パリのキノコ [フランスのグルメ]
秋の味覚と言えば、キノコですが、季節に関係なく登場するキノコがマッシュルーム。
フランスではマッシュルームのことをシャンピニオン・ドゥ・パリ(“パリのキノコ”という意味)といいます。
さてはパリで作っているのかと思いきや、どうもそうではなさそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2013年11月19日に放送)
何かの倉庫のような建物。パリのキノコはこんなところで作られていました。
ここは、ノルマンディ地方のカルヴァドス県にあるクルリー(Creully)という村。
キノコの栽培と言えば、陽の当たらない薄暗いじめじめしたところと思いがちですが、実際はこんな風に蛍光灯の明かり一杯の巨大な倉庫の中で栽培されているのでした。
広さはなんと6,000㎡!
「一般販売は圧倒的に量販店がおさえています。その分、我々は大量のマッシュルームを納品しなくてはなりません。そこで、ここに新しく大規模な栽培所を構えたのです」
巨大な栽培所で働く従業員は全部で80人。
毎週55トンのマッシュルームを出荷しています。
東欧との競争に耐えて、がんばっているそうです。
「地の利と品質が我々のセールスポイントです。東欧の場合、フランスの消費者に届くまでに4〜5日かかりますが、我々の場合はたった一日で届けられます」
この栽培所のおかげで、この一年で35人の雇用が生まれました。来年はさらに10人ほどの採用を予定しているとか。
不況のフランスにもこんな明るい話題があったのですね。
マッシュルームは日本と同じようにパックに詰められ出荷されるようです。
因にフランスでのマッシュルームの栽培は200年くらい前から行われているそうです。
そして、現在、フランスで生産されているマッシュルームのうち四分の三がフランス中西部のツール地方やソミュール地方だそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、学校の見学旅行で息子とパリにやってきた。訪ねたのはあの有名なペール=ラシェーズ墓地。あちこち見学しているうちに息子の姿が見えなくなり心配したが、遠くから満足げな顔でこちらに向かって来る息子を発見。『ママ、ママのお墓にぴったりの場所を見つけたよ』」
VDM (Vie de merde)より
マッシュルームというよりその名前のほうがなんだか高級そうに聞こえますね。積み上がった壇の上で栽培されて流れ作業が機械か何かの工場のようですね。
by yuzuhane (2013-11-20 18:31)
yuzuhaneさん
確かに、シャンピニオン・ドゥ・パリの方がずっと高級そうですね ^^。ここはマッシュルーム製造工場と言う方がぴったりですね。とにかく巨大な工場でした。
by carotte (2013-11-21 21:26)
これは完全に工業製品になってますね!!こうやって大規模生産の企業のおかげで栽培モノが安価に出回ると、却って天然モノの価値が上がりそうです。規模に劣る農家は、そちらの路線で生き残るようになるでしょうか。
by opas10 (2013-11-24 22:19)
opas10さん
大量生産か質にこだわるかのどちらかになりそうですかね。
ここはほんとに工場のようになってました。考えてみると、なにかというとマッシュルームがお料理に出てきます。ソースの中に混じっていたり、サラダの上にのっていたり。大量生産のおかげで気楽に使える食材になっているのかもしれません。
by carotte (2013-11-27 15:28)