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フランスの最も美しい村 その2 [ミディ=ピレネー地方]

 シリーズの二回目は、前回のサレールから南へ80キロほど南へ下ったところにあるベルカステル(Belcastel)という村。


 人口は250人にも満たない文字通り小さな村です。

Paris_Belcasterl.jpg

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年4月23日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら




 お城のふもとに出来た小さな村。


 建物に使われている石が変わるだけで雰囲気がこんなに違ってきます。そのほとんどが13世紀ころに立てられたもの。


 お城は9世紀頃までさかのぼります。100年戦争ではイングランドから攻撃を受けたこともあるとか。


 1974年、廃墟同然の城がフェルナンド・プイヨンという建築家の目に止まり、今のような姿に修復されました。もちろん文化財になっています。


 村の下を流れる川はアヴェロン川。


 ロベールさんは25年前にここにやってきました。それ以来、ここを離れる気はなくなりました。


 「昔はこの村を通る者は通行料を払わなくてはならなかった。夜は通れなかったそうじゃ。そうやってこの村は領主に守られていたんじゃよ」


 川にかかる美しいアーチ型の橋。これも文化財です。


 昔は川を境に二つの村があり、対立していたそうです。今では平和で和気あいあいとした一つの村になりました。


 橋のたもとにあるのがレストランVieux Pont(「古い橋」の意)。なんとミシュランの一つ星を獲得しています。


 白い厨房服の女性ニコルさんがそのシェフです。


 「村全体が大きな家族みたいなものです。皆で集まっていろいろなことをして楽しんでますよ」


 厨房で作っていたのは、アスパラガスとモリーユ茸の料理。どちらも今が旬のお野菜です。


 「私はここで生まれました。ずっとここにいたかったので両親がやっていたレストランを引き継いだんです」とニコルさん。


 このレストランには宿泊施設もあります。


 普通のホテルの部屋と同じタイプのと離れの一軒家があります。離れは自炊もできるようです。


 ロベールさんが案内してくれたのは村はずれの川辺の小さな家。古い建物です。


 一階がキッチン、二階が食堂、三階が寝室という具合に出来ています。


 今なら3階立ての狭小住宅でしょうか?


 最後に、若い料理人が作ってくれたのが、この地方に昔から伝わる料理パスカド(pascade)。


 「玉子と小麦粉で作ったクレープ生地のようなもの焼いたものです。祖母や父親が作っていましたから、僕も作り方を知ってるんですよ」


 クレープが分厚いオムレツになったような料理に見えます。


 焼き上がったものに砂糖をかければデザートにもなるそうです。

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、ホテルについてチェックインして鍵をもらい自分の部屋へと上がって行った。しかし、すぐに受付に戻り言った。『すいません、すでに部屋に誰かいるようなんですが・・・』すると受付係が言った。「それで、一体全体何が問題なんですか?』」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 6

cycloo

いい雰囲気村ですね。
今度のコースに近かったら寄ってみようと地図を調べたら、ツールーズから100km以上離れているので、断念しました。
念のために、レストラン「古橋」さんを覗いてみたら、レストランのメニュー29ユーロ、ワイン20ユーロ程度、ここまではOK。ホテルは三ツ星で、85ユーロ。ここで、ちょっと・・・。でも、ふたりなら、いけるかも?
by cycloo (2013-04-30 10:08) 

yuzuhane

ここはすごく魅力的なところですね。カルカッソンヌも建築家の方が立て直したと聞きました。ここも建築家の方のおかげで美しい姿が見られますね。細かい石が敷かれた道も、アーチ型の橋も建物もどれも素敵で行ってみたくなります。最後の食べ物、バスカドはお好み焼きみたいな感じですね。彼のヘアースタイルも気になってしまいました。
by yuzuhane (2013-04-30 22:53) 

carotte

cyclooさん
人口250人しかないのに、レストランや宿泊施設、それにすてきな中世のお城まであって、リッチな村ですね。「古橋」さん、田舎にしては宿泊料がわりに高めです。それに今、円安ですし。それにしてもこんな片田舎の、あまり野心もなさそうな女性シェフがミシュランの一つ星を獲得してるのは痛快です。
by carotte (2013-05-01 20:53) 

carotte

yuzuhaneさん
お城がこんなにきれいに残っているのは建築家のおかげですねえ〜。お城をてっぺんに頂いた村の佇まいがなんとも言えません。それに古い橋も趣があります。パスカドを焼いていたお兄さんのヘアスタイル、実は私も気になりました。あれはわざとあのようにしているんでしょうね。
by carotte (2013-05-01 20:57) 

opas10

前回の村の建物は、四角い大きな石だったのに対して、こちらの村は小さくて平べったい石を使っているんですね。そして最後の若い料理人のヘアスタイル、自分もすんごい気になりました(笑)
by opas10 (2013-05-05 21:05) 

carotte

opas10さん
石の使い方も村によって違ってますね。それが村の個性につながってるようです。やはり、あのお兄さんのヘアスタイル、気になりますよねえ〜。私も思わず、どうなってるんだ?と見てしまいました。^^
by carotte (2013-05-09 16:24) 

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