シャルトル 後編 [サントル・ロワール地方]
シリーズの最後は、世界遺産の大聖堂です。
正式にはシャルトルのノートル=ダム大聖堂(Chathédrale Notre-Dame de Chartres)と言います。
その名の通り、マリア様に捧げられた教会です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年10月13日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
重いリュックを背負い隊列を組んで歩くボーイスカウトの一団。向かう先はシャルトルの大聖堂。重要な巡礼地の一つです。
長い距離を歩いて、もうすぐ目的地に到着です。
この日は、3,000人のボーイスカウトやガールスカウトの少年少女たちが大聖堂に集まりました。
さて、まだ巡礼者も訪れない早朝の大聖堂。やって来たのは聖具係のアランさん。鍵を開けて中に入ります。
朝の光に満たされた大聖堂の内陣。美しいですね。
そして、床に並べられた椅子が取り除かれると、そこには迷路が描かれていました。
12世紀に作られたものだそうです。皆さん、迷路に沿って歩いておられます。
「こうして歩るくことは、自分自身を見つめ直す良い機会になるのです」と女性。
大聖堂で大切に保存されているのが、聖母マリアのものと言われるベール。876年にここに納められました。受胎告知の時にマリアが身につけていたとされています。
「多くの巡礼者がこれを見にやってきます」とアランさん。
外観からしてすぐにゴシック様式の教会と分かる大聖堂。9世紀頃から建築が始まり、その規模はどんどん拡大して行きました。
最初にできたのが西側のメインの出入り口で、ロワイヤル門(portail royal)と呼ばれています。
12世紀にはロマネスク様式の塔が付けられましたが、その300年後に今のようなゴシック様式の塔に変わりました。
「大聖堂はそれぞれの時代の素晴らしい建築で作られています。信者は、何か特別な体験をしようと、マリア様の家とも言えるこの大聖堂にやってきたのです」と話すアランさん。
その後ろに見える大聖堂の美しいファサード。大きなバラ窓が取り付けられています。ここはステンドグラスが美しいことでも知られています。
ミレイユさんが案内してくれたステンドグラス。12世紀からずっとここに取り付けられてきました。
第二次大戦が始まった時、一計を案じた職人さんたちが、たった一度だけここから取り外し安全な場所に保管していたとか。
そして、一番高いところにあるのが鐘です。故障がないかどうか定期的に点検しているそうです。
近くのドアをあけるとちょうど内陣の上の屋根裏に出ます。
金属の支柱は19世紀に取り付けられました。この眺めもなかなか感動的です。
階下では、アランさんが儀式で使われる用具を見せてくれました。この中には、あのアンリ4世の戴冠式で使われたものもあるそうです。
何気なくこんなところに置かれてありますが、その価値がかなりなもの。
そして夜、この時間にお祈りにやってくる信者さんたちもいます。
皆さん、ロウソクを手に地下礼拝堂へと向かいます。
これだけの教会となると昼も夜も大忙しですね。
ライトアップされた大聖堂が美しい姿を見せてくれていました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、引っ越しの準備をしながら、同居人の荷物を詰めた箱に名前の頭文字取ってXと書くことにした。引っ越し業者がやってきて、唇に薄笑いを浮かべ、教会にでもいるように押し黙り、箱を持って行った。その箱には『DVD X』と書かれてあった」
VDM (Vie de merde)より
真打ち登場、これはさすがに素晴らしいです!教会は、昼も夜も信者に開放されているのですね~。
by opas10 (2013-10-20 21:21)
opas10さん
ゴシックの大聖堂はどれも燦然と輝いていますね。考えてみると、教会というのはいつ行っても解放されていますね。いつでもお祈りに来ていいということなんでしょうね。
by carotte (2013-10-22 00:35)