リムザン地方の小さな村 その2 [リムザン地方]
シリーズの二回目は、前回から南東に移動して、滝で知られるジメル=レ=カスカード(Gimel-les-Cascades)を訪ねます。(下記地図の赤印)
より大きな地図で リムザン地方の小さな村 を表示
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年9月24日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
村の住人ジャン=ピエールさんの描く村の風景。昔のおとぎ話に登場しそうな風景に見えます。
「ウチからは村の全体が見渡せます。それに滝も見えますよ。抜群のロケーションなんですよ」とジャン=ピエールさん。
村をぐるりと囲むように流れているのがモンターヌ川。
この川が美しい3つの滝を作り出しています。村の名前にあるレ=カスカードは「滝」という意味。
現在の村の人口は720人ほど。中世の頃には重要な場所だったのか、お城が2つもあったそうです。
そして、当時、村の中に入るためには必ず橋を渡らなければならず、領主はその通行人から通行税を徴収していました。そのためこの橋は「通行税の橋」と呼ばれているそうです。
通行税を取られてしまうのでは、自由に何度も村を出たり入ったりできませんね。
階段状に家が並んでいる村を案内してくれている方は村長さんです。
村の人たちは皆顔見知りです。合えばこうして挨拶を交わします。左右の頬にキスをするのがフランス式。
宝石デザイナーのリリーさんは元鍛冶屋のとなりにアトリエを構えています。
「私はモロッコで技術的なことを学んできましたが、私のルーツはこの村にあると思っています」
村にはいくつか伝説がありますが、その一つが鍛冶屋と病気の子供のお話。
鍛冶屋が元気のない子供を抱いたまま、その子めがけてハンマーを振り下ろします。
もちろん鍛冶屋に子供を殺す気はありません。ハンマーが子供に当たらないようにぎりぎりのところで止めます。
しかし、それを知らない子供はびっくり仰天。そのおかげで病気が治ったというわけです。
病は気からとも言いますからあながち嘘とも言い切れませんが、どうなんでしょうねえ。
前回のモルトマール村はオレンジ色の屋根でしたが、こちらはグレー。
村全体の色合いも違っていましたが、中世の面影をきちんと残しているところは同じでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、高速道路の料金所で、コインの代わりにクレジットカードを放り込んでしまった」
VDM (Vie de merde)より
北仏・ベルギーあたりは、レンガですが、南下してゆくに従って、家の壁・屋根の色が違ってくるのが面白いです。材料は近辺の石を使っているので、周囲の自然とよく溶け合っていて、美しいですね。
お姐さんの一生懸命な鍛冶屋の身振りがいいですね。猫が悠々と歩いていました。
by cycloo (2013-10-01 11:13)
cyclooさん
同じヨーロッパでも北と南では雰囲気が違ってますね。南は石が豊富なんでしょうかね。石造りがほとんどです。ここは西洋の原風景みたいな村です。こういうところでしばらく暮らしたら、のんびりできそうですね。
by carotte (2013-10-02 18:04)
水と緑が美しいこじんまりした村ですね。鍛冶屋の伝説は、よほどの熟練工じゃないと病気が治るどころかむしろホラーに・・・。
by opas10 (2013-10-05 15:12)
opas10さん
鍛冶屋の伝説は、中世の荒療治みたいな話ですね。昔は、こんな感じで病気を治していたのかも。
by carotte (2013-10-07 00:27)