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布を巡る旅 その4 [フランスのモノ]

 シリーズの四回目は、フランス西部マイエンヌ県の工場で作られている“マイエンヌの布(Toiles de Mayenne)”。


 これまで登場した3つの布は、その地方独特の伝統の布でしたが、今回は少し違っています。


 工場のある小さな村フォンテーヌ=ダニエルを訪ねます。


Paris_FontainD.jpg

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年1月16日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 工場の施設は、元は修道院。


 フランス革命で国の財産となった修道院は、1806年、パリからやって来た企業家に売却され、繊維工場に生まれ変わります。


 かつては数百世帯がこの工場で生計を立てていたそうです。


 「昔、家のカーテンはマイエンヌの布でしたよ。それに遊ぶときはマイエンヌの布を使って遊んでました」と年配の女性。


 1952年にこのメーカーが“マイエンヌの布”を商標登録したことで、ここで作られる布は“マイエンヌの布”と呼ばれることになりました。


 200年前の創業当時は760人ほどもいた従業員も、現在は150人ほど。


 実際に機械を動かしているのはさらに少なく10人ほどです。


 使われている繊維は麻や綿だけでなく様々な化学繊維まで。


 そしてユーザーの要求に答えて製作する布の種類も様々です。


 毎月、新しいデザインが生み出されます。


 「心地のいい布になるよう研究しています」と女性従業員。


 新しいデザインができると、それに合わせてマシーンを調整しなくてはなりません。


 「この作業は機械で自動化することはできません。手作業です。ですから、やり方が分かっている人だけにしかできませんよ」


 数千本にも及ぶ糸を扱う仕事ですが、一本でも間違いがってはいけないそうです。


 共同経営者のラファエルさんが見せてくれたのは、祖父が作っていた布のサンプルです。


 年代物のバッグに保存されていました。1880年頃に製作された布です。


 会社は代々ドゥニ家に継承されてきました。ラファエルさんで7代目になるそうです。


 これまでに作られて来た布は600種類にも達します。


 この工場では製作された布を使って様々なものを作っています。


 納品先は、インテリアデザイナーやショールーム用品販売店など。


 現在の会社は主に3つの部門からなりたっています。


 一つは昔から継承されてきた布の製作。二つ目はその布を使って製品を製造すること。3つ目がインスタレーションの提案です。


 工場の直売所にはマイエンヌの布製品を使ったインテリアが再現されていました。


 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、田舎のホテルでシャワーにかかろうとカーテンを開けると、バスタブでアヒルが寝ていた」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 2

opas10

川上から川下へビジネスの中心を移行して、研究と品質で付加価値をつける。業界のお手本のような会社ですね。
by opas10 (2014-02-08 20:38) 

carotte

opas10さん
>川上から川下へ
なるほど!川の流れとともにビジネスを広げているのですよね。そして商標登録までして地盤は固いようです。
by carotte (2014-02-10 13:11) 

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