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フランスの最も美しい村 その1 [オーヴェルニュ地方]

 今や150あまりの村が「フランスの最も美しい村」に登録されているそうですが、今日からそのうちの5つを5回のシリーズで訪ねます。


 第一回目の今日は、フランス中央山岳地帯カンタル県の小さな村サレール(Salers)。


 村には、15世紀から16世紀にかけて立てられ、文化財に指定されている建物が数多く残されています。

Paris_Salers.jpg

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年4月22日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら




 21世紀とも思えない村の佇まい。中世で時間が止まったように見えます


 村の人口は300人ほどですが、訪れる観光客の数は年間40万人にもなります。


 「サレールは牛とチーズで有名ですからねえ」と村人。


 サレール種の牛とその牛乳で作られるチーズはよく知られています。


 しかし、観光客を引きつけるのはそれだけではありません。古い石造りの建物が魅力的です。


 この辺りは昔は火山地帯。溶岩からできた石が豊富でした。多くの建物がその石で出来ています。


 「ここは良いところですよ。眺めも素晴らしいです。ストレスなんてありませんから長生きできますよ」と村人。


 お話によると、この村には105歳、102歳になる高齢者がいらっしゃるようです。


 訪ねたのはMaison de la Ronade(ロナード家の家)と呼ばれる村で一番古い建物。1356年に立てられました。


 ロナード家は、代々サレールの裁判所に司法官を輩出してきた家柄。


 この家には今でもロナード家のご子孫がお住まいになっているとか。その方が部屋を案内してくれたフィリップさん。


 展示室には、昔、この地方の女性がかぶっていた帽子や宝飾品の数々が並んでいました。


 そして村の市場。特産品の有名なチーズ “サレール”が並んでいます。


 「このチーズは牧草だけを食べた牛の乳で作られています。主にサレール種の牛ですが、それだけというわけではありません」とお店の方。


 牧場ではサレー種の牛が大切に育てられていました。


 昔からのやり方で、子牛と一緒に育てられるそうです。


 もともとは農作業のために農家に飼われていた牛ですが、今では乳牛として、また食肉用の牛としてよく知られています。


 チーズはハードタイプで非加熱圧搾。こうして週に一回ひっくり返すそうです。熟成期間は少なくとも90日。長くて1年ちょっと。


 そして雄牛は、年に2回、競りが行われます。参加者はどの人も真剣な表情でした。

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、雨の中を道に迷って3時間も車を走らせた。村から村へと道を尋ね、やっと自宅の前にたどり着いた時、今まで眠っていたカーナビが突然目を覚まししゃべり出した。『GPSに接続・・・・・目的地までの距離は・・・・目的地に到着しました』」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 4

motosoft

そのチーズが、長寿の秘薬なのでしょうか!?
牧歌的な雰囲気の環境が秘薬なのでしょうね。
by motosoft (2013-04-29 09:41) 

carotte

motosoftさん
チーズも長寿のお役に立っているのかもしれませんね。そして、山の中の小さな村は静かでのんびりしてそうです。でも、最も美しい村に指定されるくらいですから、きちんと古い建物の保存に取り組んでいるんですよね。そこがまたいいですね。
by carotte (2013-04-29 10:29) 

opas10

人口300人の村に40万人も訪れると、日本だとすぐに俗化してストレス満点な村になりそうですが、さすがフランス!長閑な暮らしがちゃんと守られているのですね。
by opas10 (2013-05-05 20:57) 

carotte

opas10さん
40万人も外からやって来るとなると、それなりに魅力のある村なんでしょうけど、村の方は観光客には媚びないみたいな精神でもあるのかもしれませんねえ。
by carotte (2013-05-09 16:16) 

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