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サモトラケのニケ [フランスのお宝]

 今年3月末、ブルターニュ地方の断崖絶壁の海岸に、こつ然と現れた一台のピアノ。


 謎に包まれたピアノとして当ブログで紹介しましたが(以前の記事は→こちら)、誰の仕業だったのかが判明しました。


 バスク地方のあるアーティストが、映画に関する学位論文の一環として短編映画を作るために、かの地にピアノをおいたのだそうです。


 断られるのを恐れて町に届け出ることはしませんでした。


 おかげで、謎のピアノになってしまったのでした。


 短編映画は、現在、町で上映されているそうです。


 さて、本日の話題もアートについてです。


 パリのルーヴル美術館に行ったことのある方なら必ず見る彫像「サモトラケのニケ」。


 教科書にもよく登場します。


 この度、この彫像の修復のために美術館が寄付を呼びかけているそうです。

Paris_Paris.jpg

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局LCIで2013年8月30日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら





 「サモトラケのニケ」が展示されている“ダリュの階段踊り場”では、今日も写真撮影の見学者で賑わっています。


 しかし、彫像の方は長年の展示のせいか、白い大理石だったのが今では茶色に変色しています。修復が急がれます。


 「修復が始まる前にこの彫像だけは見なくてはと走ってきました」と見学者の女性。


 人気はあっても、修復のための資金を出すかどうかは微妙なところ。


 「僕はまだ学生の身分ですから、この状況では資金を出すのはちょっと難しいですね」と男性。


 修復は手前の階段も一緒に行われるそうで、現在、すでに300万ユーロが集まっています。


 さらに100万ユーロが必要なため、美術館ではネットでも個人の寄付を呼びかけているそうです。


 因に、オンラインによる寄付はこちら(→http://www.louvre.fr/don-en-ligne


 「美術館に展示されている有名な作品の中でも、特別な位置を占めているのが『サモトラケのニケ』です。広く知られている作品ですし、人気がありますからね」と修復委員会の方。


 翼を広げたこのニケの姿。あの映画「タイタニック」でヒロインが船の先端で取ったあのポーズはここからきているそうです。


 修復が始まるのは今年の9月から。完了するのは2014年夏の予定。


 修復期間中、作品は別の場所(Salle des Sept Cheminées)に移動され、ガラスで囲われた修復作業場の中に入れられます。


 入場者は修復の模様をガラスの外から見学することができるそうです。

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、パリを歩いていると、彫像のポースで立っている男性をみつけた。1ユーロをあげようと近づいていくと・・・それはなんと本物の彫像だった」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 8

yuzuhane

お久しぶりです。もう8月も終わりますが昨日は蒸し暑さが戻り、また今日明日は台風も心配ですね。・・・これは確かにルーブルのシンボルのような存在ですね。改めてみると、もとは白い大理石だったとは思えないほど汚れているんだなと思いました。寄付は一口が決められているんでしょうか。小額でもいいなら寄付したい気持ちの人はいると思いますが・・・。
by yuzuhane (2013-08-31 10:14) 

cycloo

屋外のピアノといえば、今回、スイス、フランスを旅して、10カ所くらいで、ピアノを屋外に置いてあるのを見ました。ジュネーブのレマン湖畔だったり、リヨンの町角だったり、アヴィ二ヨンの駅構内だったり。通行人が勝手に弾いていました。今まで、見たことがなかったので、最近、流行っているようです。
また、サモトラケのニケといえば、私も一体、持っています。これは、いつでも公開しているので、見たい方はどうぞ。但し、ギリシアの土産物屋で買ったものですが。
by cycloo (2013-08-31 11:12) 

ぼんぼちぼちぼち

ニケ像綺麗でやすよね。
あっしは実物は見たことないのでやすが。
by ぼんぼちぼちぼち (2013-08-31 11:40) 

carotte

yuzuhaneさん、おはようございます。
一旦涼しくなってからの猛暑は堪えますねえ〜。
寄付はオンラインでできるようですよ。寄付は20ユーロからで、決済はクレジットカードです。一応、記事中にリンクを入れました
。白い大理石だったとは思えないくらい変色してますね。修復中の様子が見られるようになっているのはいいですね。
by carotte (2013-09-01 10:39) 

carotte

cyclooさん
ピアノを屋外に設置して皆がひけるようにするのは流行ってるみたいですね。ニュースでやっていましたが、どこかで誰かがやり始めて、ヨーロッパのいろんな国に広がったようです。
ニケの像、お持ちなんですね。今やルーブルにはなくれはならない存在になっていますが、もとはギリシャのものなんですよねえ。
by carotte (2013-09-01 10:48) 

carotte

ぼんぼちぼちぼちさん
魅力的な像ですよね。
やはりそのフォルムの美しさに魅力があるんでしょうね。
by carotte (2013-09-01 10:50) 

opas10

サモトラケのニケの修復費用、日本だったら「特別拝観」扱いにして、追加料金を徴収しちゃうでしょうね。これは、そこまでやる価値があるものだとも思いますし。
by opas10 (2013-09-01 13:30) 

carotte

opas10さん
寄付をつのるところがちょっと日本と違うかもしれませんよね。因みに、この修復のメセナに日本テレビの名前が表記されていました。お金だしてるみたいです。
by carotte (2013-09-03 13:21) 

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