。
作ってくれるのは、カビリア風クスクス(カビリアとはアルジェリア北部の地中海沿岸の地域のこと)。
基本となるのは、ズッキーニ、ニンジン、カブ、セロリなどの野菜。
「アルジェリアでは毎週金曜日にクスクスを食べます。その時と同じクスクスを作ります」とシェフ。
まずはデュラム小麦で作った乾燥クスクスに塩と油を加えたら全体に馴染ませます。
そこにお湯を注いでふやかします。
次はスープ。
火にかけた鍋に肉、玉ねぎを入れ炒めます。
そこに香辛料と水と濃縮トマトを加え一煮立ちさせたら、最後に野菜を投入してさらに煮込みます。
さらに豪華にお肉を焼いたものがおかずとして添えられます。
串焼き、子羊の骨付き肉、メルゲス(ソーセージ)、鶏など種類は様々です。
「北アフリカでは、それぞれの国で独自のレシピがあるんですよ」とシェフ。
ふやかしたクスクスはスープをかけていただきます。
たいてい、ひたひたになるくらいにかけて食べる人がほとんどですが、そんな食べ方をしたのではクスクスの香りが味わえないとアルジェリア人は言うそうです。
ソースの感じでかけるくらいが良いようです。
「あっさりしていながらも、様々な味がバランスよく統合された料理です」と男性客。
お皿にのって出て来たのがクスクス・ベルベール(couscous berbère)。
「生のものと火の通ったものが一緒になっています。自然で健康的な食べ物ですよ」と男性客。
クスクスのチャーハンみたいな感じで美味しそう。
いろんなものが少しずつ盛られた一皿はケミア(Kémia)といいます。食前酒のおつまみとしてだされるそうです。
タジン鍋の中に入っていたのは、レモン風味の鶏肉料理。
ぐるぐる回転していたパイのようなものはパスティイヤ(Pastilla)。中に肉や香草、アーモンドなどが入った甘辛の食べ物だそうです。
最後はやはりデザート。
各種焼き菓子の盛り合わせ。デュラム小麦で作ったオレンジ水風味の焼き菓子とアーモンドアイスクリーム。ベルベル風クレープのアイスクリーム添え。
以上でした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、クスクスを作ることにした。乾燥クスクスをお皿に出して、お湯が沸くのを待ちながら携帯メールをチェックしていると、ネコがやって来てトイレ代わりに使って行った」
VDM (Vie de merde)より
フランス人がクスクス好きというのは、意外でした。
食文化の交流ですね。
日本人が中華料理を好きで、中華が日本料理の一部になっているようなものでしょうかね。
by motosoft (2013-03-01 00:22)
クスクスフランス人の家庭では当たり前のように食卓に並ぶそうですね。マグレブ系の多い18区やこのベルヴィルあたりにお店が多いと聞きました。ベルヴィルのマルシェは他と雰囲気がまるで違ってちょっと怖いしすさんだ雰囲気がしたのを覚えています。クスクスはモスケドパリや5区にあったお店などで食べたことがありますが、意外においしいしあの雰囲気もいいですよね。最後にミントティーを高い位置から注ぐパフォーマンスが印象的でした。
by yuzuhane (2013-03-01 21:47)
クスクスのツブツブをクネーデル(Knödel)に入れるとプツプツとした食感が美味しいです。我が家でも時々スープに入れたり、使っていますよ。
お菓子作りもいいですね。美味しそうなトマトソース。いいですねぇ。
by orange (2013-03-01 22:36)
motosoftさん
フランス人はクスクス大好きですよ。パリにはあちこちにクスクス屋さんがあります。確かにおっしゃるように日本人にとっての中華料理かもしれません。
by carotte (2013-03-02 09:29)
yuzuhaneさん
あの辺りは移民が多いから独特の雰囲気がありますね。昔、クスクス屋さんで食べていたら、近所の人たちが大きなお鍋を持って来て、スープだけを買って行くところを見かけたことがあります。
こってりのフランス料理がキツくなった時にクスクスを食べるとほっとします。パリに行ったら必ず一回はクスクスを食べに行きます。日本人にも受け入れやすい料理のような気がします。最後のミントティーがまたいいですよね〜。
by carotte (2013-03-02 09:35)
orangeさん
それ、おしそうですね。クスクスはヨーロッパ全体に広がっているのですね。私も乾燥クスクスを買って来ていろんなものに使ってます。応用範囲が広いですね。
by carotte (2013-03-02 09:37)
アフリカ料理はまだ未体験です。舌の肥えたフランス人も入れ込むのですから、美味しいのでしょうね~。そして今回はデザートだけじゃなくて料理も回転してました!
by opas10 (2013-03-03 13:20)
opas10さん
クスクスはお薦めです。バターや生クリームの重たいフランス料理の合間に食べるとほっとしますよ。クスクスがお米の代わりみたいな感じです。
by carotte (2013-03-05 13:40)