文化財のプール [ノール=パ=ドゥ=カレ地方]
暑い夏に、ひんやりした水のプールで泳ぐのは気持ちのいいものです。
フランス北部の町ブリュエ=ラ=ビュイシエール(Bruay-la-Buissière)には、築77年のプールがあります。今でも現役です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年8月3日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
アールデコ調のこのデザイン、豪華客船がモデルになっています。
今から77年前の1936年8月1日にオープンしました。
プールサイドはいたってシンプル。床のタイルがアクセントになっています。
全体にシンプルでありながら、どこかお洒落なのがアールデコ。
こうして映像を見ていると、とても築77年のプールには見えません。手入れが行き届いているからでしょうね。
歴史的建造物として文化財の指定を受けていながら、現役として活躍しています。
毎日100人ほどの入場者があるとか。
「素晴らしい建築物ですよ。他にはこれだけのものはありません」とビキニの女性。
「私が泳ぎを教わったのはここなんですよ。娘もこの子も同じです」と年配の女性。
1936年と言えば、反ファシズムを掲げた連合政権フランス人民戦線の時代です。
当時、厳しい労働環境にあった人々が、有給休暇を勝ち取ったばかりでした。
その人々が休暇を楽しめるようにと作られたのがこのプールだったそうです。
「有給休暇というのは“気晴らし”と同義語だったんです。薄暗い社会から一刻も早く離れようというわけだったんですね。ここでは泳ぎながら美しい文化財を再認識することができますよ」と男性。
新しい世代の子供たちもここで泳ぎを楽しみます。
「今日、水泳帽をかぶっていないからと、プールに入るのを断られた。僕は、ハゲなんだけどねえ」
VDM (Vie de merde)より
築77年ですか、全く古さを感じませんね!!むしろモダニズムが新鮮に見えます。余分なものをそぎ落として本質を突きつめたシンプルさ故の魅力ですね!!
by opas10 (2013-08-04 22:35)
opas10さん
ぜんぜん古さを感じさせないプールです。デザインが良いんでしょうね。それに、普通に使えるように定期的に手入れしているのだろうと思います。77年もずっと地元の人に愛されて来たプールみたいです。
by carotte (2013-08-08 20:06)