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オテル・ドゥ・クリヨン [パリ]

 パリ、コンコルド広場の一画にある5つ星ホテルHôtel de Crillon(オテル・ドゥ・クリヨン)。


 世界でも古く豪華なホテルの一つに数えられています。


 現在のオーナーはサウジ王家のプリンス。


 まもなく全館改装のため2年間閉鎖されますが、中に備えられている家具や調度品が競売にかけられることになっているそうです。

Paris_Paris.jpg


 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年3月27日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら




 建物の窓からはコンコルド広場全体が見渡せます。


 室内では、競売吏が競売の準備をしています。


 レストランのカウンターも、テーブルや椅子、皿やグラスなどの食器に至るまで全部競売にかけられます。


 「ベッドもですか?」

 「もちろんです。とても良いベッドですよ」


 確かに、大きくて寝心地はよさそうです。


 ホテルでは数週間前から、競売吏が、地下から天井裏まであらゆる調度品をチェックし始めました。


 競売吏と一緒に客室をちょっとのぞいてみましょう。


 「言ってみれば、クリヨンブランドの品物やグッズを売るようなものです」と競売吏。


 「つまり、クリヨンのものというだけで価値があるということなんですね」と取材班。


 「ええ、そのとおりです」


 大理石のテーブルは800ユーロ、壁灯は150ユーロ、ピアノは4,000ユーロという値が付けられました。


 結局、トータルで3,500点の家具や調度品が競売にかけられることになっているそうです。


 競売にかけられないものの一つがテラスからの眺め。この眺めを楽しむためには一泊6,000ユーロのスイートルームに宿泊しなければなりません。


 そして、大人の雰囲気のただようホテルのバー。


 彫刻家セザールの手で制作されました。これも競売にかけられます。12,000ユーロの値が付けられているそうです。落札時にはいったいいくらくらいになっているでしょう?


 中には文化財の指定をうけている部屋もあり、そこだけはそのままの状態です。


 そして、鏡の扉を開けて裏方へ。


 食器も配膳台もすべて売却されます。


 さらに、地下に保存されているお宝、つまりワインも例外ではありません。


 見せてくれたのは、1961年のシャトー・ブリアン。売り出し価格は一本につき1,100ユーロ。落札額はさらに上を行くと予想されます。


 他には1806年のコニャックなんていうのもあるそうです。


 このままでも十分美しい内装に思えますが、2年後はいったいどのような感じに生まれ変わっているのでしょう。




******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、彼の家に行くとドアの向こうで彼が話しているのが聞こえて来た。『もちろんだよ。世界の何よりも君を愛してるよ。僕の宝だよ』頭に来てドアを開けると、その彼は鏡の自分に話しかけていたのだった」

 

VDM (Vie de merde)より




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yuzuhane

日本では西武が外国資本の脅威にさらされていますが、これだけの調度品皆売り払ってどんな風に生まれ変わるのか…なんだか複雑な感じですね。
by yuzuhane (2013-03-30 15:01) 

carotte

yuzuhaneさん
ホテルのオーナーはフランス人ではなくアラブ人でした。
ここまでして改装するのか・・・なんて思いますね。競売にかけるくらいですから調度品が古くて傷んでるわけでもなさそうです。いろんなことを考えると、改装のための費用は高額になりそうな気がします。
by carotte (2013-03-30 22:56) 

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